システムオーディタ川辺によるキャリアアップを目指したIT資格取得に関するコラム

論文のある情報処理技術者試験合格を目指して

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 4月26日にIPAから、情報処理技術者試験の一部で出題数が変更されるとの発表がありました。

http://www.jitec.jp/1_00topic/topic_20130426_toisuu.html

 論文のある情報処理技術者試験では、ITサービスマネージャ、プロジェクトマネージャ、システム監査技術者の3試験について、出題数が3問から2問になり、その中から1問を選択する試験となります。

 論文試験対策としては、下書き論文を作成し本試験に臨むことが重要です。市販の参考書にもそのような記述があり、私も指導する受験者に「下書き論文の作成は不可欠」とお話ししています。
 

 論文試験は設問ア 800字、設問イ 800~1600字(システム監査は700~1400字)、設問ウ 600~1200字(システム監査は700~1400字)の3設問2200~3600字を2時間で記述するもので、合格には2800字程度が必要と言われています。これは、1文字を2.6秒以内で記述しなければならない状況でぶっつけ本番では難しいともいえるからです。

 しかし、下書き論文を作成したとしても、問題が2つあります。

  1. 下書き論文を見て論文を作成することはできない
  2. 本番試験の出題テーマは下書き論文のテーマとは異なる

という2点です。1は試験ですから当然、下書きは見ることができません。事前に暗記するなりして頭に入れておく必要があるということ。

 2について、下書き論文のテーマは、受験者が各自予想するか、市販の参考書や受験会社の模擬試験での予想テーマから想定し記載するのが通常ですが、本番試験のテーマとは異なるのが一般的でしょう。

 試験場での受験者の行動としては、まずは、準備した下書き論文テーマにフィットするものがないか期待して出題テーマ3問についての文章を読むことになります。今回、2問になる出題数の変更は、その選択肢が2つになり狭まることを意味しています。

 特種情報処理試験の時代から論文指導している私としても、すでに複数の企業から指導依頼がありますが、どのような指導が一番合格に結びつきやすいか、考えさせられるところです。本番対応力の養成が非常に重要になっていると感じております。

 特にこの秋に実施される「ITサービスマネージャ試験」受験者は、合格を目指した対策として大きなポイントになると考えています。また、プロジェクトマネージャ、システム監査も春試験対策として直面する問題と思います。

 出題が3問の場合でも、異なるテーマに対し2時間で設問ア~ウの2600字を記載することは至難の技なので、下書き論文をそのまま記載する受験者が多い現実があります。そのことは、試験問題の解答にあたっての注意事項の1番目に「(1)問題文の趣旨に沿って解答して下さい」という文章があることからも伺えます。

 本試験では、下書き論文を本番出題テーマに沿って修正し記述する「題意へのアレンジ」が必要といえます。この秋のITサービスマネージャ試験、来春のプロジェクトマネージャやシステム監査技術者試験で出題数が2つになるということは「この題意へのアレンジ」がこれまで以上に重要になるということです。

 
 

 これまでの指導経験から、実際には、受験者が下書き論文作成に大半の労力を使う方が多いことを考えますと、早めの下書き論文作成着手が必要ともいえると思います。次回は、その「下書き論文を早めに作成するには」について、お話ししたいと思います。

                  論文試験合格を目指せ(1)終わり
                                  川辺良和

 

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