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    <title>ITコンサルタント宣言！ ～MALTな日々</title>
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    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>
    <subtitle>なめられないITスペシャリストになろう</subtitle>

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    <title>抽象的な単語は使わないほうに倒そう</title>
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    <published>2015-01-21T02:47:20Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>最初にお知らせ 最初のお題の完結編ですが、その前にひとつお知らせがあります。1月...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<h2>最初にお知らせ</h2>
<p>最初のお題の完結編ですが、その前にひとつお知らせがあります。1月27日の超高速開発コミュニティ Wagby分科会にて登壇発表します。</p>
<p><a href="http://wagby.com/users/index.html" target="_blank">http://wagby.com/users/index.html</a></p>
<p>タイトルは、、「超高速開発で全部できると本気で思ってますか? ～ ポストSI時代のエンタープライズ開発の現実解を見定める」です。特にユーザ企業の方で次の開発をどうするか考える立場の方は聴講いただけるとよいと思います。</p>
<h2>初心者向けです</h2>
<p>お題の解説に入る前に、もうひとつ。大切なことを書き忘れていました。</p>
<p>この連載は、文章を書くのが不得意な人を対象にしています。具体的には、報告や提案が書いても書いても上司に真っ赤にされてしまう技術者の皆さん、あるいは、そういう部下にどう指摘すればよいのかで頭を抱えている上司の皆さんです。&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;</p>
<p>文章を書くのが得意な人にとっては、びっくりするような変な例が題材になっていますが、それはそのためです。ただ、実際に社会人になって5年以上経験のあるの技術系の人達の書いたものがベースになっています。</p>
<h2>あまり直しすぎない</h2>
<p>さて、お題の文章を私ならどう書き直すかですが、私の基本的なスタンスは、もともとの文章の流れをできるだけ変えず、意味が通るような最小限の修正にとどめることにしています。あまりに差が激しいと、どこが悪いのかが、赤入れされる側がピンとこなくなってしまうからです。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2015/01/21/theme20150107.png" onclick="window.open( this.href, '_blank', 'width=800,height=267,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0' ); return false"><img class="asset  asset-image at-xid-photo-48391111" style="width: 500px; display: block;" alt="Theme20150107" title="Theme20150107" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2015/01/21/theme20150107.png" /></a></p>
<h2>難しい単語は使わない方に倒す</h2>
<p>まず、大原則として、抽象的な単語は使わないほうに倒すことが大切です。それを意識するだけで、ずっと読みやすいものになります。</p>
<ul>
<li>「文化」と単語はそもそも不要です。処理が紙の帳票で行われているという事実が伝わればそれで十分です。</li>
<li>「特性上」という言い回しは、事実間の関係を曖昧にしてしまいます。原因や理由を表しているので、「～によって」、「～のために」などより簡単な文のつなぎ方に変更します。</li>
</ul>
<h2>意味のブレる単語も使わない</h2>
<p>抽象的な単語以外にも意味がぶれたり違ったり、自分で勝手な意味付けをした単語も使わないようにします。</p>
<ul>
<li>「機械的」というのは、単語の使い方が間違っています。機械的なチェックとは、決まった手順のチェックのことなので、人間によって行うこともできます。ここでは文脈からシステムによる自動処理によるチェックの話をしていると考えられます。</li>
</ul>
<p>このような勘違いが含まれている場合は、書いた当人に意図を確認をしない限り、本当にそうなのかどうかわかりません。この例では、実際に確認しています。</p>
<ul>
<li>紙の帳票が使われているからといって、必ずデータが処理できないというわけではありません。そこでシステムで処理できる形式になっていないという説明を加えることにします。</li>
</ul>
<p>理由付けが十分かどうかは、実際に読む人の感覚で変わるので妥当性は想定によります。ここは十分ではないという想定で加筆することにします。</p>
<p>こうした観点で修正したものが次になります。難しい単語を使わずに丁寧に書いているので長くなっています。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2015/01/21/revised20150107.png" onclick="window.open( this.href, '_blank', 'width=800,height=349,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0' ); return false"><img class="asset  asset-image at-xid-photo-48391117" style="width: 500px; display: block;" alt="Revised20150107" title="Revised20150107" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2015/01/21/revised20150107.png" /></a></p>
<h2>難しい単語を使ってもカッコよくはない</h2>
<p>学生のころを振り返ると、難しい単語を使ったほうが、知的で教養があるように感じていたような記憶があります。</p>
<p>ときどき私の文章は格調がなく饒舌と言われることがあります。ですが、使い慣れない難しい単語を使ったところで、元々ない教養をカバーできるわけもなく、気にしないことにしています。</p>
<p>別に難しい単語を使っても誰も褒めてはくれません。まずは誰にも伝わる普通の単語で分かりやすく書くことを心がけましょう。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>6÷2（1+2）＝？のセマンティクス</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2015/01/6212-4647.html" />
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    <published>2015-01-14T00:38:38Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>最初のお題が途中ですが、ちょっと気になる例に遭遇したので、横道に逸れます。 Fa...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>最初のお題が途中ですが、ちょっと気になる例に遭遇したので、横道に逸れます。</p>
<p>Facebookでもコメントしましたが、若干加筆してコラムにも公開します。他にも同種の議論をしているIT関係者は結構いる気もしますが、私のIT教育観に関わるのであえて書いておきます。</p>
<p>皆さんは、ネットで話題の次の問題についてどう思われますか?</p>
<h2>「6÷2（1+2）＝？」</h2>
<p>出題者によれば「この問題を大勢の人が「1」と答えているが、それは不正解で「9」が正解である」というのです。これを受けて、一部のコミュニティでは答えは「1」か「9」かという議論で盛り上がっているようです。</p>
<p><a href="http://getnews.jp/archives/114382" target="_self">http://getnews.jp/archives/114382</a><br /><a href="http://grapee.jp/7355" target="_self">http://grapee.jp/7355</a></p>
<h2>要件定義の認識ズレですよね</h2>
<p>要するに乗算記号を省略したときの計算の優先順位の決め方で、二通りの計算結果が出るのですね。それはそれで面白いのですが、この問題からするべき議論は他にもあると思っています。</p>
<p>この例は、一言でいえば、数式の表現の定義が曖昧なために解釈が複数出てしまうという話です。要件定義時によくある認識ズレの一例ですね。自分が正しいと教えてもらったことが、誰にとっても正しいと無邪気に信じてはだめだという教訓でもあります。</p>
<p>人によって当たり前が違うということ。それぞれが持っているコンテキストで、正しいか間違いかが変わること。このことは要件を満たすプログラムを作ることを通じて、IT技術者はごく初期の段階で学びます。「技術者以外の多くの人も学んでいれば、要件定義でのトラブルは相当減るだろうに」と思っています。</p>
<h2>シンタックス・エラーにすべきでは？</h2>
<p>この例について、私の意見は、「シンタックス・エラーではじくべきじゃないの？」です。そう考える理由は、意図して省略したのか、演算記号を書き忘れたのか区別がつかないからです。多くの人にとって想定外の計算を進めるので、結果が当てにならなくなります。こんな計算式で、高層ビルの構造計算とかされた日には恐ろしくて寝られなくなってしまいます。</p>
<p>そこで、値を計算するというセマンティクス（意味)レベルの処理の前に、シンタックス（文法)レベルで確認しておくというのが、IT分野を切り拓いた先人の知恵なわけです。古くはFORTRANの暗黙型宣言、比較的最近だとHTMLの終了タグの省略、など言語処理系で勝手に省略した部分を埋めてしまうと、見つけにくいバグを作りがちだよという議論にも通じます。</p>
<h2>IT技術者が受け継いでいるもの</h2>
<p>大げさな言い方をすれば、シンタックスとセマンティクスの概念をはじめ、コンピュータ技術の探求・深耕を通じて人類にもたらされた有益な知見は多数あります。モデルとビューなんかもそうです。数学的な厳密さを、普通の人が行う日常の仕事に持ち込む局面は、ソフトウェア開発以外にはそう多くありません。</p>
<p>ITの教育について、工学技術として教えるだけでなく、物事の捉え方のリテラシーを高めるという観点から議論してもよいと思うのですが、いかがでしょうか。</p>
<p>ということで、あっという間に時間切れになりましたので、次回こそ最初のお題を終わらせます。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>「文化」って何？</title>
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    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2015:/itconsultant//58.3749</id>

    <published>2015-01-09T05:22:39Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>再開2回目にして早速、更新遅れてしまいました。 昨日更新したかったのですが、その...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>再開2回目にして早速、更新遅れてしまいました。</p>
<p>昨日更新したかったのですが、その前に参考書籍を調べていたらつい読み込んでしまい、気づいたら時間がとれなくなっていた次第です。引き続き試行錯誤しながら、ゆるゆる続けていきますので、大目に見ていただけたら幸いです。</p>
<p>さて、今回のお題についての私の考えを示す前に、基本的な考え方を説明しておきます。</p>
<h2>公式集でなく基本定理へ</h2>
<p>良い文章の書き方の本は世の中にたくさんあります。その中で良い本もたくさんあります。ただ、多くは良い文章を書くためのTIPs集になっています。</p>
<p>TIPs集について、私は高校の数学などの公式集みたいなものだと思っています。数100もあるので、暗記できないという話になるのですが、これらはいくつかの基本の定理を覚えていれば、必要に応じて自分で組み立てることができます。</p>
<p>同じように、文の書き方も大きな原則を幾つか持っていれば、細かい規則は必要に応じて組み立てて使うので十分ではないかと考えています。</p>
<h2>ワンパスで読めること</h2>
<p>私は仕事で使うような文章は「確実に伝わる」ことが最も重要だと思っています。このための原則を一言でいえば「ワンパスで読めること」です。「ワンパスとは何？」とか、書き始めると終わらなくなるので、今回はここまでにして、簡単にまとめると次のようになります。</p>
<ul>
<li>美しい日本語であるとか、流暢な文とか、格調の高い文とかは、重視しません。</li>
<li>重視するのは、読む人が苦労することなく、正しく理解できることです。</li>
<li>書く人の視点では、誤解されたり、問い合わせの来たりするリスクが少ないことです。</li>
</ul>
<p>こうした前提を踏まえた上で、今回のお題を見てみます。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2015/01/09/theme20150107.png" onclick="window.open( this.href, '_blank', 'width=800,height=267,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0' ); return false"><img class="asset  asset-image at-xid-photo-48287629" style="width: 500px; display: block;" alt="Theme20150107" title="Theme20150107" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2015/01/09/theme20150107.png" /></a></p>
<h2>抽象語・難解語を気軽に使わない</h2>
<p>この文で気になるのは、抽象的な言葉が多く使われていることです。</p>
<ul>
<li>「文化」って何？</li>
<li>「特性」って何？</li>
<li>「機械的」って何？</li>
<li>「不整合」って何？</li>
</ul>
<p>こういう難しい単語は人それぞれ持っている意味の理解が異なっています。最初に出てくる、「文化」と言われて、皆さんは何を連想するでしょうか？</p>
<p>私だと、元禄文化、室町文化、縄文文化、文化人、文化人類学、文化祭、文化大革命、・・・といった感じです。現時点のWikipediaによれば、「人間が社会の成員として獲得する振る舞いの複合された総体」だそうで、えらくまた難しい単語をもってきたなあと思います。<br /><br />こうした難しい単語は、数が増えるつれて書き手と読み手の理解の差が大きくなって、伝えたいことが伝わらなくなるリスクが上がります。日頃から使い慣れていない言葉は、気軽に使わないことですね。<br /><br />他の単語についてもひとくさり書いた上で修正までするつもりでしたが、またしても時間切れです。この続きは、次回(多分水曜日)にします。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>新年の挨拶とコラムの進め方</title>
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    <published>2015-01-07T05:44:15Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>明けましておめでとうございます。 エンジニアの皆さんにとって、そして私にとっても...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<h1>明けましておめでとうございます。</h1>
<p>エンジニアの皆さんにとって、そして私にとっても、2015年が良い年になりますよう、心よりお祈りいたします。<br /><br />さて、年末に予告しましたように、今月からコラムを再開し、色々な小ネタを出して、コラム中であーだこーだ検討するのを続けていきたいと思います。<br /><br />ただ、これまでも、何度も再開しては途中で終わってしまいました。これはある程度の説得力を出そうとして書き込みすぎて、長くなったのが敗因ではなかったかと思っています。<br /><br />長くなると構成が気になるし、チェックも大変になるため1日作業になってしまい、忙しくなると更新できなくなるのですね。<br />そこで、今回は短めにさくっと書いて、さくっと読めるものを目指そうと思っています。<br /><br />具体的には次の方針で書いていきます。</p>
<ul>
<li>説得力はあまり気にせず、1時間程度でできる範囲で書きます。<br />きっと突っ込みどころ満載です。炎上しないことを祈るばかりです。</li>
<li>あまり日本語としてちゃんとしていないかもしれません。<br />誤字脱字くらいは気にしますが、校正はほどほどにします。</li>
<li>1～2ヶ月したら選択的に(ネタとその解説)記事を削除します。<br />以前の投稿との整合性を考え出すと大変だからです。</li>
<li>テキストの議論を始めると本業の仕事が何もできなくなるので、<br />質問や異論反論への対応は当面しないつもりです。</li>
</ul>
<p>では、早速、新年最初のお題から。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2015/01/07/theme20150107_2.png" onclick="window.open( this.href, '_blank', 'width=800,height=267,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0' ); return false"><img style="width: 500px; display: block;" class="asset  asset-image at-xid-photo-48273183" alt="Theme20150107_2" title="Theme20150107_2" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2015/01/07/theme20150107_2.png" /></a></p>
<p>上の文は、ある会社の現状業務の特徴を説明した文章の一部を抜き出したものです。<br />皆さんなら、これを読んでどう思いますか？これでOKとしますか？ 書き換えるとしたらどうしますか？ どのように書き直しを指示しますか？</p>
<p>あまり良い文ではないのですが、理解できないわけでもなく、修正を指示しようかどうしようか悩むあたりのところです。</p>
<p>さて、筆者の考えですが、そろそろ時間が来ましたので、次回(たぶん明日)にて説明します。</p>
<p>ではまた。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>コラム復活宣言!</title>
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    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2014:/itconsultant//58.3747</id>

    <published>2014-12-25T19:14:38Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>早いもので、このコラムを最後に書いてから3年半が経ちました。突然ですが、復活した...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
        <category term="スキル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>早いもので、このコラムを最後に書いてから3年半が経ちました。<br />突然ですが、復活したいと思います。</p>
<p>この3年半、思えばいろいろありました。<br />世の中は第二次安倍内閣が発足し、SI業界は大きな訴訟が話題になり、大きく様変わりしつつあります。私の周辺では、弊社の関わっている大規模プロジェクトのリリース第一弾が成功し、新たに2冊の書籍を発行しました。</p>
<p>なぜ復活するかというと、有り体に言うとMALT講座のオープン化記念で、一種の販促活動です。<a target="_self" href="http://www.pmtech.co.jp/">詳しくは弊社サイトをご覧ください。</a></p>
<p>これまで限定的な範囲で行ってきた「拡張ロジカルシンキングMALT」の講座を、誰でも受けられる(有償ですが・・・)ようにすることが決まったので、それに関する小ネタの類を少しずつ展開していこうと思っています。皆さんのお役に立てば幸いです。</p>
<p>とはいえ、これまで何度かコラムを復活しようとしたのですが、なかなか続いたことがありません。この理由は、今から思えば、しっかり書こうとしすぎたからだと思っています。書くのに丸一日くらいかかっていると、どうしても忙しくなると無理になります。</p>
<p>そこで、毎回小さなテーマについて、1時間くらいで書ける範囲で書いていこうと思います。推敲もあまりせず、ほどほどの品質で公開してしまおうという作戦です。</p>
<p>テーマですが、文章のレビューノウハウの確立です。</p>
<p>最近、私の研修では、課題解決に関する文章を書いてもらって、それを添削するというのをしているのですが、これがかなり大変で、結構苦労しています。いけてない文章をいけてないと指摘するのは簡単なのですが、どこがどう悪くてどう直せばよいのか、その根本にはどんな原因があるのかを、ずばっと指摘するのが難しいのですね。</p>
<p>そこで、具体的な例に対して、修正をしながら考察をしつつ、コラム上の指摘を通じてノウハウを蓄積していこうという趣向です。</p>
<p>なにせ、今日思い立ったことなので、どこまで、続けられるか正直未知数です。気が付くともう年末ですし・・・。年始からスタートさせようと思います。</p>
<p>お付き合いいただければうれしいです。では、皆様良いお年を。</p>
<p>P.S.<br />ちなみに、原文を修正して誰が書いたかわからないように気をつけて進めるつもりですが、「これは自分のだぞ」とかわかってしまったらごめんなさい。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>民間療法としてのロジカル・シンキング</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2011/06/post-7908.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/itconsultant//58.3746</id>

    <published>2011-06-22T06:45:25Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>昨日、私の記事「ロジカル・シンキングは考え方にあらず」が公開されました。それに対...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>昨日、私の記事「<a href="http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110609/361238/?ST=itarchi">ロジカル・シンキングは考え方にあらず</a>」が公開されました。それに対して「異議あり」的なコメントをいただいたこともあって、多少の補足が必要なところを解説した記事をブログ「<a href="http://blog.pmtech.co.jp/malt/?p=272">MALT100%</a>」のほうにUPしました。</p>

<p>私自身が「ロジカル・シンキング」という単語をタイトルに含む本を書いておいて、言うのもなんですが、ロジカル・シンキングは民間療法のようなものだなあ、と最近はつくづく思っています。ITエンジニアも、仕事のランクが少しずつ上がるに従って、どうしても議論をまとめたり交渉したりする場面が出てきます。そのために、できるだけ早くから論理を扱える力（リテラシー）を高めるのがよいのですが、なかなか身に付けにくい状況にあります。この状況をまとめた上で、正しく論理リテラシーをつけていくために有用な本を紹介したいと思います。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">ロジカル・シンキングが民間療法だとなぜ悪いのか</span></strong></p>

<p>ここで、ロジカル･シンキングと呼んでいるのは、MECE、ピラミッド・ツリー、ロジック･ツリーなどの外資系のコンサルティング会社由来の議論の構造化テクニックのことです。そして、民間療法に似ていると言っているのは、これらは次の2つの特徴を持つからです。ひとつは基盤となる理論が確固としていないこと、もうひとつは、属人的な要素が大きく、流儀が少しずつ違うテクニックがたくさんあるということです。この2つの特徴にはもちろん関係があります。しっかりした基盤となる理論があれば、そこを中心に流儀も統一できるからです。</p>

<p>あらかじめ断っておきたいことは、私は民間療法を決して低く見たり、ばかにしているわけではないということです。私自身、整形外科では治らなかった椎間板ヘルニア系の腰痛が、保険の効かない整体療法一発で治ったということを経験しています。西洋医学では説明のつかない、本当に使える療法があるのは間違いありません。ただその基礎となる理論が、科学的な臨床データを積み重ねて検証したものではないため、西洋医学と同列に見られないという人が少なくありません。また、個人のスキルの差が大きくいろいろな流派もあるようです。</p>

<p>ロジカル・シンキングもこれと同様の様相を示しています。ロジカル・シンキングは、コンサルタントが使って有用性があったテクニックの集合体です。役に立たないはずがありません。ただ、そこに付けられる理論が、現代的な論理学の緻密な積み重ねとは全く関係がなく、正規の学問の体系に組み入れることができません。そして、論者ごとの力量に負うところが大きく、使うツールも論者ごとにいろいろと違っています。基盤が確固としておらず、種類が多くなると何がいけないかというと、学習効率が悪くなるのです。何か正しいのか判断に迷うため、身に付けるのが大変になります。</p>

<p>私もロジカル・シンキングのの一論者ではあるのですが、できるだけ正規の学問体系である論理学に近づけ、また、属人化してしまう要素を小さくしていきたいと思っています。そのほうが学習効率をずっと高くできるからです。その現時点での成果がMALTというロジカル・シンキングの新しい体系になります。詳しくは私の本「<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/482221186X/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&amp;tag=meltsalt-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=482221186X">ITエンジニアのロジカル・シンキング・テクニック〔新装版〕</a><img width="1" height="1" border="0" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=482221186X" style="border: medium none ! important; margin: 0px ! important;" />
」をご覧ください。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">ロジカル・シンキングと論理学は無関係</span></strong></p>

<p>今から思うとロジカル・シンキングと呼ぶのは誤解を招きやすいので、適切なネーミングではなかったのではないかと思っています。少なくとも、ロジカル・シンキングと論理学には関係がありません。ロジカル・シンキングからの流れで、論理学に興味をもって本屋に行って論理学の教科書を手にとって開くととても悲しい思いをします。</p>

<p>論理式がいっぱい並んでいて、まあ、普通の人はめまいがします（私だってそうです）。 数学によほど慣れている人でもなければ、はっきり言って、この時点で引きます。それでも気をとりなおして、時間をかけて追いかけていっても、やっぱりこりゃわからん、俺の頭じゃわからん、と思って投げ出すタイミングが来ます (私はしつこいので何度もトライしていますが、途中で投げ出すのもこれまた何度も経験しています) 。</p>

<p>ここで正当化の誘惑にかられることがあります。こんな分かりにくいのは説明が下手だからであって、自分の頭が悪いせいではない。よって、こんな理論はないものとして、誰にでもわかる範囲から説明を組立てるべきだ。この気持ちは本当に良くわかります。でも、正規の学問からはすでに忘れ去られているような古典論理学から、三段論法、演繹、帰納などの道具を持ち出してきて、それが基礎になっていると主張するのはあまりよいアプローチとは思えません。扱いきれないのなら「ロジカル」とか「論理」とか言わないほうがよいのに、と思います。 </p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">論理リテラシーを高めるために</span></strong></p>

<p>一方で、論理学の方ももっと分かりやすい説明をしてくれてもよさそうなものです。私は心からそう思っているのですが、これについては、野矢茂樹先生がいくつか非常に良い本を書いて下さっています。ITエンジニアの論理リテラシーを高めて、民間療法のようなロジカル・シンキングの指針に振り回されないためにも、これらの本は非常に貴重なので、紹介しておきたいと思います。</p>



<p><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/456966203X/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&amp;tag=meltsalt-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=456966203X">■はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)</a><img width="1" height="1" border="0" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=456966203X" style="border: medium none ! important; margin: 0px ! important;" /></p>


<p>薄くてとても読みやすい本です。考えるということや論理ということについて、実はあまりよく分かっていなかったということに気付かされ、自分から考えていくためのヒントのようなものを得ることができると思います。なにより良いのは、論理式が出てきませんから、誰にでも軽く読み進められるということです。 </p>

<p><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4782802110/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&amp;tag=meltsalt-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=4782802110">■新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)</a><img width="1" height="1" border="0" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4782802110" style="border: medium none ! important; margin: 0px ! important;" /></p>

<p>この本はタイトルが「論理」で始まっていますが、基本的には文章の書き方の本です。この本における論理のとらえ方は広く、有機的なつながりをもった文章そのものまで含んでいるためです。良いドキュメントを作成するスキルの向上に直結します。こちらも論理式は出てきません。論証図と呼ぶ議論の構造を表す図は出てきますが理解するのは難しくありません。</p>

<p>

■<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4130120530/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&amp;tag=meltsalt-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=4130120530">論理学</a><img width="1" height="1" border="0" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4130120530" style="border: medium none ! important; margin: 0px ! important;" />

</p>

<p>論理学について基礎的なところだけでも理解しておきたいという方におすすめです。野矢先生と数百年前の二人の禅僧の仮想的な対話を通じて展開していくので、楽しく読めます。論理式も出てきますし、徐々に難しくなっていきますが、最初のほうはそれほど難解ではないので、わかるところまで読むだけでも論理リテラシーは上がると思います。</p>

<p>これからますますグローバル化が進むにつれて、日本だけでなく海外でも通用する論理的なコミュニケーションスキルが重要になります。ぜひ、将来をになっていくITエンジニアの皆さんには、正しい論理リテラシーを身につけて欲しいと願っています。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>プチ・パワハラ講座</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2011/04/post-90a2.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/itconsultant//58.3745</id>

    <published>2011-04-18T00:24:48Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>オーバーロード・クライマー現象のツイート連載を開始しました(@ko1hayash...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>オーバーロード・クライマー現象のツイート連載を開始しました(<a href="http://twitter.com/ko1hayashi">@ko1hayashi</a>)が、まだまだ遠い道のりなので、前回に引き続き、よく見かける、ちょっと気になる上司部下のコミュニケーションについての雑感です。</p>

<p>前回紹介した「おれは間違ったことを言っているのか？」と同様、私の心に残る台詞（悪い意味でですが…）がいくつかあります。そのひとつが、「おれの言いたいことが何かわかるか？言ってみろ」というパターンです。私もかつての上司から何度もやられましたが、この台詞が出てくるのは、大抵は何かミスをしたときの説教モードのときです。</p>

<p>何が気になるかというと、正しく答えられる見込みがほとんどないところです。私は現在、教育やトレーニングで講師をする機会が多いのですが、そのときに説明した内容の理解を確認するために質問をすることがよくあります。そのときの経験から言うと、自分の思ったとおりの答えをしてもらえることはまずありません。よほど簡単な質問で、よほどうまいタイミングで、よほどうまい聞き方をしたときに限るということです。</p>

<p>圧迫状況下で「おれの言いたいことが何かわかるか？」なんて聞き方をされて、正しく答えられるわけがありません。答えられないと怒りが増すことが予想できるのも厄介です。人によっては、繰り返すこともあります。アルゴリズムで書けば次のようになります。</p>

<p><strong>&quot;おれの言いたいことが何かわかるか？言ってみろ。&quot;と言う;<br />こたえを聞く;<br />&quot;ちがう&quot;と言う;<br />while (まだ気が済まない) ｛<br />&nbsp; &nbsp; &quot;もう一度よく考えて言ってみろ&quot;と言う;<br />&nbsp; &nbsp; こたえを聞く;<br />&nbsp; &nbsp; &quot;ちがう&quot;と言う;<br />}</strong></p>

<p>そもそもミスをしてへこんでいるところに、これをされると本当につらくなります。加えて指摘すると、基本的に質問者主導の後出しになっているので、答えが正しくても、あるいは、質問者があらかじめ答えをもってなくても、「ちがう」と言えるということも覚えておきましょう。要するに誰にでもお手軽にできる「プチ・パワハラ」なわけです。</p>

<p>書いていると、なんとなく、パワハラの指南をしているようにも見えかねませんが、私の意図は、あくまで被害者にならないための心理的自衛策の提供にあります。この状況に追い込まれたら耐えるしかありませんが、上のアルゴリズムを思い出して、何回目のwhileループになるかカウントするくらいの心理的余裕を持って臨みましょう。</p>

<p>P.S. ちなみに、気付かれた方はいるかもしれませんが、今回は前回と違って、「です・ます」調になっています。レクチャーモードは「です・ます」調、雑感モードでは「である」調が良いかと思って、前回はやってみたのですが、書いていてあまりしっくりこなかったので、今回は方針を変更しています。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>「おれは間違っていることを言っているか？」の裏側にあるもの</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2011/04/post-4792.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/itconsultant//58.3744</id>

    <published>2011-04-10T19:54:38Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>前回までで、長きにわたった「ロスト・スキーヤー現象」の話が無事完結してひと段落し...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>前回までで、長きにわたった「ロスト・スキーヤー現象」の話が無事完結してひと段落した。次は「オーバーロード・クライマー現象」のテーマに進みたいのだが、まだ、現在平行してtweet連載を通じてまとめているところである。いずれこちらのコラムに整理して投稿する予定だが、気になる方はtwitterの私のアカウント(<a href="http://twitter.com/ko1hayashi">ko1hayashi</a>)を参照いただきたい。</p>

<p>それまでの間、このサイトと「<a href="http://blog.pmtech.co.jp/malt/">MALT100％</a>」のほうで、毎週、目標的には月曜更新で、補足的な雑感を書いていきたいと考えている。</p>

<p>さて、前々回で紹介した肉食系マネージャとの対話だが、まあ、あそこまでいくと、ほとんどパワハラの一種だろう。特に、気に入らないのが「私は間違ったことを言っているか？」という台詞だ。</p>

<p>私も何度となく、かつての上司からやられたことがあるが、とてもフラストレーションがたまる。その理由は、この台詞の文字通りの意味の裏側にあるメッセージのためだ。言うまでもなくお気づきと思うが、この裏側には「まさか、間違っているなんていわないだろうな。」というメッセージがある。さらに場合によっては、「まさか、おれに逆らうつもりはないだろうな。」という脅しが隠れている。結局、脅されて同意をさせられるのと変わらない。</p>

<p>「間違っています。」と答えて反論を試みたことも何度かあるが、上司の側も反論できないはずということに相当の確信度を持っているので、冷静な議論にはならないことが多い。感情論になりそうなら、やり過ごすしかないが、それでも自分の考えをしっかり堅持し続けることは大切だと思う。</p>

<p>私が何より気になるのは、どうしてそうまでして、無理な説得をして、同意を押しつけないといられなくなるのかというところだ。結局のところ「心から同意して従ってもらう」ということを求めなければならない、という強迫観念があるからではないのか、というのが私の考えだ。</p>

<p>「心からの同意」は確かにできればベストだが、人それぞれ考えは違うので、そもそも無理がある話である。チームとして動くときに不協和音を出してもらっても困るが、「心から」というところまで求めなくとも、支障なくひとつのゴールに向かって進むことはできるのではないかと私は思うのだが、どうだろうか。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>ロスト・スキーヤー現象とその悪用(5)完結編～とどめのちゃぶ台返し</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2011/04/5-68b1.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/itconsultant//58.3743</id>

    <published>2011-04-03T17:29:00Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>今回は、これまで4回に分けて紹介してきたロスト・スキーヤー現象の悪用手法紹介の完...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>今回は、これまで4回に分けて紹介してきたロスト・スキーヤー現象の悪用手法紹介の完結編として、戦略系のコンサルタントが使う「ちゃぶ台返し」のテクニックを紹介します。このテーマについては、今回で最後になりますが、関連する話題は今後も「<a href="http://blog.pmtech.co.jp/malt/">MALT100％</a>」のほうでは取り上げていく予定です。</p>



<p>今回紹介する「ちゃぶ台返し」のテクニックは、「ロスト・スキーヤー現象とその悪用（1）」で紹介したタイプのものになります。ここで改めて事例を確認しておきます。</p>

<p>情シス部門からコンサルタントに対して、最初の依頼として「全社規模でのシステムの見直しをしたい」という依頼がされました。ところが、コンサルティングを受けた結果出てきた結論は、なんと最初の課題とまったく異なる「商品戦略を見直す」というものになっていた、というものです。ここまでこの連載につきあって下さった方なら、この理由はおわかりだと思います。そうです。一度、目的のレベルをずっと高く持ち上げて、下ろしてきたからです。この元々示された課題を「そんなことはどうでもいい」と言わんばかりに、別の課題にシフトしてしまうのが「ちゃぶ台返し」です。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆コンサルタントの提言が「ちゃぶ台返し」になる原理</strong></span></p>

<p>「悪用」と書いていますが、実際には悪意があってやっているつもりではなく、たいていの場合は、ただコンサルタントの職務に忠実に仕事をすると自然にそうなるだけのことです。まず、コンサルタントたるもの、顧客の持っている問題意識をそのまま鵜呑みにしてはなりません。「全社規模でのシステムの見直しをしたい」という依頼を受けると、「それが真の課題かどうか」は至極当然の、むしろ持たなければならない疑問です。したがって、次のように指摘するのはコンサルタントとして義務に近いものです。「今お話しされたシステムの問題よりも本質的な課題があるかもしれません。」そして、これは定義次第で100%正しくなる指摘です。これまでの説明からおわかりのように、より上位の目的のことを「本質的な課題」として示せばよいからです。 </p>

<p>「システムの見直しをする」ことは、会社全体の業績向上といった目的から、ゴールツリーをかなり下のほうまで展開された施策であることはまず間違いありません。「システムの見直し」の目的はよりビジネスに直結する目的の解決をしていくための支援手段と位置づけられます。例えば、顧客管理のためのシステムでも、在庫管理システムでも、結局は商品を購入した顧客の満足度を高めるための手段です。また、営業支援のシステムは商品販売の拡大を、BIシステムであれば商品の企画のための手段となります。つまり、どんなシステムであっても、ビジネスの基本である商品を開発し、販売し、提供して利益を得るというプロセスのどこかを支援しているので、「システムを前提とせずその課題こそ解決すべきです」という提言はいつも可能なのです。</p>

<p>さらに言えば、システム課題をより上位に目的にシフトして別の課題を設定する場合、しばしばそのコンサルタントが得意とする分野の課題になります。これもそのコンサルタントが意図してもしなくても、自然にそうなります。なぜなら、課題を検討する際に、自分がもっとも多く経験して、よく知っている領域についての欠点が目につくに決まっているからです。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆「ちゃぶ台返し」は良いのか悪いのか</span></strong></p>

<p>ただし、この「ちゃぶ台返し」つまりシステム課題を上位課題にシフトする提言が説得力を持つには条件があります。それは提言を受ける相手が、元の依頼相手より経営層に近いことです。より上位レベルの目的にコミットしている層に提言するから、より上位への目的展開に意味が出るのです。もし、相手が最初に課題解決を依頼してきた情シス部門の人であれば、「余計なことはいいからシステムの範囲で仕事してください」と言われるだけです。これは社内で社員が提言をした場合も同じことです。自身が直面している問題には必ず上位の経営課題がありますが、一般の社員には、自分の抱える問題を棚に上げて、より上位の経営層に課題解決を求めるようなことはできません。経営層までリーチできるコンサルタントだから、個別の現場的な前提をひっくり返してしまうことができるのです。</p>

<p><img border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2011/04/04/_.jpg" title="_" alt="_" />


<strong></strong></p>

<p><strong>図 関係者ごとの課題の責任範囲の違い</strong></p>

<p>この「ちゃぶ台返し」がはたして悪いことなのかというと、その判断は微妙です。より上位の目的である「商品戦略の見直し」のコンサルティング結果が効果を発揮して業績向上できたとすれば、経営層の視点からすれば、施策の設定を変えたことによって良い結果が出たと言えるでしょう。ただ、通常、コンサルタントは指針まで作りますが、実行するのは依頼会社自身です。コンサルタントによって作成された計画や指針を、実際に実行する現場を巻き込んで進めて成果がでるまでに至るには、延々と努力を積み重ねていく必要があります。いくら経営的な視点から良い計画であっても現場の協力が得られずに、結果が出るまでに至らないことはよくあります。そうなると、結果は「良くなかった」ということになるでしょう。 </p>

<p>ここで最初の依頼部門である情シス部門の立場に戻って考えてみましょう。システムの見直しという当初の目的は果たせないので、部門にとって責任範囲である問題は残されたままです。せっかく経営層に掛け合ってつけたコンサルティング費用が自部門とは無関係なところに消費され、しかも結果も出なかったとすれば、迷惑極まりない話です。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆ロスト・スキーヤー現象に翻弄されないために</span></strong></p>

<p>以上、ロスト・スキーヤー現象と呼んでいるマネジメントの混乱パターンを紹介しました。このパターンは目的のレベルを上下させる過程で当初予定していたのとは異なる施策を実施してしまうもので、意図しなくても生じますが、混乱を意図的に起こすこともできます。悪用例として「言い訳」「無茶振り」「居直り」「ちゃぶ台返し」を紹介しました。いずれも上位レベルに目的を移すほど抽象的なものになり誰もが合意できるものになること、そして上位目的に責任を持つのが会社の組織上のより上位で権限の大きな人であることが混乱をもたらします。</p>

<p>これらはいずれもテクニックと考えるとあまりお奨めできない種類のものですが、知らないうちに被害者にならない意味では、知識を持っていくことは重要です。ロスト・スキーヤー現象による混乱を防ぐには、ゴール・ツリーをしっかり把握しておくことが大切です。自分が進めようとしている施策の目的を上位レベルまで理解しておくことと、そこから導き出せる施策の代替案について検討しておくことが重要になるのです。</p>

<p>なお、このゴール・ツリーの活用やロスト・スキーヤー現象というテクニックは、かならずしもビジネス上の課題解決のためだけに有用なものではありません。あまり具体的にすると、生々しくなるので詳しい説明はしませんが、例えば、転職を考えるような場合でも、「それは何のため」という上位目的をしっかりさせることで、他の可能性を網羅的に検討することができます。このような人生の重要な意志決定でもゴール・ツリーによる分析は有効ですので、ぜひ使ってみて下さい。 </p>

<p>次回は、また少しネタをTwitterで作ってからにしようと思います。こちらの経緯は、別のコラムで書いた記事『<a href="http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110207/356971/?ST=itarchi">「言い訳しやすさ」で人はより能動的になる</a>』をご覧下さい。また、Twitterのタグなどについては、最初に紹介した「<a href="http://blog.pmtech.co.jp/malt/">MALT100%</a>」のほうを参照下さい。</p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>ロスト・スキーヤー現象とその悪用(4) 肉食型無茶振りと居直り</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2011/03/3-b578.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/itconsultant//58.3742</id>

    <published>2011-03-28T16:26:56Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>　「ロスト・スキーヤー現象とその悪用」の第4弾をお届けします。本当は間を開けずに...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>　「ロスト・スキーヤー現象とその悪用」の第4弾をお届けします。本当は間を開けずに連投することで、発売予定であった「<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/482221186X">ITエンジニアのロジカル・シンキング・テクニック(新装版)</a>」の案内や、関連して立ち上げ予定だったロジカル・シンキングのサイト「<a href="http://blog.pmtech.co.jp/malt/">MALT100％</a>」、さらにプロジェクト管理のサイト「<a href="http://forum.pmtech.co.jp/agua/">AGUA World</a>」の立ち上げタイミングを合わせて、大いに盛り上げようと目論んでいたのですが、世の中それどころではなくなってしまいました。</p>

<p>　この度の震災によって亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、被害に遭われたすべての皆様に、この場を借りてお見舞い申し上げます。</p>

<p>　さて、前回はロスト・スキーヤー現象を使って、熱血型のマネージャが無茶振りをするパターンについて紹介しました。「ロスト・スキーヤー現象」というのは、筆者が名付けた典型的な論理の混乱パターンのひとつで、いつの間にか課題解決のために当初想定していたのとは違う行動を選択してしまうというものです。今回は、肉食系マネージャによる無茶振りのパターンを紹介します。併せてこの変形例である「居直り」のテクニックも紹介します。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆無茶振りパターン≪肉食型≫</strong></span></p>

<p>　では、肉食系マネージャにご登場願います。状況は前回の熱量型のときと同じです。</p>

<ul><li><strong>マネージャ</strong> 「私が見ているコールセンター部門のシステム検討のリーダーをお願いしたいのだが」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「ちょっと無理です。今取り組んでいる商品配送部門の作業ミスを減らすためのシステム連携の活動に集中したいのです」</li></ul>

<ul><li>
<strong>マネージャ</strong> 「おいおい。君のような責任者レベルがその次元の認識では困るな。配送業務のシステム連携は何の目的でするんだ？」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「作業ミスをなくして効率化するためです」</li></ul>

<ul><li>
<strong>マネージャ </strong>「そんな答えじゃあだめだ。その目的を考えろと言っているんだ」</li></ul>

<p>
　肉食系の本領発揮で圧迫です。</p>

<ul><li><strong>担当</strong> 「それはお客様に対して商品を間違いなく素早く届けるためです」</li></ul>

<ul><li>
<strong>マネージャ</strong> 「まだ、理解が十分じゃないな。その目的は何だ？」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「抽象的ですが、当社の製品を購入したお客様の満足度を高めるためではないでしょうか」</li></ul>

<p>
　こうなってしまうともう後戻りはできません。</p>

<ul><li><strong>マネージャ</strong> 「そう。君の活動の本質はサービスの満足度は製品だけでなく配送からサポートまでトータルで最大化することだ。違うか？」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「そうも言えますが……」。</li></ul>

<ul><li>
<strong>マネージャ</strong> 「そのためにコールセンター部門の活動強化は重要だろう？」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「それは確かにそうですが……」</li></ul>

<ul><li>
<strong>マネージャ</strong> 「我々の目指すところは結局同じと言うことだな。私は間違ったことを言っているか？」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「いえ、間違ってはいません。」</li></ul>

<ul><li>
<strong>マネージャ</strong> 「じゃあ私の活動に協力してもらえるね？」</li></ul>

<ul><li>
<strong>担当</strong> 「……できればそうしたいですが、今の仕事があるので……」</li></ul>

<p>この答えではOKしたも同然です。</p>

<ul><li>
<strong>マネージャ</strong> 「わかった。君の上司には私が話をしておく」</li></ul>

<p>
となります。</p>

<p>　自席に帰る頃には上司に次のような話が通っていることでしょう。<br />
「彼に私の部門の状況を話したところ、目指すところは同じだという話になって、できることなら協力したいといってくれているんだ。少しこちらの作業に手伝ってもらっていいだろうか？」</p>

<p>　微妙なニュアンスの違いを除けば、この肉食マネージャが上司に言っている内容はすべて事実です。担当者が自発的に進んで言ったのでないというところだけがどこかに行ってしまっていますが、気の毒ですが、本人以外それを重視する人はあまりいません。しかも、頭の痛いことに、肉食系マネージャの頭の中ではまことに好都合にも、担当者が自発的に進んでそうしたと脳内変換されていることも珍しくありません。</p>

<p>　上司が熱血型のケースと肉食系のケースを見てきましたが、2つには共通点があります。目的を上位レベルに持って行ってから、「君と私は目指すところが同じだ」というところに持ち込んでいます。その上で、担当者の想定とは違う実現施策への協力を求めています。</p>

<p>　このテクニックのポイントは、目的を上位に持っていけば必ず、合意できるところがあるということです。上位目的になるほど、抽象的で拒否できないものになります。そこから熱意や権威を使うことで、担当者が元々提案しているとは違う施策にシフトしていくのです。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆無茶振りによる組織統制</span></strong></p>

<p>　以上、いったん上位目的に持ち上げて施策をすり替えることを「無茶振り」と名付けて悪用テクニックのひとつとして紹介しました。</p>

<p>　しかし、別に筆者はこの「悪用」は絶対にしてはいけない手口として非難、糾弾するつもりはありません。日本の職場において、現場の合意形成は非常に重要です。むしろ、このくらいの熱意と強引さで周りを巻き込んでいくくらいでなければ、なかなか会社を変革したり、新しいことを進められないという面もあります。ただ、無茶振りされる側として、知らない間に作業がすり替わっていたということがないように気をつけたいものです。</p>

<p>　無茶振りのテクニックは、基本的に上司が部下に使います。論理的で問題意識の高い部下ほど押し込まれやすいと言えます。上位目的は否定しにくいですし、「おれが何か間違っていることを言っているか？」と凄まれて「はい。間違っています。」とはなかなか言えません。</p>

<p>　今時の会社では権威だけを使って、「つべこべ言わずに自分の言うことを聞け」ではなかなか組織の意志統一には至りません。権威に加えてロスト・スキーヤー現象を使った「無茶ぷり」を併用することで、強力な統制を実現している例をしばしば見かけます。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆居直りパターン</strong></span></p>

<p>　「無茶振り」の変形テクニックに「居直り」があります。これは、以前に出した指示と別の指示を出すときに使われます。前言った指示と新しい指示は、結局は同じことなのだと主張するわけです。</p>

<p>　「今の指示は前回受けた指示とは違っていると思います。」などと言ってみたところで、やさしめな上司であれば「ひょっとすると、前回の指示でちゃんと目的が伝わっていなかったようで、申し訳ないが、私は別のことを指示しているわけではないんだ」となるでしょうし、肉食系上司であれば「もし、前回の指示と違うように聞こえるのだとすると、それは君が目的をちゃんと理解していないからだ。やるべきことは何ら変わっていないぞ」などと言われます。</p>

<p>　いずれにしても目的レベルの設定を自在に変える上司を持つと部下は大変です。無茶振りや居直りのテクニックで、振り回されるのを避けるにはあらかじめ上位目的を想定し、自分の進めている施策に代替施策がないかを把握することが必要です。そして進めている施策が他のよりもよい施策であることを納得させられる説明を持っておくことが大切です。</p>

<p>　次回、「ちゃぶ台返し」の解説で、「ロスト・スキーヤー現象とその悪用」編を完結します。<br />
</p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>ロスト・スキーヤー現象とその悪用（3）言い訳と熱量型無茶振り</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2011/03/3-e6c8.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/itconsultant//58.3741</id>

    <published>2011-03-09T04:04:58Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>　またも半年近く空きましたが、「ロスト・スキーヤー現象とその悪用」を再開します。...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
        <category term="スキル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>　またも半年近く空きましたが、「ロスト・スキーヤー現象とその悪用」を再開します。が、その前にお知らせをひとつ。著者の本「ITエンジニアのロジカル・シンキング・テクニック」が「新装版」としてこの度、出版されることになりました。この本については、本コラムでも何度か紹介してきましたが、店頭の在庫がなくなり、ここしばらくは絶版状態になっていました。関心を持っていただいた方には申し訳ありませんでした。詳しいことは<a href="http://blog.pmtech.co.jp/malt/">書籍のサイト</a>をご覧ください。</p>

<p>　さて、本題ですが、第3回目の話題は、著者が「ロスト・スキーヤー現象」と呼んでいる論理の混乱現象の悪用について紹介していこうというものです。随分間が空いてしまったため、この現象について簡単に復習しておきましょう。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆ロスト・スキーヤー現象とは</span></strong></p>

<p>　「ロスト・スキーヤー現象」というのは、筆者が名付けた典型的な論理の混乱パターンのひとつで、いつの間にか課題解決のために当初想定していたのとは違う行動を選択してしまうというものです。基本の流れは、「結局やりたいのは××だよね」「じゃあ○○をやるべきだよ」というものです。この論理の転換は非常に強力なもので、知らなければいとも簡単に混乱の中に引きずり込まれてしまいます。</p>

<p>　この現象が起きるのは目的に階層構造があるためです。どんな行動にも目的があり、その目的にはさらに上位の目的が必ずあります。いったん、上位の目的に目を向けてしまうとそれを実現するための行動は元々考えていたもの以外にもいろいろあることに気付きます。そのため、目的のレベルを上下することによって、自分のやろうとしているのが、本当に正しいのかどうか自信を持てなくなってしまうのです。</p>

<p>　前回までは、この現象がどのように起きるのかを、実際にシステムに関連する検討の具体例を使って示してきました。今回は、この現象を意図的に使うことで、議論の流れをコントロールしたり、相手の主張を無力化する方法を説明します。</p>

<p>　悪用のパターンはいくつかあり、筆者はそのうちのいくつかに、「言い訳」「無茶振り」「居直り」「ちゃぶ台返し」という名前をつけています。今回から数回に分けて、それぞれのパターンについて具体例を使って紹介していきます。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆言い訳パターン</span></strong></p>

<p>　まず、「ロスト・スキーヤー現象を用いた言い訳」ですが、これはもっとも簡単で害の少ないパターンです。</p>

<p>　たとえば、要件定義書の作成が期限どおりに間に合わなくなったとします。<strong>「えーと、要件定義の目的は何だっけ？ 設計工程に対して要件がちゃんと伝われば良いんだよな。じゃあ、要件定義のうち細かい部分は、自分が口頭で伝えることにして、記述を省けば時間短縮ができそうだな」</strong>と考えたとしたらどうでしょう。</p>

<p>　これが「ロスト・スキーヤー現象を用いた言い訳」です。一度、上位目的に立ち返ってやるべき作業を変更しているからです。もちろんこの言い訳は一歩間違えると後の工程に重大な支障を生じます。ドキュメントに残らないので、省略した内容を直接口頭で、必要な時に必要な人に漏れなく伝えなければならなくなります。これは不可能とは言えないまでも非常に困難です。</p>

<p> <img border="0" alt="__3" title="__3" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2011/03/09/__3.jpg" />


</p>

<p><strong>図 言い訳のゴールツリー</strong></p>

<p>　しかし、人間せっぱ詰まると、落ち着いて考えればとかえって面倒な状況を引き起こすとわかるような綱渡りであっても、選択してしまうことがあるので要注意です。特に「目的に立ち返る」ことは、一般に「よいこと」であると思われています。そのため、目的に立ち返ることをきっかけにした言い訳は、自分を納得させる意味でつい使ってしまいがちなのです。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆無茶振りパターン≪熱量型≫</span></strong></p>

<p>　次の「悪用」パターンである「無茶振り」の説明に移ります。このパターンは当初の想定外の仕事を納得してやってもらうのに使います。これは上司に使われるとなかなか迷惑なテクニックです。具体例として、担当者に他部門のマネージャが「ロスト・スキーヤー現象を用いた無茶振り」をする例を見てみましょう。</p>

<ul><li><strong>マネージャ </strong>「私が見ているコールセンター部門のシステム検討のリーダーをお願いしたいのだが」</li></ul>

<ul><li><strong>担当 </strong>「ちょっと無理です。私が取り組んでいる商品配送部門の作業ミスを減らすためのシステム連携の活動が佳境で、今はこちらに集中したいのです」</li></ul>

<ul><li><strong>マネージャ </strong>「その活動には私も大賛成だ。ところでその配送業務のシステム連携は何のためにするんだい？」</li></ul>

<ul><li><strong>担当</strong> 「作業ミスをなくして効率化するためです」</li></ul>

<ul><li><strong>マネージャ</strong> 「なるほど。じゃあそれをするのは何のため？」</li></ul>

<ul><li><strong>担当</strong> 「それはお客様に対して商品を間違いなく素早く届けるためです」</li></ul>

<ul><li><strong>マネージャ</strong> 「じゃあ、お客様に対して商品を間違いなく素早く届けるのは何のため？」</li></ul>

<ul><li><strong>担当</strong> 「抽象的ですが、当社の製品を購入したお客様の満足度を高めるためではないでしょうか」</li></ul>

<ul><li><strong>マネージャ</strong> 「そのとおり。サービスの満足度は製品自身の機能や品質だけでなく配送からサポートまでトータルで最大化するんだよな」</li></ul>

<ul><li><strong>担当</strong> 「本当にそうですね」</li></ul>

<ul><li><strong>マネージャ</strong> 「当社製品は品質の評価は高いもののトータルなサービスという点で競合と見劣りする。私はそこをなんとかして変えたいと思うんだ。この意味で、君がやろうとしていること私がやろうとしていることは同じなんじゃないのか」</li></ul>

<ul><li><strong>担当</strong> 「おっしゃっていることはわかりますが…」</li></ul>

<ul><li><strong>マネージャ </strong>「君が今本当に大変なのは承知しているつもりだが、お客様の満足をより大きくするという目標のため、どんな形でもよいから君にも協力してもらいたいんだ」</li></ul>

<ul><li><strong>担当</strong> 「そこまで言われるのでしたら、リーダーは無理ですができる範囲で…」</li></ul>

<p><img border="0" width="480" alt="__" title="__" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2011/03/09/__.jpg" />


</p>

<p><strong>図 無茶振りのゴール・ツリー</strong></p>

<p>　マネージャの熱意に押し切られて協力することになってしまいました。ゴールツリーを見てもらうとわかりますが、これは階層を何段も飛び越えるかなり強引なものです。しかし、なかなか上位目的というのは否定しにくいもので、知らないうちに説得されていたりすることがあります。このくらいなら、気をつけていれば断れるだろうと感じた方も多いかもしれませんが、これが同じ流れでもマネージャのキャラによっては抵抗困難になっていきます。</p>

<p>　今回はこのくらいにして、次回は肉食系マネージャに登場してもらうことにします（次回はそんなに間は空けません。きっと）。</p>]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>ロスト・スキーヤー現象とその悪用（2） ～混乱のかたち</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2010/09/2-1c5d.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2010:/itconsultant//58.3740</id>

    <published>2010-09-20T17:24:25Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>　随分間が空きましたが、「ロスト・スキーヤー現象」と呼ぶ論理の混乱パターンの解説...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
        <category term="スキル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>　随分間が空きましたが、「ロスト・スキーヤー現象」と呼ぶ論理の混乱パターンの解説の第2弾です。この現象が悪用されると経験の浅いIT技術者はいいように振り回されてしまいます。その原因とどう回避するかがテーマです。今回からあまり間をおかないように3週連続くらいを予定しています（<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2010/02/1-80e0.html">第1弾はこちら</a>）。</p>

<p>　なお、ご存じの方もいると思いますが、今回の元原稿はTwitterにて約1カ月半ほどかけて、50回ほどつぶやきながらまとめてきたものです（<a href="http://twitter.com/ko1hayashi">http://twitter.com/ko1hayashi</a> です）。各回140字という制約の中で書いてきたこともあり、改めて全体の文章を見直してはいますが、今のところ大きく変更することなく使えそうです。これまで、コラムにまとめようとしてできなかったものが、Twitter連載のような形でまとめられたことには正直驚いていますが、それはともかく、本題に移ります。</p>

<p>　さて、前回から時間が経っているので、ごく簡単なまとめから始めます。「ロスト・スキーヤー現象」というのは、筆者が名付けた典型的な論理の混乱パターンのひとつで、いつの間にか課題解決のために当初想定していたのとは違う行動を選択してしまうというものです。基本の流れは、「結局やりたいのは××だよね」「じゃあ○○をやるべきだよ」というものです。この論理の転換は非常に強力なもので、知らなければいとも簡単に混乱の中に引きずり込まれてしまいます。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆上司からの指導の落とし穴</strong></span></p>

<p>　前回はコンサルティングの結果の例を示しましたが、今回はもう少し身近な課題解決の例を使って、次第に混乱していく様子を見ていきましょう。</p>

<p>　A君は入社2年目でシステム再構築にあたって業務改善の検討のタスクを手伝っています。その作業のひとつとして、業務改善の基礎データを集めるため、関係者にメールで調査票を配布して提出を依頼しています。しかし、提出してくれる人が少なく、裏付けとして十分なデータが揃わないないという状況になってしまいました。メールや電話で催促しても多忙を理由に提出してくれません。どうやったら提出してくれるか悩んでいます。</p>

<p>　いろいろ考えたあげく、A君は関係部門の責任者から調査票の提出を強制してもらうしかないと考えました。上司にそのための調整を依頼をしたところ、「その前にやることがあるだろう」と言われてしまいました。上司は続けます。</p>

<p>　「結局、やりたいことは調査票を提出してもらうことでなく、各項目への回答を得ることだろう」「各項目への回答を得たいのなら、調査票の提出を待つまでもなく、電話で聞けばいいじゃないか。調査票への記入は君がすればいいだろう。電話がつながらなければ、直接行って聞いてその場で調査票の記入をすればいいだろう」</p>

<p>　いかがでしょうか。確かにそうだと思われた方も多いのではないでしょうか。この上司の発言を分析してみます。一旦、今やろうとしている「調査票に記入してもらって回収する」という施策について、その目的である「調査項目への回答を得る」に戻った上で、目的達成をする別の施策として、「電話か口頭で話を聞く」方法を指示しています。施策の実施に行き詰まったときには、この目的に一旦戻って施策を見直す手法で突破口を見つけられることがあります。</p>

<p><strong><img border="0" alt="__2" title="__2" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/09/21/__2.jpg" /></strong></p>

<p><strong>図 目的に戻って見直す</strong></p>

<p>　このような一旦目的に立ち返った議論は、膠着状態では希望の光に見えます。ハッとして、「どうしてこのことに気付かなかったんだ！」という感動すら生みます。しかし、そこには落とし穴があります。冷静に考えると、この例で、上司の指示通りにやってうまくいくこともあれば、うまくいかないこともあります。続く話の流れとして、うまくいかないほうに事態が進むケースをみてみましょう。</p>

<p>　Aさんが調査の依頼先に電話で回答を聞いたところ次のように言われてしまいました。</p>

<p>　「あのねえ。この場ですぐ答えろと言われても、過去1年のデータを集計しないとすぐには答えられない質問だよ。その集計のための作業時間がとれずに提出できない状況だって分かってる？」</p>

<p>　結局、上司が示した代替施策は実現不可能なものだったということです。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆ロスト・スキーヤー現象 </strong></span></p>

<p>　目的のレベルを上下させた結果、元々やろうとしていたこととは別の施策を選んでしまうことをMALTでは「ロスト・スキーヤー現象」と呼びます。山頂までリフトで上に上ってしまった結果、元々下りる予定とは別の道を進んでしまったスキーヤーに例えています。目的に立ち返って施策を考えるときの落とし穴は、そのときに考えた代替施策がとても素晴らしく思えてしまうことです。スキー場でリフトで上に登って、眼下を見下ろすと今までいたところが小さく見えます。あんなところでぐずぐずしていたのかと思う感覚に似ています。</p>

<p><strong><img border="0" alt="__3" title="__3" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/09/21/__3.jpg" /></strong></p>

<p><strong>図 ロスト・スキーヤー（lost skier）現象</strong></p>

<p>　しかし、上から見下ろしたときには気付かなくても、いざ下に降りていくとそれまで気付かなかった障害にぶつかることがあります。代替施策を考えるとき、上位目的からの視点だけで、具体的な地に足が着いた検討をせずに採用すると、結局問題解決できないことがあります。これは上のようなケースで上司からもらう指示に従う場合にありがちで、それは上司といえども見通せない現場の様々な制約が残っていることが結構あるためです。</p>

<p>　A君の苦難は続きます。電話の相手から続けて次の指摘を受けます。</p>

<p>　「そうだ。業務分析のためのデータが揃えば良いんですよね。じゃあ、我々がデータ集計をするのを待つ必要ないですよ。結局、集計は誰がやっても同じですから、そっちで集計すればどうです？ データはまだ手元に用意できていないですが、元データを管理している本社の管理部門に言えば、直接もらえるはずです」</p>

<p>　この議論では、「調査項目への回答を得る」というより高い目的である「業務分析のデータを得る」へのシフトが起きています。そして、「自分でデータを入手して集計する」という代替施策が提案されています。</p>

<p><strong><img border="0" alt="__4" title="__4" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/09/21/__4.jpg" /></strong></p>

<p><strong>図 より上位の目的から見直す</strong></p>

<p>　データさえもらえば自分で集計できることに気づいたA君は、管理部門にデータをもらいに行きました。そこで今度は次の指摘を受けました。</p>

<p>　「そのデータは確かにうちで管理していますが、個人情報も入っているので提供して良いのか現場で判断はできません。マネージャレベルでの調整が必要です。上司の人にそれをお願いしてもらえますか？ イレギュラーなケースなので、ちょっと時間がかかると思いますよ。担当部門にやってもらったほうが早いと思いますけどね」</p>

<p>　A君は何だか、たらい回しされているような気分になってきました。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆ゴール・ツリーを把握する </span></strong></p>

<p>　この例では目的と施策の上下を繰り返す中でA君は右往左往していますが、そのことを除けばここで示している施策は別におかしなものではありません。様々な施策のアイデアが出てきていますが、これは目的のレベルが変化するときには普通に起きることです。より上位の目的から考えると代替施策の可能性はたくさん現れるからです。また、元々目的を共有していない相手の場合、自分が想定していたよりも上位の目的からの提案を受けることは珍しくありません。</p>

<p>　むしろ最初からよく考えておけば、施策を進める途中から人に言われて試行錯誤することもなく進められたかもしれません。そのためには、目的には階層があり、目的はより上位の目的達成のための手段となること、そして1つの目的を達成する手段は複数あるというゴール・ツリーの構造についての理解が必要になります。</p>

<p>　よく上司が若手に対して「目的の共有が大切」「目的の明確化が基本」「目的と手段と混同しない」という指導をしている場面をよく見かけます。これらはまったくそのとおりなのですが、そう簡単なことではないということがお分かりいただけると思います。異なるミッションを持つ部門にまたがって行う施策の場合には、目的のレベルが上下しないように気をつけておかないとすぐに混乱してしまいます。</p>

<center>
<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆◆</strong></span></p>
</center>

<p>　さて「ロスト・スキーヤー現象」は通常、問題解決のための施策を実行しようとする際にちぐはぐな行動をとるという形で現れます。最初から全体のゴールツリーが見通せるに超したことはありませんが、進めてみないと分からない事情があることもあり、状況を理解して進めている限りは、特にこの現象自体に目くじらを立てることはありません。</p>

<p>　ところが、人によっては急場をしのぐテクニックとして、意識的あるいは無意識的にこの現象を使っていることがあります。悪用とまでは言えないにしても、その結果としてマネジメントが混乱し、重要な意志決定場面で適切でない施策を選択してしまったり、余計な施策の検討に時間を浪費してしまって着手が遅れてしまうといったことは十分起こり得ます。</p>

<p>　次回からは、いよいよ「悪用テクニック」の紹介です。</p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>八百万の神の国の技術者として</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2010/08/post-223c.html" />
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    <published>2010-08-03T08:30:00Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>■新装開店のお知らせ 　ご無沙汰しています。本コラム、しばらく更新していませんで...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
        <category term="ワークスタイル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p><span style="font-size: 1.2em;"><u><strong>■新装開店のお知らせ</strong></u></span></p>

<p>　ご無沙汰しています。本コラム、しばらく更新していませんでしたが、再開したいと思っています。再開にあたって少し方針を変更しますので、最初にお知らせします。</p>

<p>　これまで、比較的レクチャー的な内容を中心に書いてきましたが、これに加えて日々の雑感のようなものも書くことにしようと思っています。レクチャー的な記事はまとめるのに準備時間がかなり必要になるため、更新が滞る原因となっていたため、そしてもう少しわたしの思いを書きたいと思ったためです。</p>

<p>　もちろん、引き続き論理思考のレクチャー的なものは継続していく予定です。こちらはTwitterで日々少しずつ書いていって、まとまったところでこのコラムにアップするという進め方を試行中です。現在、前回の「<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2010/02/1-80e0.html">ロスト・スキーヤー現象とその悪用（1）</a>」の続きの内容をつぶやいているところで、これがまとまれば「ロスト・スキーヤー現象とその悪用（2）」としてアップすることになるはずです。</p>

<p>　新装開店ということで、タイトルも少し変更して「ITコンサルタント宣言！ ～MALTな日々」とします。技術者視点と経営者視点の両方を持って日常の出来事についての雑感を書いていきたいと思います。この雑感の方は「である調」で書きます。レクチャーとはモードを変えて、いろいろ言い切ったりしたいからです。</p>



<p>　なお、コメントですがTwitter（<a href="http://twitter.com/ko1hayashi">http://twitter.com/ko1hayashi</a>）の方にいただけると返信がしやすいので、大変助かります。記事への直接コメントにもできるだけ返事を書きたいとは思っていますが、多忙なときにはできないことがありますので、その点はご了解ください。

</p>
<p>　では、さっそく、最近感じたことから。</p>


<p><u><strong><span style="font-size: 1.2em;">■八百万の神の国の技術者として</span><span style="font-size: 1.4em;">&nbsp; <br /></span></strong></u></p>

<p> 　最近、テレビ放映されて印象に残った2つのシーンがある。1つは、著名な元経営コンサルタントの経済評論家と、元巨大ネット掲示板の管理人のかみ合わない対談。もう1つは、徹夜の討論番組で、著名な経営コンサルタントである事業家と、作家で大学教授でもある批評家が激しく対立したシーン。いずれもインターネット上で話題になって動画も流通していたので、ピンとくる方がいると思う。内容についてはいろいろな方が議論をされているので、ここで改めて論じることはしない。</p>

<p>　わたしが書きたいのは、これらが印象に残った理由の方である。それは、わたしにとって非常に身近なものだったからだ。2つの共通点は、「経済活動、事業活動を最も重視する経営コンサルタントと、必ずしもそれだけが重要であるとは思っていない人の議論であった」というところである。</p>

<p>　わたしは、日経SYSTEMS 2010年7月号で 、<a href="http://bizboard.nikkeibp.co.jp/kijiken/summary/20100705/NOS0207H_1786605a.html">「『赤字でもよい』と言う、そんな技術者は宇宙人」</a> というコラムを書いた。技術者が思っている以上に、営業や事業責任者は利益追究を重視していること。そして、技術者もお金のロジックで話ができなければ、思っていることは伝わらないという趣旨である。</p>

<p>　わたしが若手だった20数年前、バブル前後のころはまだ日本の製造業を中心にした「技術立国」「品質第一」という感覚が一般的であったように思う。それが90年代後半くらいから、戦略的思考の重要性が強調されるようになった。 </p>

<p>　「過剰品質でコストを高くしても意味がない」</p>

<p>　「高い技術力よりも、それを組み合わせる企画力の方が大切だ」 </p>

<p>　そういったメッセージが見られるようになり、コンサルタントと言われる人たちが表舞台に出てきた。昔から、技術者は上級マネージャや営業からは専門バカなどと呼ばれてきたが、その一方で持っている技術に対しては敬意を払ってもらってきたように思う。しかし、現在は技術力だけで勝負できないこともあり、社内で技術者の地位が以前より低くなっている会社が少なくないと思う。</p>

<p>　上のコラムの中でも書いたが、IT技術者の多くは必ずしも利益を出すことを自身の第一目的としてはいない。</p>

<p>　「自分の技術を高いレベルに磨きたい。新しい技術に取り組みたい」</p>

<p>　「それらを使って世界をあっと言わせるようなシステムを作りたい」</p>

<p>　「使いやすい便利なシステムを作って、ユーザーに喜んでもらいたい」</p>

<p>　「そこに仕事のやりがいを見いだしているのであって、お金をもらうためではない」</p>

<p>　そう考えている技術者は多いと思う。</p>

<p>　当然、この考え方は利益追求を最優先とする考え方とはぶつかる。乱暴に例えると、一神教と多神教との衝突である。経営者や事業責任者、経営コンサルタント、営業、こうした職種は、ある意味で、唯一絶対のお金の神をもつ一神教である。仕事を離れたところではどうかはわからないが、会社では収益を上げることこそが絶対的な評価軸である。</p>

<p>　「システムの品質を重視しすぎて、ビジネスチャンスを逸してどうするのか？」</p>

<p>　「新しい技術の採用でコストがかかるようなら、やらない選択が正しい」</p>

<p>　「プロジェクトマネジメントで一番大切なのは、ユーザーが言ってくるコストがかかる要求をどう断るかだ」</p>

<p>　こんなような、思わず反論したくなる発言が次々に飛び出してくる。</p>

<p>　ここで技術志向の異なる価値観をぶつけて議論をしたところで、勝ち目はない。「話にならない」と言われるだけだ。お金の神の一神教は他の神は認めない。そして、営利団体である企業で働く限りはお金の神は圧倒的に強い。そして残酷でもある。どんなに苦労してきたことだろうと、どんな情熱を持ってやってきたことであろうと、金額に換算されて評価される。</p>

<p>　ただ、われわれは幸いにも八百万の神の国、日本の民である。こうした現実と折り合いをつけていく術を持っている。八百万とは非常に多くの数という意味で、八百万の神とは、いたるところに神がいる世界観のことを指している。「千と千尋の神隠し」の映画を見たことのある人は、そのときに出てきた個性豊かな神様のイメージを思い出していただきたい。大半の日本人にとっては、イエス・キリストですらクリスマス前後にご利益をくれる神様の1人だ。</p>

<p>　システム開発の世界は八百万の神の世界だ。周りを見回してほしい。あるいはインターネットで検索してみてほしい。この世界には、J2EEの神もいれば、DBチューニングの神も、プロジェクトマネジメントの神もいる。それぞれの分野に秀でた個性豊かな人達の力を借りなければ良い仕事はできないということを誰もが知っている。</p>

<p>　「コードの品質を追究したい」</p>

<p>　「常に最新の技術に取り組みたい」</p>

<p>　「プロジェクトマネジメントを極めたい」</p>

<p>　全然OKだ。技術者は自分の極めたい分野の神を目指してよいし、その資格があるとわたしは信じている。</p>

<p>　ただ、八百万の神の国の技術者として、広い心を忘れないようにしたい。お金の神もちゃんと仲間に入れてあげるのだ。たかだか会話のプロトコルを1つ追加するだけだ。大したことではない。自身が大切にしている価値感をぶつけるのは、経営者やコンサルタントと同じ土俵で議論ができるようになってからでも遅くない。</p>]]>
        
    </content>
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    <title>ロスト・スキーヤー現象とその悪用（1）</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2010/02/1-80e0.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2010:/itconsultant//58.3738</id>

    <published>2010-02-03T14:13:53Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>　道具は使い方を誤ると人を傷つける負の面も持つ――。ロケットや原子力から日常使っ...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
        <category term="スキル" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>　道具は使い方を誤ると人を傷つける負の面も持つ――。ロケットや原子力から日常使っている車やコンピュータまで、そう語られる道具にはいろいろあります。そして、思考の道具であるロジカル・シンキングも例外ではありません。まあ、ちょっと大げさな気もしますが。</p>

<p>　ロジカル・シンキングとして定式化されていないものやノウハウとして意識されていないものも含めると、コンサルタントが使っている説明や説得のためのテクニックには強力なものがいくつかあります。こうした強力な技法は、ときとして議論をおかしな方に導いていってしまうことがあります。これが負の側面です。あまりにも強力であるがゆえに、使っている本人すら気づかずにその落とし穴にはまってしまうことがあるのです。</p>

<p>　今回から数回に分けて、こうした落とし穴の1つとして、わたしがMALT体系の中で「ロスト・スキーヤー現象」と呼んでいるものを紹介します。MALTの本の中でも解説しているものですが、ページ数の都合で書けなかった意図的なミスリーディングなどの話題を、このコラムで紹介します。 </p>

<p>　「ロスト・スキーヤー現象」が起きると、客観的に見てどう考えてもおかしい状況が起こります。まずは、そうした例の紹介から始めましょう。多少脚色していますが、次のエピソードはわたしがごく身近で見聞きしたものです。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆デジャビュー(既視感) </span></strong></p>

<p>　AさんはあるITコンサルティング会社につとめています。この会社はシステムの上流から下流まで広い範囲でのコンサルティングを行っている会社です。あるときAさんのクライアント企業で、あるB社から次のようなメールが届きました。</p>

<p>　「当社の基幹システムは長年にわたってその場しのぎの拡張を繰り返したために、メンテナンスコストが高く、ビジネスニーズへの対応も難しくなっています。全社規模でシステムの見直しを行いたいのですが、どのように進めればよいか相談に乗っていただけないでしょうか」</p>

<p>　Aさんは全社規模のシステム企画といった上流系のコンサルティングは守備範囲でなかったので、この依頼への対応を別のコンサルティングチームにお願いしました。そして、ほどなく、このクライアントに対するコンサルティングが始まりました。</p>

<p>　数カ月してから、B社からコンサルティングが完了したというメールを受け取って、Aさんは驚きました。</p>

<p>　「今回は本当にありがとうございました。当社の役員一同、コンサルティングの成果に非常に満足しております。立案していただいた行動計画に基づいて、当社の商品戦略の見直しに取り組んでいきたいと思います」</p>

<p>　なんと、B社は基幹システムの見直しではなく、商品戦略の見直しを行うことになっていたのです。そして、さらに数カ月後、Aさんはもっと驚くことになります。B社から次のようなメールが届いたのです。</p>

<p>　「当社の基幹システムは長年にわたってその場しのぎの拡張を繰り返したために、メンテナンスコストが高く、ビジネスニーズへの対応も難しくなっています。全社規模でシステムの見直しを行いたいのですが、どのように進めればよいか相談に乗っていただけないでしょうか」 </p>

<p>　Aさんは、古いメールが誤送信されたのかと思い、注意深く読み返すと最後に追伸がついていました。　</p>

<p>　「追伸：商品戦略の見直しは現場の抵抗に遭い、もう少し時間をかけて検討することになりました」</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆ゴール・ツリー </strong></span></p>

<p>　こうした不思議な出来事が起きた場合には、「ロスト・スキーヤー現象」が起きたのではないか、と疑ってみてください。続いてこの現象がどういうものなのかを解説していきますが、その前に前提知識となる「目的と施策の構造」の性質について説明します。</p>

<p>　「目的と施策の構造」の性質を説明するために、ロジック・ツリーを使用します。このロジック・ツリーというのは、従来のロジカル・シンキングで紹介される思考ツールの1つで、課題や概念をツリー状に整理することによって分析を行うための可視化手段です。ロジック・ツリーにはいろいろな種類のものがあるのですが、その一つに目的と施策の構造を可視化するものがあります。この種類のロジック・ツリーをMALTでは「ゴール・ツリー」と呼んでいます。</p>

<p>　ゴール・ツリーはルートを最終目的として、その目的の施策を会の要素として配置します。施策はさらにそれを目的とする施策に分解されるのでツリー構造を構成します。ではこのゴール・ツリーを使って目的と施策からなる構造が具体的にどのようなものになるのかを、次の発言を例にして見ていくことにしましょう。</p>

<p>　「今後、売り上げを伸ばすためには、顧客訪問を効率化して営業部全体で顧客リレーションを増やしていく必要がある。そのために、個人で管理している営業情報を共有・活用できる営業支援システムの導入を行いたい」</p>

<p>　この発言の中には、次に示すように目的と施策の関係が多段に登場しています。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=614,height=67,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/02/03/logictreesales1.jpg"><img height="52" width="480" border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/02/03/logictreesales1.jpg" title="Logictreesales1" alt="Logictreesales1" /></a>


</p>

<p><strong><span style="font-size: 0.8em;">図 ゴール・ツリー（営業その1）</span></strong></p>

<p>　さてここまでのところ、この構造は単純な連鎖に過ぎませんが、目的を達成するための施策には通常複数考えられるということを踏まえると、この構造はツリー構造になります。</p>

<p>　例えば、「個人の営業情報を共有・活用する」ことを目的とすれば、別に営業支援システムを導入しなくても営業報告のフォーマットを定めて定例で情報共有すればよいという施策も考えられます。さらに上位の目的である「顧客訪問を効率化する」に対しては、もし複数の担当者で同じ顧客を受け持っているようなことがあるのであれば、「営業の顧客割り振りを見直す」という施策も有効です。さらに上位の目的である「営業部全体で顧客リレーションを増やす」のためには、「営業部員を増やす」という施策が考えられます。</p>

<p>　ゴール・ツリーとは、このような目的（ゴール）と施策の関係からなる階層構造を可視化した表現のことです。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=614,height=146,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/02/03/logictreesales2.jpg"><img height="114" width="480" border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/02/03/logictreesales2.jpg" title="Logictreesales2" alt="Logictreesales2" /></a>


</p>

<p><strong><span style="font-size: 0.8em;">図 ゴール・ツリー（営業その2）</span></strong></p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆ロスト・スキーヤー現象 </span></strong></p>

<p>　このゴール・ツリーで示されるような目的の階層構造を利用して、目的の階層を上下させることは議論を行う際の強力なテクニックになります。というのは、より上位の目的を考えると元々の施策に縛られることなく自由な発想ができるようになるからです。より上位の目的を意識するためには「それは何のため？」という問いかけをすることが有効です。</p>

<p>　個々の施策を考えていて行き詰まったときに、それが本質的に重要な議論なのだろうかということを確認して議論し直すことで、新しい突破口を見つけられることがあります。上の例では、上位の目的から見直すことによって、「営業支援システム」を導入する以外の施策で、より本質的な目的を達成できるのではないかという議論ができるようになります。</p>

<p>　つまり、「それは何のため？」という簡単な問いかけだけで、行き詰まりを打破することができる可能性があるのです。これは読者の皆さんも、覚えておいて損のないテクニックです。この原理を利用してアイデア出しを効率よく行うやりかたについては、MALTの本のほうで詳しく紹介していますので、興味のある方は参照してみて下さい。 </p>

<p>　さて、以上はこのテクニックの良い側面ですが、負の側面もあります。それが「ロスト・スキーヤー現象」です。いったん高い目的に上がると、確かに視野が広がるという面はありますが、それは反面、既定の施策の選択をひっくり返すということにもつながります。この施策の見直しが明示的でなく知らない間に起きてしまうのがロスト・スキーヤー現象です。ロスト・スキーヤー現象が起きると、上位の目的を意識した後にもととは違う施策を知らず知らずに選択してしまうことが起こります。</p>

<p>　冒頭で紹介した事例では、当初基幹システム全体を見直すという課題からスタートしたプロジェクトが、何らかの経緯でより上位のビジネス課題を介してまったく別の目的にシフトしてしまったものと考えることができます。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=358,height=112,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/02/03/logictreegranddesign.jpg"><img height="114" width="369" border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/02/03/logictreegranddesign.jpg" title="Logictreegranddesign" alt="Logictreegranddesign" /></a>


</p>

<p><strong><span style="font-size: 0.8em;">図 ゴール・ツリー（ロスト・スキーヤー現象）</span></strong></p>

<p>　ここでときどき誤解が生じることがあるので、補足しておきますが、このロスト・スキーヤー現象が生じるのは、ゴール・ツリーのせいではありません。もともと目的と施策の構造はこうした性質を持っているのだということです。ゴール・ツリーはそれをわかりやすく可視化しているにすぎません。 </p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆ロスト・スキーヤー現象を味方につける</span></strong></p>

<p>　ロスト・スキーヤー現象が起きるということを知った上で、よく気をつけて見ていると、いろいろな場面で起きていることに気づきます。人によっては、説得や言い訳のテクニックとして半ば意図的に使っているのではないかと思えることもあります。</p>

<p>　次回以降で、なぜこれをロスト・スキーヤー現象と呼んでいるのか、コンサルティング活動でよく起きる理由、この現象が説得などに悪用されたときにどうすればよいかなどについて説明していきます。</p>

<p>　最後に、本文中で何度か触れたMALTの本を紹介しておきます。</p>

<ul><li><strong><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/487280564X?ie=UTF8&amp;tag=meltsalt-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=487280564X">「ITエンジニアのロジカル・シンキング・テクニック」林浩一著 (IDGジャパン)</a><img height="1" width="1" border="0" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=meltsalt-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=487280564X" style="border: medium none  ! important; margin: 0px ! important;" /></strong>

</li></ul>

<p>　また、2月27日のセミナーも引き続き参加者募集中です。このセミナーでは、今回解説したのとはまた別のタイプの強力な説得・説明の技法を紹介します。</p>

<ul><li><a href="http://www.ulsystems.co.jp/seminar-malt.html"><strong>「超」ロジカル・シンキング体系 MALT(モルト)講座（導入編）</strong><br /><strong>～顧客・上司の心を動かす「説明力」を身につける～</strong><br /><span style="font-size: 0.8em;"><strong><img border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/01/24/malt_fix3.jpg" title="Malt_fix3" alt="Malt_fix3" style="width: 99px; height: 26px;" /></strong></span></a></li></ul>
<p></p>

<p></p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>PDCAな日常、PDCAな人々</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/2010/01/pdca-lets-enjoy.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2010:/itconsultant//58.3737</id>

    <published>2010-01-25T03:18:08Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:42:50Z</updated>

    <summary>　皆さんは、PDCAという考え方をご存じでしょうか？ 今回は、ロジカル・シンキン...</summary>
    <author>
        <name>林浩一</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/">
        <![CDATA[<p>　皆さんは、PDCAという考え方をご存じでしょうか？ 今回は、ロジカル・シンキングのウンチク話第2弾です。上流エリアのコンサルティングの活動はもちろん、日々の仕事に有用なフレームワークであるPDCAの話をしたいと思います。

</p>

<p>　事業企画や業務効率化を行うコンサルタントは、その領域でよく使う定番の枠組みを知っていて、それを活用することで効率よく提言をまとめています。こうした枠組みはフレームワークと呼ばれています。なお、システム開発で使うソフトウェアフレームワークとはまったく関係ありません。</p>

<p>　コンサルタントがフレームワークには様々なものがあります。企業のビジネス戦略を立てるための基本となるフレームワークとして、3CやSWOTなどのフレームワークがよく基本として紹介されることがあります。こうした有用なフレームワークの中でも、とりわけ応用範囲が広く、ITエンジニアの日々の仕事にも活用することができるお勧めのものがいくつかあります。</p>

<p>　その1つが、今回お話しするPDCAサイクルです。もう1つは、わたしが「課題解決フレームワーク」と呼んでいるものですが、こちらはわたしの本の中で詳しく書いていますので、また別の機会に触れたいと思います。</p>

<p>　さて、ここでお約束の宣伝をひとつ。</p>

<p>　2月27日にITエンジニア向けのロジカル・シンキングセミナーを開催します。講師はわたしです。</p>

<ul><li><a href="http://www.ulsystems.co.jp/seminar-malt.html"><span style="font-size: 0.8em;"><strong>「超」ロジカル・シンキング体系 MALT(モルト)講座（導入編）</strong></span><br /><span style="font-size: 0.8em;"><strong>～顧客・上司の心を動かす「説明力」を身につける～</strong></span><br /><span style="font-size: 0.8em;"><strong><img border="0" alt="Malt_fix3" title="Malt_fix3" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/01/24/malt_fix3.jpg" style="width: 99px; height: 26px;" /></strong></span></a> </li></ul>

<p>　プログラムは、キャリアの幅を拡げていきたいITエンジニアの皆さん向けに構成してありますので、ぜひ参加をご検討下さい。</p>

<p>では、本題に戻ります。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆まずは、まじめにPDCAとは何か</span></strong> </p>

<p>　PDCAサイクルはとても有名な考え方なので、このコラムの読者であれば大半の人がご存じかもしれませんが、まずは、まじめにPDCAとは何かを説明しておきます。</p>

<p>　PDCAというのは、生産管理や品質管理を行うための基本となる考え方です。Plan（計画）、Do（実行）、Check（評価）、Act（改善） のステップを繰り返し行うことによって、目的に近づいていくというものです。何度も繰り返すことから、PDCAサイクルという呼び方がされます。簡単に言ってしまえば、まずは、どうするのかよく考えて（Plan）から、実行（Do）し、その結果を検討して（Check）、修正をする（Act）という考え方です。これを繰り返せば、目的に近づいていくことができるという話です。下のような図がよく使われます。</p>

<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/01/24/pdca_cycle.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=264,height=262,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img border="0" alt="Pdca_cycle" title="Pdca_cycle" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/01/24/pdca_cycle.jpg" style="width: 194px; height: 194px;" /></a>


</p>

<p><strong><span style="font-size: 0.8em;">図1：PDCAサイクル</span></strong></p>

<p>　「なんだそりゃ。あったり前じゃん。」と思ったあなた、これがなかなかできないんです。</p>

<p>　何でも構わないのですが、例えば、プログラムの品質を高めるための標準を定めたとしましょう。最初のうちは皆が従っていたその標準も、時間が経つにつれて開発環境の変化などで実態に合わなくなったりすることもあるでしょう。あるいは、やってみたけれど例外が多いので守り切れなかった、また、思ったほどの効果はなかったということもあるでしょう。そういうことが繰り返されると、時間とともに少しずつその標準は使われなくなっていきます。1年も経つころには、もともと目的としていた品質向上ができなくなった、そんな経験はないでしょうか。</p>

<p> 　この場合、最初に標準を定めたのがPlan（計画）で、それを実際に適用しているところまでがDo（実行）です。その後、実行結果をちゃんと評価（Chek）して、もし不都合があれば改善（Act）を行うことを行ってはじめて、標準は常に最適な状態に保たれ、目標とした品質に到達することができるということになるのです。特に後半のCheckとActは軽視されがちなのですが、継続するのは意外に大変で、しっかりできていないケースはよく目にします。<br /><br />　PDCAサイクルの由来を聞けば有り難みが増すかもしれません。この考え方は、第二次世界大戦後の日本企業に品質管理を指導したアメリカの統計学者、デミング博士によって、品質管理（QC）の考え方ともに導入されたものです。その後、日本の製造業が品質を急速に向上させ20世紀末の数十年の間、世界一の工業大国として君臨できたのはこのPDCAサイクルのおかげなのです。</p>

<p>　わたしは製造業の会社が出身なので、入社したとたんに、この考え方についてしっかりと指導を受けました。「なんだそりゃ。あったり前じゃん。」と思ったものです。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>◆万能フレームワークPDCA </strong></span></p>

<p>　このPDCAサイクルの考え方は、非常に広い範囲で使うことができます。皆さんの日々の活動でも何か達成したいことがあれば、このPDCAの枠組みをうまく使うことで確実に進めていくことができます。PDCAサイクルの見方ができるようになると、本当にいろいろなところにPDCAサイクルを見つけることができます。</p>

<p>　例えば、車の運転。右カーブを曲がろう（Plan）としてハンドルを右に切ります（Do）。その結果、少し切りすぎたと思う（Check）と、少しハンドルを左に戻します（Act）。この繰り返しによって安全にカーブを曲がり切ることができます。</p>

<p>　例えば、料理の塩加減。最後に味を整える（Plan）ために、塩を入れます（Do）。その結果、少し水くさいと思う（Check）と、塩を追加します。この繰り返しによって、料理はおいしく仕上がります。</p>

<p>　少し考えるといたるところに応用がききそうだというのはおわかりいただけるかと思います。こう書くとさすがは、コンサルタントのフレームワークと思ったりもしますが、他にもベースとなる考え方があるんですね。やはり第二次世界大戦の頃からの歴史を持つフィードバック制御技術です。下の図を見てください。</p>

<p></p>

<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/01/24/feedback.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=566,height=238,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"></a><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2010/01/25/feedback.jpg" onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=526,height=240,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img height="219" width="480" border="0" alt="Feedback" title="Feedback" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/itconsultant/images/2010/01/25/feedback.jpg" /></a>


<br />


</p>

<p><strong><span style="font-size: 0.8em;">図2：フィードバック制御</span></strong><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4062573962?ie=UTF8&amp;tag=meltsalt-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=4062573962"><br /><span style="font-size: 0.8em;">「制御工学の考え方―産業革命は「制御」からはじまった」木村英紀著 （ブルーバックス）</span></a><span style="font-size: 0.8em;"><img height="1" width="1" border="0" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=meltsalt-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4062573962" style="border: medium none  ! important; margin: 0px ! important;" />の図に加筆


</span></p>

<p></p>

<p>　フィードバック制御というのは、制御対象のものを動かしてみて、その結果をセンサーで感知して、微調整することで正確な動きをさせるものです。元々は生体の動きを模したもので、機械を制御するのに必須の基本中の基本のモデルです。わたしも大学の学部生のときの講義で、それも教科書の最初の方に載っていたことを今でも覚えています。日常的にも「今回のインタビューの結果をフィードバックしておきます。」等と使いますが、これのことです。</p>

<p>　見てお分かりのように、PDCAサイクルと変わりません。実際にどちらのアイデアが先かとか、影響を与えているとかはわたしにはわかりませんが、フィードバック制御系をマネジメントに応用したものだと考えることはできそうです。オブジェクト指向風に言ってしまえば、このフィードバック制御がモデルで、それを経営から見たビューがPDCAとなります。 <br /><br />　このように工学技術の中にあるモデルが、ビジネスの分野でも有効に活用できるという例はめずらしくありません。これは、ソフトウェアについても同様です。システム開発に関連して生まれた様々なアイデアは、ビジネスへの適用が可能なものが少なくありません。これ以上は、話がそれるのでここまでにします。</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆とりあえず「PDCAが回っていない」と言ってみる</span></strong></p>

<p>　さて、上でPDCAサイクルとフィードバック制御のモデルの類似性の話をしましたが、上流エリアで活動する上で大切になるのはもちろんPDCAのほうです。フィードバック制御のモデルは、大学で工学を専攻しないかぎり知りませんが、PDCAのほうなら経営層の方であればかなり認知度が高いものです。PDCAはコンサルタントであれば誰でも知っており、誰も否定する人のいない強力な説得力を持つフレームワークなのです。</p>

<p>　もし、あなたが働いている会社の社長から、「うちの会社の問題が何か言ってみろ」と聞かれたら、即座に次のように答えて構いません。</p>

<p>　「それはPDCAサイクルが回っていないことです」</p>

<p>　まず間違いなく、回っていませんから、ここまでなら言い切っても大丈夫です。</p>

<p>　わたしはいろいろな会社、いろいろな部門で働いたり、コンサルティングをした経験がありますが、まったく何の問題もないようなところなど1つもありませんでした。おそらくどこでもこれは同じではないかと思っています（ちなみに、これは正しい帰納法です)。</p>

<p>　解決されていない問題があるのであれば、解決のための計画（Plan）が立てられていないか、その実行（Do）がされていないか、実行されたとしてもその結果を確認（Check）していないか、結果を確認した上で計画を修正する（Act）取り組みをしていないか、いずれかであるといってまず間違いありません。 </p>

<p>　特に後半にあたるCheckとActについては、よほどしっかりした経営スタイルが末端まで浸透していない限りはできていないことが多いようです。これらができていないために、いろいろな対策を打っても、結局、一時しのぎの解決にしかならず、すぐに再発してしまうことが繰り返されるのです。 <br /><br />　なお、上のように社長に答えた後ですが、問題がPDCAサイクルが回っていないことであったとして、そのP、D、C、Aのそれぞれが、いったい何のことを指しているのかが具体的に説明できなければ、怒られることになるので注意してください。経験の浅いコンサルタンの場合も、相手の状況をよく把握しないまま、PDCAサイクルの図を描いて問題を指摘してくることがあります。顧客から「回ってないのは理由があるんだよ！」と一喝されかねないので、注意しましょう。 </p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;">◆PDCAな人々</span></strong></p>

<p>　PDCAって、ほんとどこでも使えるものだなあ、と常々考えていたのですが、最近になって、会社における社員の行動様式の分類にも使えるということに気づきました。なんと、社長や役員も含めすべての社員は、以下の4つの類型に分けることができます。</p>

<ul><li>P型社員： 構想やアイデアを打ち出すが実行が伴わない人 </li>

<li>D型社員： 力わざで実行してしまうがやりっ放しになる人 </li>

<li>C型社員： 文句や批判がやけに多いが自分から動かない人 </li>

<li>A型社員： 身近な問題を地味に解決するが大きな構想に関心のない人</li></ul>

<p>　もちろん、このうちの複数ができるようになることが当然望ましいのですが、すべてができているひとというのはなかなかいないものです。お互いに文句を言い合っていたりもします。</p>

<ul><li>P→C： 文句ばっかり言っていないで対案を出せよ</li>

<li>D→P： 口ばっかりで結局自分ではできないじゃないか</li>

<li>P→A： 近視眼的でなく大きな視点で動いてもらいたいな</li></ul>



<p>　これを書いているうちに、また新しいことに気づきました。システムに関わる職業や役割の分類にも使えますね。</p>

<ul><li>P型職業： システム化計画までを行って去っていく役割 </li>

<li>D型職業： 指示されたプログラムを指示されたとおりに作る役割 </li>

<li>C型職業： できてきた仕様やプログラムに注文をたくさん出す役割 </li>

<li>A型職業： 元の仕様とできてきたシステムとの違いを調整する役割</li></ul>

<p>　どういう職業がどの分類にあたるのかは、ノーコメントとさせていただきます。</p>]]>
        
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