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健康について第60回 食について(10) 次世代に引き継ぐ習慣その2

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 お世話になります。龍澤と申します。

 今回は、以前書きました「食について(5) 次世代に引き継ぐ習慣」の補足、といいますか書いた後にあらためて考えたことなどを書きたいと思います。

 おおよそ、既婚の方向けの内容になります。

 今までたくさんのことを書き散らしてきましたが、おそらく私が申し上げたいことのポイントは2つあって、1つは、何度も言及しているこの連載自体の骨子、「働くことで健康になる/健康になるために働く」に関連します。

 働くことで健康になる、を実現できれば、身近に親をみている子供に良い影響を与えるのは当然です。そういう親を見て育てば間違いなく子供は大人になって勤労意識を持ち続けると思います。

#思春期に子供がグレるかどうかははっきりいって運の要素もありますが……。勤労意識があれば、過程でいったんグレても人生の中盤戦で十分、挽回可能です。

 親がイヤイヤ働いていて、会社や取引先の文句を家で言ったり、奥さんに当たり散らしたりしていては、子供の勤労意識は高まりませんよね。親をみて「会社員はイヤだ デッカい仕事をしたい」と強く望み続けた結果、筋金入りフリーターの道へ……なんてことになりかねません。

 健康に働いている方は、子供の前で会社の文句とかはいわないでしょう。

 一見理想的な家庭環境なのに(親がエリートで大きな家に住んでいて子供は私立進学校、みたいな)、子供が大きくなっておかしくなってしまうのは、ほとんどこのパターンですね。親がイヤイヤ働いて、奥さんや子供に「オマエらのために働いてやってんだ」というNGワードを言いまくっていたり、イヤイヤ働いているのに子供に「自分のようになれ」とムチャぶりしたり。

 子供に勤労意識を持たせることは、とても大事なことです。子供をスポーツ選手や芸能人にしたい場合であっても、というか、そうしたいのであれば特に、「堕落抑止」のために必要となってきます。

 ですので、「働くことで健康になる/健康になるために働く」を実現させるために、お子さんがいらっしゃる方は、「子供に背中を見せる」をモチベーションに働くのもよろしいかと思います。

 ポイントの2つめは、ここのところずっと書いている「食」についてです。自身が「食生活の乱れ」を自覚しているのであれば子供の食生活も間違いなく乱れるでしょうね。

 例えば、自分がジャンクフード好きであっても子供にはそうさせないほうがよいですよ、と。

 食生活の乱れを次世代に受け継がないために、可能な範囲で、自身を少しずつカイゼンしていったほうがよろしいのでは? ということです。そしてそれが「働くことで健康になる/健康になるために働く」とリンクしていきます。

 子供はおおよそ、親の悪習慣は見事に(!)受け継ぎますので、親がジャンクフード好きならば子供はそうなります。そして、幼少の頃からそうであれば、成長に影響を及ぼす可能性が高くなります。

#親が、遺伝しないでほしい! と願う喘息やアトピーの類も、見事に受け継ぎますからね~。それは生活習慣、食習慣が親子で同じだからなのですが。

 なぜこのような余計なお世話的なことを申し上げるかといえば、(何度も書いているとおり)この業界のためです。また、「子供にはそうさせない」ことを推奨する理由は、この国の未来のためです。

 ジャンクフード好きのエンジニアが健康に目覚め、食生活のカイゼンをはじめたならば、高い確率で生産性があがり、だらだら残業のスパイラルから抜けることが出来、プライベートも充実し、子育て含む生活すべてにおいて好循環が始まるに違いない、と強く思っています。それが同時多発的に広まれば、業界全体が変わってゆくことができる。

 親が幸せであれば子供も幸せでしょう。

 エンジニアの子供が、親が楽しそうに仕事をしているのをみて自分もエンジニアを目指す、という流れになれば、日本の未来は明るいですね。

 子育てに対する考え方は人それぞれですが、私の個人的見解では、子供には良質な「脳みそ」をキープしていってほしいと考えています。そのためには、食生活はとても大事です。他にも大事な要素はたくさんありますが、親がやれることはとにかく良質な食習慣・生活習慣(脳を破壊しない)を躾けることだと思います。

 幼少からジャンクフード漬けにしてしまうと、脳の成長が阻害される確率が高くなりますので、それは子供の人生の最初から親がスタートラインを後ろに引いて、ハンデを背負わせてスタートさせるようなものです。その後にいくら名門の学校に入れたり、塾に通わせたり、習い事をさせたりしてハッパをかけても、リカバリは難しくなります。

 なぜ「脳みそ」にフォーカスするか? といえば、それは良い大学に入る(その流れで一流企業に入ったり官僚になる)のを狙っているわけでは必ずしもなく、その後なのです。

 良質な「仕事脳」をつくること。

 子供には、上述した勤労意識を持たせることと並行して、将来的に仕事を楽しめるようになるためには脳が良質であることが絶対条件となります。ただ意識を持たせるだけではダメなのです。

 脳が良質であれば、子供は自然と読書好きになるでしょうし、脳の「維持管理」を親から子供にバトンタッチした後も、道を踏み外すことなく良質な脳のままで育ってくれることでしょう。

 なお、子供が良質な脳をキープしてほしい、という目的は私と同じであるにもかかわらず、それを実現させるために「早期英才教育」(要はゼロ歳時からの通塾)に走る方がいますが…… 子供の生活習慣、食習慣の確立を犠牲にしてまでそっちに走るのであれば、いただけませんね。

 逆にそれが親のエゴ、親の自己満足であると親が完全に自覚的であれば、それほど問題ではないと思います。「すべて子供のため!」という考え方を完全に捨てること。

 親の悪い習慣を子供は受け継ぐものですが、親の良い習慣を子供は半分ぐらいしか受け継がないように見えます……(残念なことに!)。

 親がヒッシこいてジャンクフード依存症から脱したとしても、子供がそれを受け継ぐ可能性は半分ぐらいです。あるいは、もはや手遅れかもしれません。

 ですが、その過程は、必ず見ています。親の努力を見せることで、別なところに必ず好影響が出ます。

 子供というのは、遊んでくれない親も好きではありませんが、怠惰な親はもっとキライなんです。

 子供は親に、キラキラしていてほしい。そのために、親は働かなければならないのです。

 今回も読んでいただきありがとうございました。

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