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健康について第21回 引き受ける。

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 お世話になります。龍澤と申します。

 私は、自分が忙しいときに突発的な作業の依頼が来ても、なるべく無下には断らないようにしています(結局断わることは、ありますが……)。

 その理由は、別に自分がお人好しだとか親切だとか言いたいのではなくて、その習慣を続けることで、とある局面では誰かが自分にとってイヤな仕事(ボール)を拾ってくれる可能性が高まるということを、経験上知っているからです。つまり、ビジネスにおいてそういう姿勢でいる方が事を有利に進めることができる(可能性が高い)ので、やっています。

 可能性は高まるのですが、皆さんよぉくご存じの通り、この業界においては自分が何かをしてあげても、別の、自分が困った局面で作業を引き受けてくれるような人材は多くありません。そういった「引き受ける」人材が多かったらそもそもこの業界特有のストレスはたまりません。

 いったん引き受ける姿勢を見せるとナメられ、どんどんつけこまれるのがこの業界の常です。「あいつ、お願いすればいろいろやってくれるらしいぜ」と「丸投げ」の憂き目に遭い、結果的にその現場でツブされることもあります。

でも、それでも! この業界において少しだけでも、こちらがまず「引き受ける」姿勢を見せてみましょう! というのが今回のお話です。

 「健康」の面から考えますと、こちらが寛大に「引き受ける」モードに入るには、健康な状態でないとダメですね。

 不健康な状態、ダウナーな状態でいろいろ引き受けてはなりません。ヘタをすると致命傷になりかねません。そのへんの「塩梅」は、私たちがこの業界で生き残ってゆくために重要なスキルです。

 自分自身のバイオリズムが上昇傾向にある(すなわち、健康的になってきている)という自覚があるときに、いつもなら「それは●●さんの仕事かと思いますが!」と無下に断る、あるいはたらいまわしするところを、『いいですよ!』と引き受けてみる。上昇傾向にあるときは自然と生産性も高くキープできているはずで、仕事はどんどんこなせるわけですから周りの仕事も自然に引き受けていくことができます。

 前回も書きましたが、自分の状態を常に客観的に観察しておくのは大事です。

 ところが、「引き受け」モードに突入すると、周りは敏感にそれを感じ、放置プレイに入ります。そして、一部の心無い人たちは「すわ、カモがネギしょってやってきた!」と丸投げモードに入ろうとします。ここから、「冷戦」状態が始まるわけです……(こういう状態は俗に「ぎすぎすしている」と称されます)

 こっちは、誰も拾わないがためにそこかしこに落ちている「ボール」(すきまの仕事)を主体的に拾って、バリバリと仕事をしているのに、『持っているボールをわざと落とす』ヤツがいる。「あ、球拾いするヤツがあらわれた!ラッキー」と……「ごめんごめーん、手がすべっちゃって」なーんて、ゼッタイそんなわけないのに。

 そういう人に個別に聞いてみると、「実は(ボールをたくさん抱えていて)重くてさ……」と、「わざと」ボールを落とした理由を正直に吐露します。でもそれは、「ふざけんな」って思いませんか? 僕は思います。誰もが皆現場では「重いボール」を持っているに違いなく、みんな辛いんですよ。球ひろいがあらわれたからって自分の責任範囲のボールをうかつに落としてよいものでしょうか?

 そして、重く感じるのはその人の鍛錬不足、あるいは工夫の不足にすぎないのです。

 まぁ「ふざけんな」と内心思いつつも、そこでふんばってみましょう! 「こいつ、ボールわざと落としやがったな」とうっすら分かっても、寛大なる精神で軽めのものは拾ってあげる。(ただし重めのものはきっちり「できません」と断る)「わざと落としませんでした?」と詰問などしないことです。現場の雰囲気が悪くなるだけでなく、状況が自分に不利になるだけですからね。

 先ほど書いたように、こういったやりとりは健康な状態でないとできません。健康でないときに、相手がわざと落としたボールを拾ってあげることは、不可能なのです。

 ……すみません、ボールのたとえが長くなりすぎました。

 ふんばってみるといっても、精神論でただ頑張るというわけではないのです。コンディションが良好であってもあくまで自分のキャパを超えないように注意すること。引き受け過ぎることによって、コンディションを崩してしまっては本末転倒です。(ただし、自分のキャパが量れないうちは少なくとも一回は失敗します。失敗することも大事かもしれません)

 周りは放置プレイ状態で、あなたの動向を注意深く見守っているだけですから期待はせずに、とにかく自分の仕事に集中すること。放置されれば逆に周りを気にせず集中できます。特に気をつけるべきは、仕事は絶対に深夜までやらないこと。深夜までかかって、本来の自分のタスクではない他人の仕事をこなしていると、すぐに嫌になってダウナーになってしまいます。

 そして、この業界の「放課後文化」に決してなじんではなりません。夜にだらだら残業によってしか、自分の存在意義を示せない人たちの巣窟なのですから。そういう人たちが発する言葉を浴びているだけでこちらの生産性が下がり、バイオリズムも低下してゆきますので、できるだけ離れることです。

 ……長くなったのでいったん切って、次回は続きを書きます。読んでいただきありがとうございました。

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