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職業訓練でエンジニアになれるか

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最近の関心事に職業訓練というのがあります。もし職業訓練が上手く機能したら、失業しても人生を再起できるチャンスも多くなり、いざ仕事でミスマッチが起きてもやり直しが利く。誰にでも得手不得手はあると思うが、何回かやり直しができれば、自分の適正に合った仕事に巡り会う確率も上がるでしょう。

では、職業訓練を利用することでエンジニアになれるのでしょうか。実際、プログラミングを教えている職業訓練はあります。ハローワークで紹介している失業期間に無料で受けることのできるものから、民間で行っている有料のものまで、種類もいろいろあります。期間にしても質にしても幅が広いです。

ただ、職業訓練でエンジニアになれるかの答は「ノー」だと思います。単純に時間が少ないからです。なので、職業訓練「だけ」でエンジニアになるのは無理と考えた方がいいです。しかし、職業訓練を活用してエンジニアになることはできると思います。業務と同じで、プラスアルファで勉強するか否かで結果が大きく変わります。

最後にものをいうのは自助努力です。しかし、職業訓練だけでエンジニアになれない本当の理由は別だと思います。職業訓練自体が詰め込み過ぎではないでしょうか。本当に仕事ができるように育てたいなら、年単位の期間は確保すべきです。数ヶ月、長くても半年で成果をだそうと成果を急ぎすぎです。自助努力は大事だが、自助努力に頼り過ぎるのもよくないです。

エンジニアは才能でやる仕事ではないです。時間をかけてスキルを確立すればできる仕事です。時間をかけて努力すれば、必ず得られる知見はあるので安心して欲しいと思います。実際に働いている人でも、短期的な結果ばかり追って仕事が全然できていない人も大勢います。地道に取り組めば、そういう人を簡単に追い越すことができます。職業訓練だけで一線のエンジニアになれるほど甘くはないです。だが、地道な努力で挽回できる仕事だと思います。

Comment(2)

コメント

仲澤@失業者

自分がプログラマを仕事にし始めた1980年代初頭にはプログラマ向けの学校も訓練所も有りませんでした。


PC-8001が出るまではTK-80をはんだ付けするところからなので、言ってみればあたりまえ。
なので「自助努力だけでプログラマになれるのか」という問の答えは当然「イエス」。
インターネットはおろかパソコン通信さえ無い時代でしたので、
PC-9801とLattice-Cの薄っぺらなマニュアルだけを頼りに日夜コードを書いてました。
その頃の事を思い出すと、要は様々な困難を乗り越えられるだけの動機があるかどうかだけなのかも知れないと思います。
もっとも、自分のその動機は単純にプログラムが好きというだけでしたけど。
じじいプログラマの個人的見解ですが、そもそも道を教えてもらわないと前進めないと言うのであれば、その時点でエンジニア失格だと確信してます。

Horus

> 仲澤@失業者 さん


コメントを拝見して、1980年代の人たちはエンジニアやっていたなぁと思います。状況から考えれば、「自助努力だけでプログラマになれるのか」というより「自助努力するしか手段が無い」ですね。


私は教えて済むものなら惜しみなく教えるタイプです。伸びるか伸びないかは、与えるものをあたえてみないと分からないという見解です。私はそういうヌルい感じの考え方です。ただ、ここら辺の考え方はいろいろあっていいと思います。

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