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和製英語の「アップ」に悩む

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直近のコラムは大晦日の投稿で、1月はコラムを書かず終いだったことに気づき、少々ショックを受けています。毎週月曜日に投稿するというペースだったのですが、それが守れなくなって、なし崩しに時間が経ってしまいました。

さて、ネタとしては以下のコラムに書きましたが、英語関係のセミナーでは「和製英語の『〜アップ』には注意するように」とお話ししています。

昨年末のセミナーでもこの点について説明し、いくつか和製英語の例を挙げたところ、参加者の中から「では、どう表現すればよいのか」と質問をいただきました。その方はITが専門ではありませんでしたが、エンジニアならではの疑問だったかもしれません。「問題はわかった。では、解決策はなにか」というところでしょうか。

ご想像の通り一般解はないので、個々の和製英語について適切な表現を見つける必要があります。筆者としては「和製英語の『〜アップ』は誤っている可能性が極めて高い」ということをお伝えし、そうした表現を使おうと思ったときには英英辞典などを駆使して適切な表現を調べるべきだとお伝えしたかったのです。しかし、個々の例の言い換えを質問されたので、正直に言って虚を衝かれた思いがしました。

このときに具体例として質問されたのは「スキルアップ」で、翻訳例として提示したのは"to train oneself in 〜"でした。もちろん、1対1に暗記していたのではなく、例によって「和文和訳」で考えたのです。「スキルアップ」を「何かにおける自分自身の能力を磨くこと」と和文和訳して、それを英語にしたのでした。

自分で自分を鍛えるので、目的語は再帰代名詞になります。似たような表現では、独学を表す"teach oneself 〜"があります。

このような"in"の使い方は、考えてみると少し不思議な感じがします。たとえば、「日本は水が豊富だ」を英訳すると、"Japan is rich in water"となります。もとの文章が「象は鼻が長い」式の構造になっているので、どれが主語かわかりづらい感じですが、主語は「日本」で「水が豊富だ」と表現しています。

和製英語の『〜アップ』は、何かを向上させることをなんとなく言っていることが多いので、意味を具体的に考えると適切な訳ができると思います。

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