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    <title>「プロセスコンサルティング」のススメ！</title>
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    <updated>2020-03-11T00:00:02Z</updated>
    <subtitle>「人と組織」という切り口で、経営と現場の課題解決についてカレンコンサルティングが分かりやすくお伝えしていきます。</subtitle>

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    <title>エンジニアのコミュニケーション（第1回）</title>
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    <published>2020-03-10T23:40:00Z</published>
    <updated>2020-03-11T00:00:02Z</updated>

    <summary>前回まで3回にわたりコミュニケーションについてお話しましたが、今回よりエンジニア...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <category term="キャリア" />
    
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        <category term="人間関係" />
    
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        <![CDATA[<p><strong>前回まで3回にわたりコミュニケーションについてお話しましたが、今回よりエンジニアのコミュニケーションについてお伝えしていきます。</strong></p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">エンジニアはコミュニケーションが苦手？</span></h2>
<p>総じて、「エンジニアはコミュニケーションが苦手」と言われる。<br />コミュニケーションとひとくくりにしてしまうと、あまりに広義である。「コミュニケーションが苦手」ということも、何をもってコミュニケーションが得意か、得意でないかという単純な議論にはしたくないので、ここではコミュニケーションの<strong>「相手」「内容」「その場の雰囲気」</strong>の3つを例に見てみよう。</p>
<p>ちなみにまだこの段階では、"コミュニケーションスキル"はさほど考えないものとする。なぜなら、「どんな雰囲気において、相手があれであれ、言いたいことを言う」がコミュニケーションが得意とはならず、ただ「物怖じせず言いたいことを言う人」に過ぎないからだ。スキルの詳しい側面は次回以降に述べることとし、まずはコミュニケーションそのものを考えてみよう。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図1：エンジニアはコミュニケーションが苦手？</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-1-1774.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-1-1774.html','popup','width=688,height=477,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-1-thumb-450xauto-1774.png" width="450" height="311" alt="200311-1.png" class="mt-image-center" /></a></strong></p>
<p></p>
<p><strong>「相手」</strong>によって話しやすい人、話しにくい人の中には「上司！」と言う人もいるでしょう。気の合う友達同士なら気楽に話せるのに、課長を目の前にすると口ごもってしまう人もいるかもしれない。家族や恋人とはフランクに話せるのに、会社の人とはあまり話をしないという人もいるのでは？<br />話の<strong>「内容」</strong>については、技術的な内容は専門用語もバシバシ使って、得意気に話せる。しかし、技術以外のことを話そうとするとうまく言葉が出てこない。相手からは「何が言いたいのかさっぱりわからない」と言われ、一生懸命に説明しようとするが、話がもっと長くなって相手のイラ立ちを加速してしまうこともあるかもしれない。<br /><strong>「その場の雰囲気」</strong>も大事だ。会議のようなかしこまった場で、他部門の管理職もいる場で若手が発言するには勇気がいるだろうし、気にせず言いたいことを言う人もいる。会議では一言も話さない人が、会議終了後に職場に戻ってきて、「あの場で言っておけば良かった」と思っても後の祭りだ。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">「企業が求める能力」と「理系学生がアピールしたい能力」のギャップ</span></h2>
<p>図2は経団連による『2018年度新卒採用に関するアンケート結果』からの抜粋であるが、「企業が新卒採用時に重視する要素や資質」のランキングが示されている。<br />「コミュニケーション能力」がダントツ1位で、それも16年連続との結果が出ている。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図2：企業が新卒採用時に重視する要素・資質</strong></p>
<p><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/61beb697625db36db6bb30c10b899c3ea920372d-1790.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/61beb697625db36db6bb30c10b899c3ea920372d-1790.html','popup','width=756,height=611,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/61beb697625db36db6bb30c10b899c3ea920372d-thumb-550xauto-1790.png" width="550" height="444" alt="200311-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></p>
<p>その一方で、図3はHR総研の『2017年新卒採用調査』から「学生がアピールしたい能力」を文系と理系に分けた調査結果である。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図3：就活で学生が企業にアピールしたい能力</strong></p>
<p style="text-align: center;"><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/adb6bccf3b4179041012baa7aefeab66afaaff0e-1796.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/adb6bccf3b4179041012baa7aefeab66afaaff0e-1796.html','popup','width=631,height=371,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/adb6bccf3b4179041012baa7aefeab66afaaff0e-thumb-550xauto-1796.png" width="550" height="323" alt="200311-3.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></p>
<p>図2と図3から言えることは、企業はコミュニケーション能力を最上位で求めているにもかかわらず、学生（特に理系学生）はコミュニケーション能力は5位に甘んじている。これから一概に理系学生はコミュニケーションが苦手とは言い切れないが、コミュニケーションに苦手意識を持っているということは言えそうだ。また、学生の中には大学進学時に、「話すことが苦手、嫌いだから理系に進んだ」という人もいるようだ。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">コミュニケーションスキルが高いと思われる人</span></h2>
<p>一般にコミュニケーションスキルが高いと思われるタイプの特徴を図4に示す。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図4：一般にコミュニケーションスキルが高いと思われるタイプの特徴</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-2-1775.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-2-1775.html','popup','width=1103,height=255,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-2-thumb-650xauto-1775.png" width="650" height="150" alt="200311-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></strong></p>
<p><strong>「この人と話せて良かった！」</strong>となるには、相手と話すことによって、自分が抱えている問題が解決できたとか、解決の糸口を見いだすことができたなどのように、何かしら話すことによって、自分自身にプラスのメリットを得たことによるものだ。真逆なものとして、「こいつと話したのは時間の無駄だった」と思うこと、思われることは悲しいものだ。</p>
<p><strong>「話がわかりやすい」</strong>ということも今さら、説明の必要はないと思う。...がしかし...である。一般に、エンジニアは理屈っぽいし、専門分野になるとついあれもこれもと話が長くなりがち、その場の空気も読まずに一方的に話す人が多い。特に年齢が高くなってくると、この傾向は強くなる。なぜなら、「俺の今までの経験を言わせてもらうと...」と、こちらが聞いてもいないのに、自慢げに過去の栄光話を延々と話すので聞いているほうはたまったものではない。もちろん、エンジニアの中には簡潔明瞭に、かつ、論理的に話ができる人もいるが、それは相手がエンジニアであったり、技術を分かっている人間に限るという前提条件がつくことが多い。</p>
<p><strong>「また、話がしたい」</strong>と異性から言われたら、ヘンな勘違いをする人もいるかもしれないが、悪い気はしないものだ。この真意は「あなたとあなたの話に関心がある」ということだ。仕事の場面で、お客さんからこう言われたら、少なからず脈ありということだ。</p>
<p>これら3つのタイプは1つだけ当てはまるケースもあれば、複合的に全部当てはまるケースもある。「この人と話して時間の無駄だった。言っていることはさっぱりわからないし、二度と話をしたくない」となってしまっては目も当てられない。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">意図を反映できないエンジニアの表現は非エンジニアには伝わらない</span></h2>
<p>2019年6月に「のーみん丁（<span color="#3366ff"><a href="https://twitter.com/noumin_T/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">@noumin_T</a>）」氏の「技術者の表現」のツイートが話題になった。図5に示すが、「あるある...」とうなずけることが多いのではないだろうか？</span></p>
<p style="text-align: center;"><span color="#3366ff"><strong>図5：技術者の表現（引用：のーみん丁 @noumin_Tさん）</strong></span></p>
<p style="text-align: center;"><span color="#3366ff"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-3-1773.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-3-1773.html','popup','width=1170,height=696,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2020/03/200311-3-thumb-550xauto-1773.png" width="550" height="327" alt="200311-3.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></strong></span></p>
<p style="text-align: left;">技術者（エンジニアと置き換える）と非エンジニアのコミュニケーションの場面を思い浮かべてもらえばいい。要はエンジニアには伝えたい意図や真意があったにもかかわらず、言葉として表現すると、非エンジニアはエンジニアが意図したものと異なる解釈をするということだ。<br />筆者も技術者のはしくれだった時を思い出すと、確かにこういう表現はよく使っていた。それも無意識に。皆さんはどうだろうか？</p>
<p style="text-align: left;">さて、今回から『エンジニアのコミュニケーション』を数回に分けてお伝えしていくが、自戒から具体的な例を挙げながら、コミュニケーションスキルについて考えていこう。<br />「コミュニケーションが苦手と思うエンジニア」はもちろん、自称「コミュニケーションが得意だというエンジニア」「コミュニケーションスキルが高いと自負しているエンジニア」の皆さんにとっても参考になると考えています。次回、またお会いしましょう。</p>
<h3 style="text-align: left;"><span color="#3366ff" style="color: #ff6600;">参考⇒コミュニケーションを考える（バックナンバー）</span></h3>
<p style="text-align: left;"><span color="#3366ff"><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2019/11/post.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">(1)コミュニケーションとは何か？</a><br /><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2019/11/33ok1.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">(2)変わりつつあるコミュニケーションスタイル</a><br /><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2019/12/3.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">(3)場と質の関係</a></span></p>
<p style="text-align: right;"><span color="#3366ff"><span>記：</span><a href="https://www.carren.co.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">株式会社カレンコンサルティング</a><span> / 世古雅人</span></span></p>]]>
        
    </content>
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    <title>コミュニケーションを考える(3)：場と質の関係</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2019/12/3.html" />
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    <published>2019-12-23T23:40:00Z</published>
    <updated>2019-12-24T00:01:15Z</updated>

    <summary>『コミュニケーションを考える』の第3回目は、コミュニケーションの双方向性と組織特...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
        <category term="コミュニティ活動" />
    
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    <category term="エンジニア　コミュニケーション　スキル　人材育成　人間関係　カレンコンサルティング" label="エンジニア　コミュニケーション　スキル　人材育成　人間関係　カレンコンサルティング" />
    
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        <![CDATA[<p><strong>『コミュニケーションを考える』の第3回目は、コミュニケーションの双方向性と組織特性の関係についてお話します。さらに「場」について少しアカデミックな見地から、お伝えします。いつまでも結論が出ない会議にイラッとしながら目の前の会議に付き合うのか？――</strong><strong><strong>皆さんが自分の組織の特性を考慮しながら、コミュニケーションする場面や立場に応じて、うまく使い分けるためにもまずはその原理とメカニズムを知っておきましょう。</strong></strong></p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">双方向コミュニケーションと自律分散型組織</span></h2>
<p><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2019/11/33ok1.html" target="_blank">前回</a>は「成立しないコミュニケーション」から始まり、時代とともに変わってきたコミュニケーションにはそれぞれスタイルがあり、大きく分けて2種類があることを述べた。<br />その1つが、<strong>「上意下達型コミュニケーション」</strong>だ。上（経営、上司等）から下（現場、部下等）へガツンと落すやり方だ。迅速な意思決定や指示命令で組織を動かす軍隊には向くが、ごく普通の企業組織にはあまり向かないだろう。下からの意見を上が一切聞かないため、下は意見を言わなくなるだろうし、<strong>上の言うことに従っていれば良いという考えになるので、指示待ち体質にもなりやすい。現場のマイナス情報も上に伝わらない（伝えない）</strong>ので、ことが明らかになった時には大問題になっている。</p>
<p>今回、皆さんにお伝えする2つ目のコミュニケーションは、「上意下達型」のような「一方通行型」ではない<strong>「双方向コミュニケーション」</strong>だ。図1は、組織（階層型組織と自律分散型組織）とコミュニケーション（上意下達・一方通行型と双方向型）を階層ごとに示したものだ。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図1：組織特性とコミュニケーションの取り方</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-1-1658.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-1-1658.html','popup','width=628,height=388,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-1-thumb-450xauto-1658.png" width="450" height="277" alt="191224-1.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></strong></p>
<p>図1の右図で示す自律分散というネーミングはコンピューティングの処理からとっている。それぞれが明確に役割を持っていて、現場の部分部分で最適化された処理がなされるという意味合いから筆者は<strong>「自律分散型組織」</strong>と呼んでいる。わかりやすく言えば、上からあれこれ指示されなくとも自分のやるべきことはきちんとわかっているという「オトナの組織」である。コミュニケーションの方向は<strong>「上から下、下から上、横方向」と縦横無尽（Web状）だ。横方向も自部門内に限らず、部門を超えて情報や問題を共有するようなコミュニケーション</strong>をとっている組織だ。</p>
<p>さて、皆さんの部門でとられているコミュニケーションはどちらだろうか？<br />何となく、右側の双方向コミュニケーションがいいなと思う人もいるだろうが、組織の中にはこの2つのコミュニケーションスタイルが混在している。それはコミュニケーションの目的によって変わるからだ。例えば、「我が社は自律分散型の組織だよ」としても、部門責任者から今期の方針説明の時、朝礼で上司が話をする時等は、上意下達（一方通行）のはずだ。これについては、後ほど「コミュニケーションの質」で述べる。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">2つの「場」――フォーマルとインフォーマル</span></h2>
<p>ここで<strong>「場」</strong>というものについて考えてみたい。「場」は、日本だと「○×の場」として使われる。「発言の場」とか「ここはそういう場じゃない！」等、政治家だけでなく皆さんも似たような発言をした経験を持っているはずだ。<br />アカデミックな分野では「場の理論」というものがある。量子物理学の場（電磁場等）ではなく、心理学や組織行動学の分野だ。そこでは、<strong>"Community of Practice"</strong>として示され、日本語では「実践共同体、実践コミュニティ」と訳されることが多い。少し古いが、ITmedia エンタープライズに<a href="https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0412/26/news001.html" target="_blank">記事</a>があったのでご興味のある人は参照されたし。<br /><br />ここでは難しいことはさておき、場には2種類あることを知って欲しい。1つは形式的であり、何かしらの目的をもって設置された場である。これを<strong>「フォーマルな場」</strong>という。そして、もう1つが、自然発生的に形成される<strong>「インフォーマルな場」</strong>である。これらを図2に示す。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図2：「場」の特性を知る（フォーマルな場とインフォーマルな場）</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-2-1659.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-2-1659.html','popup','width=1033,height=593,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-2-thumb-500xauto-1659.png" width="500" height="287" alt="191224-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></strong></p>
<p><strong></strong>もっとわかりやすく言ってしまえば、服装を思い出してもらえば良い。フォーマルだとドレスコードにうるさい一流レストランでの食事、テーブルマナーなど窮屈なイメージだ。一方、インフォーマルはカジュアルウェアだと思ってもらって構わない。普段着で気軽に入れるし、食事をしながらわいわいがやがや話をしてもよいし、肩も凝らない。<br />これを企業組織に当てはめてみると、フォーマルな場の典型は会議だ。報告や連絡をしながら、議題があり結論を出すことが求められる。<strong>「フォーマルな場＝決める場」</strong>とも言える。「ウチの会社の会議は結論に至らないことが多いっす...」という人もいるかもしれないが、それはもはや会議ではなく、だらだらと時間が過ぎる雑談である言い切ってしまいたい。<br />もう1つの<strong>インフォーマルな場は、「何かを共有する（問題、悩みなど）場」</strong>だ。そこでは結論に至らないかもしれないが、親身になって<strong>一緒に考える人が存在する、腹を割って話せる関係性（人間関係や信頼関係）の土台があるからこそ話ができる</strong>というものもある。</p>
<p>このように、2つの場の特性は正反対である。<br />今、様々な企業では「インフォーマルな場」が少なくなってきている。これまで述べてきたようにコミュニケーションがリアルでなくても、IT（メール、グループウェア、SNS等）の普及もあるが、これで十分と考える人も多いからだ。コミュニケーションそのものが無機質なものにもなりつつあることは否めない。<br />前回はアジャイル開発プロセスの話もしたが、そもそも、日本人はコミュニケーションが欧米人と比べて苦手であり、エンジニアに目を向ければ元々、コミュニケーションは得意としない。したがって、インフォーマルな場が形成されにくいのが日本だ。そんな日本企業に対して、アメリカのIT企業を真似して、社内をフリースペースにしたり、カフェコーナーを設けたところで、社員からすればタダでコーヒーを飲める場所が増えるだけで、コミュニケーションの取り方や質が著しく変わったり、上がるわけではない。アジャイルがなかなかうまくいかないのも無理はないものだ。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">コミュニケーションの質を考える</span></h2>
<p><span color="#3366ff">さて、ここまで述べてきたことをいったん整理したい。</span></p>
<p><strong><span color="#3366ff">　・組織構造（階層型、自律分散型）<br />　・コミュニケーション（上意下達・一方通行、双方向）<br />　・場（フォーマル、インフォーマル）</span></strong></p>
<p><span color="#3366ff">の3つが登場した。これらに<strong>「コミュニケーションの質」</strong>を加えたものを図3に示す。</span></p>
<p style="text-align: center;"><strong>図3：コミュニケーションの種類と質、組織特性と場の関係</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-3-1661.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-3-1661.html','popup','width=1039,height=624,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/12/191224-3-thumb-550xauto-1661.png" width="550" height="330" alt="191224-3.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></strong></p>
<p><strong>中央の横方向のライン</strong>は、青色の線より上の部分は双方向の特性を持つコミュニケーションで自律分散型組織で見られる。下の部分は上意下達・一方通行の特性を持つコミュニケーションで階層型組織で見られる。最下層はおしゃべり・飲み会などの言葉だけのやり取りでここでは論外としたい。<br />目指すべきコミュニケーションの質は<strong>「創知」</strong>であるが、コミュニケーションや組織風土が問題となる企業は<strong>「相談」</strong>のレベルにも至っていない場合がほとんどだ。例えば、新入社員はとかく「報連相（報告・連絡・相談）」と言われるが、<strong>"報告・連絡"よりも"相談"はコミュニケーションの質レベルが上</strong>であることをこの図は示している。イメージしてもらえばわかるが、相談は信頼している相手（他、力になってくれそうな人、勇気づけてくれそうな人など）にするものだ。相談者側は自分自身の弱みを相手に見せ、話すためには相当の勇気が必要である。口が軽くて、相談内容をペラペラとしゃべる相手に皆さんも相談はしないだろう。たかが報連相と言っても、<strong>「相談」は双方向コミュニケーションであり、その土台には、相互理解や信頼関係が築かれていること</strong>が欠かせない。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">企業がよくやる失敗――</span><span style="color: #3366ff;">会議の場で相談をさせること</span></h2>
<p>よく「あるある」として、フォーマルな場とインフォーマルな場をごちゃ混ぜにして行うことだ。これはよく管理職が部下を集めてやりがちだ。<br />既に賢明な皆さんはお分かりの通り、「誰がかしこまった（会議のようなフォーマルな場）で、弱みを見せるような相談（インフォーマルな場向き）をするか！」ということだ。仮に、「僕の悩みはね......」「私の悩みは......なのよ」とぶちまけるのは相当の勇気がいるはずだし、実際に悩みと言うよりも、困りごとのほうをぶちまける場になりがちだ。同時に、表面的な薄っぺらい相談事しか出てこず、本質はもっと深い部分にあることを相手に悟らせないというカムフラージュもする。<br />簡単なことだが、<strong>フォーマルな場とインフォーマルな場を同時に行ってはならない。</strong></p>
<p></p>
<p>今回はここまでにしましょう。もう少し、コミュニケーションや関係性について知りたい人は当社のWeb：<a href="https://www.carren.co.jp/">https://www.carren.co.jp/</a> をご覧ください。小難しく書いてあります。<br />さて、今日はクリスマスイブですね。Merry Christmas !!　また、少し早いですが、良い年末年始をお迎えください。来年また、お会いしましょう！</p>
<p></p>
<p style="text-align: right;"><span color="#3366ff">記：<a href="https://www.carren.co.jp/" target="_blank">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</span></p>]]>
        
    </content>
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    <title>コミュニケーションを考える(2)：変わりつつあるコミュニケーションスタイル</title>
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    <published>2019-11-27T23:40:00Z</published>
    <updated>2019-12-06T16:42:07Z</updated>

    <summary>『コミュニケーションを考える』の第2回目は、時代の変化と共に変わりつつあるコミュ...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <category term="キャリア" />
    
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        <category term="職場" />
    
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        <![CDATA[<p><strong>『コミュニケーションを考える』の第2回目は、時代の変化と共に変わりつつあるコミュニケーションスタイルについて、一緒に考えていきましょう。<br />可能な限り図は綺麗に作成しています。今回は文章も長いです。決して軽い内容ではなく、きちんと皆さんの役に立つことを丁寧にお伝えしていければいいなと思ってます！</strong></p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">序章：古き良き時代の回想録より</span></h2>
<p><span color="#3366ff" style="color: #000000;">筆者がメーカーで開発に携わっていた頃――もう20年以上前のことだが、ちょっと辛抱して耳を傾けてもらいたい。<br /></span><span color="#3366ff">当時の筆者は電子計測器のハードウェア設計が主な仕事で、組込み等のソフトウェア開発も行うこともあった。1990年代前半はハード設計者とソフト開発者の境界は曖昧で、ハード設計者がボードのCPUを引っこ抜き、ICE（In Circuit Emulator）をつなぎ、今ではすっかり死語とも思えるマシン語やアセンブラで開発やデバッグをするのが当たり前の時代だった。現在と違い、製品規模のソフトウェアに占める比率が少なく、規模も小さかったからできる芸当だったと思う。</span></p>
<p style="text-align: center;"><span color="#3366ff"><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/technical-647488_1280-1640.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/technical-647488_1280-1640.html','popup','width=1280,height=854,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/technical-647488_1280-thumb-500xauto-1640.jpg" width="500" height="333" alt="technical-647488_1280.jpg" class="mt-image-none" /><br /></a> [Source:<a href="https://pixabay.com/ja/photos/%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%9A%84%E3%81%A7%E3%81%99-%E5%9B%9E%E8%B7%AF%E5%9F%BA%E6%9D%BF-647488/" target="_blank">Pixtabay</a>]</span></p>
<p><span color="#3366ff">この時代は、ハード設計者がソフトの中身を知っていたこともあるし、ソフト開発者もハードウェアの知識を持っていて、お互いに積極的なコミュニケーションをとらなくても開発業務そのものは進んだ。コミュニケーションのやり取りにしても、ハードウェア設計者が「これ、うまく動かないんだけど、ソフトがどっか間違っていない？ 仕様書ではこうだけど...ちゃんと理解している？」とソフト開発者に問う場面をあまり見たこともなかった。なぜなら、ハードウェア設計者が自分で解決してしまうので、コミュニケーションの必要性がさほどなかったからだ。</span><span color="#3366ff"><br /></span></p>
<p><span color="#3366ff">それでも、時代とともに製品規模が大きくなり、ASIC/FPGAがどんどん搭載されるようになり、<strong>ソフトウェア規模も肥大化してくると、自己完結できなくなってきた。</strong>当時の職場では開発プロセスやコミュニケーションについて勉強会をよくしたものだ。<br /><strong>UML</strong>もその1つで、3アミーゴの時代でまだグローバルに表記方法が統一されていない時代に、抽象的なオブジェクト指向は筆者の頭にさっぱり入ってこなかったが、当時の上司には<strong>コミュニケーションツール</strong>として使えるとごり押しされた（今でこそわかるが当時は理解し使うに至らなかった）。<br /></span><span color="#3366ff">次は<strong>アジャイル開発プロセス</strong>で、当時としては斬新だったが、とりもなおさず、これまでコミュニケーションをさほどとらなくても開発業務が成り立っていたエンジニアからすれば、「アジャイルではコミュニケーションが大事」というアメリカ流の考えはなかなか定着しなかった。どういうことが起こったかと言うと、</span> <a href="https://www.amazon.co.jp/dp/4894712415/" target="_blank">『ソフトウェア要求管理（ピアソンエデュケーション, 2002年）』</a>という本にも書かれているが、<strong>「なるほど...しかし症候群」</strong>だ。一度は、「なるほど」と同意しているにもかかわらず、「しかし（でもねぇ...）」と話がひっくり返されることだ。決まるべきことが、いつも土壇場でひっくり返されるちゃぶ台返し攻撃に筆者は腹を立て、「自分のやり方には合わん」と思ったことは一度や二度ではなかった。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">成立しないコミュニケーションとは何か？</span></h2>
<p>コミュニケーションが大事だと言われる――常識的なオトナならば誰も反論はないだろう。そんなこと言われなくてもわかっているよと...。<br />仕事を進める上では、嫌な上司や関わりたくない同僚ともコミュニケーションをとらざるを得ない。相手は何を言っているのか、言いたいのかわからない。こちらの言ったことを理解しているのかも疑問だ。人の話を最後まで聞かずに「わかったわかった」と話を遮る人、きちんと伝えたにもかかわらず全く違う解釈をやらかす人（後でお前の言い方が悪いと怒られる不条理等）など、皆さんの周りにいないだろうか？ そして、皆さん自身がそうなっていないだろうか？<br />図1はご覧いただきたい。左側が送り手（話し手）で右側が受け手（聞き手）とする。ここでは受け手の問題の問題として、AからCまでの3つのパターンを挙げる。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図1：成立しないコミュニケーション</strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191113-1-1610.html"><br /></a></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-1-1626.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-1-1626.html','popup','width=528,height=765,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-1-thumb-autox506-1626.png" width="350" height="506" alt="191128-1.png" class="mt-image-none" /></a><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-1-1626.html" onclick="javascript:void(&quot;mce-mt-event-placeholer&quot;);return false"><br /></a><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-2-1628.html" onclick="javascript:void(&quot;mce-mt-event-placeholer&quot;);return false"></a></strong></p>
<p>スルーされたり(A)、最後まで人の話を聞け(B)、偉そうに決め付けるな(C)と、感じることはないだろうか？<br />そして、これらの原因は全て相手（ここでは受け手）が悪く、<strong>「聞く気がない」「理解力が不足している」「コミュニケーションスキルが足りない（コミュニケーション能力が低い）」</strong>と相手のせいにしていないだろうか？</p>
<p>売り言葉に買い言葉ではないが、Aの場合に「こっちもスルーしてやる」となればコミュニケーションはそこで打ち切り。Bの場合、次に送り手（話し手）がやる行動としては「お前の話などもう聞かん」。Cの場合は「よくもやりやがったな～、こっちはもっと強く投げ返してやる！」――いずれも永遠に話が噛み合うことなく平行線のまま交合うことはないだろう。相手のことを嫌いになるのも時間の問題だ。通信のプロトコルのように、きちんと「ハンドシェイク」できるようになるまで、当分、時間がかかりそうだ。<br />コミュニケーション以前に、<strong>コミュニケーションができる土台として関係性ができているかも考えなければならない</strong>。このことについては、後の回で述べたい。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">コミュニケーションスタイルの変化と問題解決</span></h2>
<p>冒頭、筆者の回想録を述べたが、日本のコミュニケーションの取り方を少し、歴史を遡って考えてみたい。<br />文章で説明するより、図を見ていただいたほうが早いので、図2をご覧いただきたい。文字が小さく見えないところはクリックして拡大した図で見てほしい。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図2：日本型コミュニケーションの取り方の変化</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-2-1628.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-2-1628.html','popup','width=1056,height=505,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-2-thumb-750xauto-1628.png" width="750" height="358" alt="191128-2.png" class="mt-image-none" /></a></strong></p>
<p>特に、<strong>「今は...」</strong>の部分が職場において当てはまることはないだろうか？ （<strong>「さらに...」</strong>の部分は筆者著の<a href="https://eetimes.jp/ee/articles/1204/04/news002.html" target="_blank">『EE Times Japan：いまどきエンジニアの育て方』 第1回』</a>をご覧ください）。<br />そうそう......山本五十六の語録をあえて示したのは、動機づけやコミュニケーション、コーチング、任せるという仕事の与え方など人材育成にも通じるもので、時代を経た現在でも当てはまるからだ。<br />コミュニケーションスキルとか言っている割に、コミュニケーションにかける時間が不足していたり、コミュニケーションが不要でも仕事は「とりあえずは」は何とかなるというのが現実ではないか？ しかし、仕事が順調にいっている時はコミュニケーションを意識しなくても良かったが、トラブル発生時には上司やメンバーとの共有、関連部門との問題解決に向けた協議等、コミュニケーションを必要とする場面が山ほど待ち構えている。さて、あなたならどうするだろうか？ <strong>一方的に要求事項だけを相手に突き付けても問題が解決しない</strong>ことはわかっているはずだ。</p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">コミュニケーションの種類（上意下達型の場合）</span></h2>
<p>聞き手の「理解力」、伝え手の「伝達力」も大事だが、これらをひとくくりにしてコミュニケーションスキルと言うのはちょっと待ってもらいたい。これから数回に分けて、きちんとお伝えするので！<br />ここで、コミュニケーションの種類について考えてみたい。次回（第3回）と続き物となってしまうが、今回、皆さんにお伝えするのはそのうちの1種類――<strong>「上意下達型コミュニケーション」</strong>だ。「上意下達」の漢字が読めればその意味はわかるはずだが、わかりやすく言えばこうだ。上の意見がガツンと下に落ちてきて、下はひたすらそれに従う、上には下の意見は通らないというものだ。この上意下達型コミュニケーションがとられる組織、とらなければいけない組織は警察や消防にも一部当てはまるが、軍に代表される。軍の指揮官がアホだと部下は戦死する。部下を死なせるわけにいかない指揮官は、敵の状況を掌握し、迅速に意思決定をしなければならない。その判断には身につけた知識、蓄積された経験などがベースになり、決して間違えてはいけない判断だ。それを言葉にして部下に伝える。のんきに「敵を右の丘から攻めようと思うがみんなはどう思う？」などと<strong>"同意をあおぐこと"</strong>はやっていられない。「我が軍は敵の死角である右側に回り込み攻撃せよ！」と<strong>"命令"</strong>として伝えるはずだ。部下が指揮官に「なぜですか？」と聞き返すことは許されていない。<br />ここで図3をご覧いただきたい。上意下達型コミュニケーションの特徴である。図では部長から担当者に情報を落とすときに、情報がどんどん減衰していくイメージを示している。</p>
<p style="text-align: center;"><strong>図3：上意下達型コミュニケーションと情報の減衰</strong></p>
<p style="text-align: center;"><strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-3-1627.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-3-1627.html','popup','width=845,height=463,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191128-3-thumb-650xauto-1627.png" width="650" height="355" alt="191128-3.png" class="mt-image-none" /></a></strong></p>
<p></p>
<p>この時、上司側が伝え手で、部下側が受け手だ。これを順々に部下の担当者まで情報を落し込む場合、情報の受け手であった人が、次の瞬間には伝え手にならなければならないので、冒頭示した「成立しないコミュニケーション」の両側を演じなければならない。攻守が入れ替わるのと同じだ。<strong>上意下達型コミュニケーションでは、下から上に聞き返すことはできない。話（ここでは情報と書いている）を聞き返せないということは、確認プロセスが欠損していることに他ならない。</strong>わからない、不明、曖昧なところがある等々、その場その場で聞き返していれば防げるミスが防げないのである。電子部品で言えばダイオードみたいなもので一方通行だ。<br />この場合、海外の実験でも検証されているが、きちんと<strong>記憶に残る情報量はおおよそ10分の1</strong>とされている。電気で言えば、1階層（1つの役職）ごとに「-20dB（パワーでは-10dB）」ずつ減衰するアッテネータみたいなもので、これでは現場の担当者に届く頃には訳が分からなくなっている。場合によっては、Aの内容が全く異なるBに化けているかもしれない。</p>
<p>今回はここまでとし、続きは次回、お伝えしていこう。<br />先に予告しておくが、コミュニケーションの範囲は広範囲で多岐にわたるが、できるだけエンジニアの視点に立ちながらも、皆さんには組織やマネジメントの内容も伝えていく。さらに、コーチングやファシリテーションなどコミュニケーションと関わりの深いこともお伝えしていく予定だ。次回をお楽しみに！</p>
<p style="text-align: right;"><span color="#3366ff">記：<a href="https://www.carren.co.jp/" target="_blank">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</span></p>]]>
        
    </content>
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    <title>コミュニケーションを考える(1)：コミュニケーションとは何か？</title>
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    <published>2019-11-12T23:40:00Z</published>
    <updated>2019-11-14T12:19:51Z</updated>

    <summary>3年ほどブランクがありましたが、記事を再開しますのでよろしくお願いいたします。当...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/">
        <![CDATA[<h4>3年ほどブランクがありましたが、記事を再開しますのでよろしくお願いいたします。当社がコンサルティング支援をするクライアントの事例、セミナーや研修で挙げられる課題等から材料（ネタ）を3年間、じっくりと温めてきたと思っていただければ幸いです。<br />今回から複数回にわたり、エンジニアのコミュニケーションについて（エンジニアでなくてもOK！です）お話します。<br />第1回は「コミュニケーションとは何か？」です――総じてエンジニアがあまり得意ではないとされるコミュニケーションについて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。</h4>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">頻発するコミュニケーションの問題</span></h2>
<p><span style="color: #000000;">ここ数年、メーカーをはじめ企業の研究開発や設計部門等の現場で、エンジニアの皆さんとご一緒する機会が多い。そこで、問題として挙がる項目で目立つもはコミュニケーションに関する問題だ。本来、エンジニアが最優先して解決すべき問題は、開発期間の遅れを取り戻す（納期を守る）こと、不具合等を出さないこと、品質を落とすことなくコストを下げること等々は既にどの企業も同じだ。にもかかわらず、コミュニケーションに関する問題も後を絶たない。むしろ、様々な企業を見てきた我々からすればコミュニケーションの問題は以前より増え、かつ複雑になっていると感じる。<br />例えば、</span></p>
<ol>
<li style="color: #000000;"><strong><span style="color: #333399;">相手がなかなか理解してくれない（理解してくれていると思っていたけど、出来上がった成果物はまったく違うものだった等）</span></strong></li>
<li style="color: #000000;"><strong><span style="color: #333399;">何度言っても同じミスを繰り返す外注さんにイラッとする</span></strong></li>
<li style="color: #000000;"><strong><span style="color: #333399;">上司と話が合わない</span></strong></li>
<li style="color: #000000;"><strong><span style="color: #333399;">会議では誰も発言しないまま終了時間を迎える、結論が出ない（全員が理解納得したものだと思っていたら、後にトラブルになった）</span></strong></li>
<li style="color: #000000;"><strong><span style="color: #333399;">メールの返信が遅い、グループウェアの掲示板を誰も見ていない</span></strong></li>
<li style="color: #000000;"><strong><span style="color: #333399;">他部門と意思疎通ができない（部門の壁、セクショナリズムを感じる） </span></strong></li>
</ol>
<p style="color: #000000;"><span style="color: #000000;">等々、どこの企業からも聞こえてくる。</span></p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">言いたいことはそうじゃない！</span></h2>
<p style="color: #000000;">仕事を進める上でコミュニケーションは要らないという人はいないだろう。1人だけで全て自己完結する仕事ならコミュニケーションは要らないかもしれない。しかし、組織人として企業や団体等に属している人間は、たとえ1人だけで仕事をするにしても、一日一言も話をしなかったという日は滅多にないはずだ。</p>
<p><span color="#3366ff">ある程度の規模の仕事を進めるということは、複数人が属するチームやグループであったり、部や課という組織体で行われる。組織をまとめる立場（○×リーダー、課長・部長等）であればなおさらで、部下の話も聞かなければいけないだろうし、組織の方針を伝えることも必要、トラブルが起きた場合は他部門との調整も要求される等々、いや応なしにコミュニケーションを取らざる得ない場面に遭遇する。「言いたいことはそうじゃない！」と"言いたい"時はないだろうか？</span></p>
<p style="color: #000000;"></p>
<p style="text-align: center;"><strong>図1：言いたいことはそうじゃない！<br /></strong><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191113-1-1610.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191113-1-1610.html','popup','width=601,height=621,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><br /></a><a href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191113-1-1610.html" onclick="window.open('https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191113-1-1610.html','popup','width=601,height=621,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2019/11/191113-1-thumb-autox361-1610.png" width="350" height="361" alt="191113-1.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a></p>
<h2><span color="#3366ff" style="color: #3366ff;">コミュニケーションとは何か？</span></h2>
<p>「コミュニケーションなど成り立たなくても構わない」――このように考えている人もいるかもしれないが、いいオトナ（いい年齢）になってからもこう考えているようならば、その人には腹を割って話せる友達は少ないはずだ。<br />このタイプの人が課長だとしよう。自分の仕事に干渉してほしくない部下からすれば、願ってもない課長だ。開発において何も言わない、自分の好きなようにできる...うれしい！と部下は喜ぶ。しかし場面は変わって、この部下は人事評価で課長からは低評価を付けられた。面白くない部下は課長に「何でですか？」と食ってかかるが、課長はまともに聞いてくれないどころか聞く耳すら持たない。開発の場面では「放置プレイは◎」だったものが、評価の場面では「話ができない課長×」となるはずで、何とも部下にとっては都合のいい話だ。賢明な皆さんならば、「課長も部下も問題」と気づくはずだ。</p>
<p>では、そもそもコミュニケーションとはいったい何だろうか？<br />はじめに「例えば」の例として6つ示したが、これを今一度ご覧いただきたい。その際に、下記の切り口で見て欲しい。</p>
<ul>
<li><span style="color: #333399;"><strong>コミュニケーションの相手：社内（同僚、上司・部下）と社外（外注等）、個人間と部門間</strong></span></li>
<li><span style="color: #333399;"><strong>役割：伝える側（伝達）と受け取る側（理解）</strong></span></li>
<li><span style="color: #333399;"><strong>能力：コミュニケーションスキル等</strong></span></li>
<li><span style="color: #333399;"><strong>場面：日常業務、会議</strong></span></li>
<li><span style="color: #333399;"><strong>コミュニケーションの取り方：face to face、ITツール（メール、グループウェア等）</strong></span></li>
<li><span style="color: #333399;"><strong>コミュニケーションが原因のように見えるがコミュニケーション以外の要因が潜んでいるか否か：関係性、セクショナリズム等</strong></span></li>
</ul>
<p>例の6つは、前述切り口が1対1で当てはまりそうなものもあれば、複数の切り口が関係してそうなものもありそうだ。</p>
<p>とかく、自分の伝えたいことが相手にうまく伝わらない時には、「コミュニケーションスキルが低い奴だ」と決め付けてしまう。口頭で説明すればたいして時間は必要としないにもかかわらず、メールに頼ってしまったり、仕様書等のドキュメントを相手に送るだけでコミュニケーションをとったつもりになっていないだろうか？</p>
<p>今や転職サイトでもエンジニアの職種によらず、求職者に求めるスキルとして上位にランクされるものがコミュニケーションだ。第2回以降で伝えていくことを身につけることで仕事も人間関係もグッと良くなると信じている。次回をお楽しみに！</p>
<ul>
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</ul>
<p style="text-align: right;"><span color="#3366ff" style="color: #000000;">記：<a href="https://www.carren.co.jp/" target="_blank">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</span></p>]]>
        
    </content>
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    <title>問題発見と問題解決のプロセス (4)：「ごちゃ混ぜ注意！...現象・問題・原因」</title>
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    <published>2016-11-21T00:10:00Z</published>
    <updated>2016-11-20T13:25:04Z</updated>

    <summary>『問題発見と問題解決のプロセス』の第4回です。前回（第3回） 「それって問題です...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
        <category term="スキル" />
    
        <category term="ライフハック" />
    
        <category term="ワークスタイル" />
    
        <category term="人間関係" />
    
        <category term="職場" />
    
    <category term="カレンコンサルティング　業務改善　問題発見　問題解決　世古雅人　上流モデリングによる業務改善手法入門" label="カレンコンサルティング　業務改善　問題発見　問題解決　世古雅人　上流モデリングによる業務改善手法入門" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/">
        <![CDATA[<h4>『問題発見と問題解決のプロセス』の第4回です。<br /><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/10/_3.html" target="_blank">前回（第3回） 「それって問題ですか？」</a>、現場系業務改善で見られることの多い<strong></strong>アホコン（アホなコンサルタント）に登場いただき、問題<strong>ではないことに対し、解決策を導き出すことの無駄や無意味さについて述べた。今回は、問題をいくつかに切り分けて考えてみよう。</strong></h4>
<h2><span style="color: #3366ff;">「問題を書いて！」と言ったのに...ごちゃ混ぜになるのは？<br /></span></h2>
<p>職場や改善活動の場において、「問題だと思うことを付箋紙に書いてください」とかやりませんか？ 「1枚の付箋紙に1つの問題ですからね～」と。。。<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-2-403.html" title="図2　問題の表記のブレから解決策を誤る" target="_blank">第3回の図2</a>では、書き手によって、「問題の書き方（表記のブレ）」があるので、似たようなことを言っていても、原因はどれも異なり、これらの解決策も違ってくるという話をした。<br />さて、表記のブレがあったとしてもだ――「問題を書いて！」と言ったにもかかわらず、図1のようなことはないだろうか？</p>
<h5 style="text-align: center;"><strong>図1　「問題を書いて！」と言ったのに...<br /></strong><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/77fd3471dd9108dfd0900fd0e84e8c37388e4ebe-475.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/77fd3471dd9108dfd0900fd0e84e8c37388e4ebe-475.html','popup','width=472,height=570,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/77fd3471dd9108dfd0900fd0e84e8c37388e4ebe-thumb-autox301-475.png" alt="161121-1.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="250" height="301" /></a></h5>
<p>人によって、現象を書いてみたり、問題だと言い切る人。原因かもしれないと思わせぶりなことを書く人、自信満々に解決できるはずと書く人......等々、あなたが「問題を書いて！」と言った側ならば、「ちゃんと人の話を聞いているのかなぁ」と首をかしげることもあるでしょう。<br />ただし、これはある意味、仕方ないと思うこともあるって知っておくといいかも。なぜなら、日常的に「現象」と「問題」については、特に、意識することなく言葉として使っていることが多いからだ。特に、現象・問題・原因の3つについては、定義をきちんとあらかじめ伝えておかないと、「ん？」と思う付箋紙だらけになる。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">あれこれ欲張るとろくなことはない</span></h2>
<p><span style="color: #000000;">「1枚の付箋紙に1つの問題ですからね～」...と言っても、図2のように、現象・問題・原因をまとめて書いてくる人も少なくない。中には、解決策まで書いてくる人もいる。</span></p>
<h5 style="text-align: center;"><strong>図2　「あれも、これも」と欲張りすぎ<br /><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/15e98bb7c36d4125b3046101e7b15930fc00c357-474.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/15e98bb7c36d4125b3046101e7b15930fc00c357-474.html','popup','width=445,height=570,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/15e98bb7c36d4125b3046101e7b15930fc00c357-thumb-autox320-474.png" alt="161121-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="250" height="320" /></a><br /></strong></h5>
<p>「解決策がわかっているなら、サッサとやれ！」――そう言いたくなる気持ちはすごくわかる。しかし、その解決策って、<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_1.html" target="_blank">第1回</a>の冒頭に示した、新入社員が100個の問題解決をしたことと、さほど変わらないような解決策のはずだ。なぜなら、「原因」も「解決策」もよく頭を使い、考えないと出てこない類のものだからだ。残念ながら、この段階ではまだ「うんと考えた状態」であるとは言えない。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">的確に問題見抜くことは難しい...「現象」を「問題」と見誤る<br /></span></h2>
<p>図3を見ていただきたい。</p>
<h5 style="text-align: center;"><strong>図3　特に「現象」を「問題」と見誤ることに注意<br /><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/161121-3-471.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/161121-3-471.html','popup','width=660,height=445,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/11/161121-3-thumb-300xauto-471.png" alt="161121-3.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="300" height="202" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4774144355" title="上流モデリングによる業務改善手法入門" target="_blank">世古雅人、渡邊清香著　『上流モデリングによる業務改善手法入門』　(技術評論社)から抜粋</a><br /></strong></h5>
<p>上のピラミッドに示していることは、「見えている現象」だ。<br />例えば、営業部長が、「問題＝売上が落ちた」と捉えてしまう。その解決策として、「客先を1件でも多く訪問する」 「営業スキルを上げるためにコミュニケーション研修を行う」などとやってしまいがちだ。冷静な皆さんなら、そんなことやったってアホらしいと思うだろう。<br />問題は、「競争力を高めてこなかったこと（古いままの商品、ビジネスモデル）」であり、問題は「営業スキル」ではないかもしれないし、当てずっぽうに客先を回ったところで徒労に終わることも見えている。つまり、会社とっては売上が落ちること以前に、新しい取り組みをしてこなかったことが問題であって、売上低下はそれが招いた現象であることに気づくだろう。</p>
<p><br /><strong>現象面にとらわれると、本質的な問題を見誤ることになりがち</strong>だ。この例では、先に行うべきことは競争力の強化で、他社との差別化を盛り込んだ新商品の開発であり、営業スキル研修など必要でなかったかもしれないのだ。　<strong><span style="text-decoration: underline;">私たちは多くの問題に直面する際に、現象として現れていることを問題だと錯覚しがちであることを知ろう。</span></strong></p>
<p>記：<a target="_blank" title="株式会社カレンコンサルティング" href="http://www.carren.co.jp/">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</p>]]>
        
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    <title>問題発見と問題解決のプロセス (3)：「それって問題ですか？」</title>
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    <published>2016-10-19T23:45:00Z</published>
    <updated>2016-11-20T11:14:18Z</updated>

    <summary>数回に分けて皆さんにお伝えしている『問題発見と問題解決のプロセス』の第3回です。...</summary>
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        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <category term="キャリア" />
    
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        <![CDATA[<h4>数回に分けて皆さんにお伝えしている『問題発見と問題解決のプロセス』の第3回です。<br /><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_2.html" target="_blank">「第2回：やめようモグラ叩き、目指せ深海魚！」</a>では、浅はかな考えではなく（モグラ叩き＝対処療法）、深く原因を考えよう（深海魚を目指す＝根本的解決）ということを述べた。今回は「問題の定義」をきちんと行わないと、どうでもいいことの問題解決を考える無駄・無意味さと、定義を誤ると原因として考えるべきポイントがまったく異なるということを知ろう。</h4>
<h2><span style="color: #3366ff;">筆者がダメ出しをしたアホコン（アホなコンサルタント）<br /></span></h2>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_1.html" target="_blank">「第1回：思考力ゼロ人材の生産」</a>において、「新入社員が数時間で100個の問題発見と問題解決を行った」と得意気に語るカイゼンコンサルタント A氏の話をした。出てきた解決策が「頭を使わなくても解決できるような代物ばかりだったこと」と、それを"ヨシ"とするA氏のやり方が、<span style="text-decoration: underline;">考えることができない人材を育てている</span>と感じたからだ。また、<span style="text-decoration: underline;">「指導」や「教える（おおよそたいした内容ではない）」ということは、常に「答えを教えている」ことに他ならず、自ら「学ぶ」という大切なことの障壁となるので、これを筆者は「思考力ゼロ人材の生産」と述べた。</span></p>
<p>このようなコンサルタントのことを、筆者は「アホコン（アホなコンサルタント）」と呼んでいる。<br />特に、5SやTPS（Toyota Production System：トヨタ生産方式）に代表される現場系業務改善に取組む製造業コンサルティングにおいては、総じてアホコン比率が高い。</p>
<p>何年か前に、先のカイゼンコンサルタント：アホコンA氏とは別人だが、同様のコンサルティングをしているB氏に思いっきりダメ出しをしたことがある。そのアホコンB氏は筆者に対して、「この会社は僕が10年"指導"をしていて、今期も"指導"することになった」と、誇らしげに語ったのだ。"指導"という筆者の大嫌いな言葉を使ったことも気に障ったが、筆者はこう言い返した。「10年も11年もコンサルをしているなんてずいぶんと長いですね。でも、言っちゃなんですけど、こんなに長期間にわたりコンサルティングを必要とすることがおかしいですね？ その理由は2つ。1つはクライアントが思いっきり出来が悪いこと。もう1つは、あなたの指導方法が間違っているから人が育たないからだ。後者が真の理由だ」と。</p>
<p>どんなに出来が悪くとも、10年以上指導されていれば人や組織も成長するはずだ。いつまでもコンサルティングを必要とするとは考えにくい。したがって、筆者は2つ目の「指導方法が間違っている」ということが結論だ。誇らしげに言うべきものではなく、「指導のやり方がヘタクソだから、いつまで経ってもクライアントが独り立ちできない」と自らのアホさを暴露しているようなものだ。アホコンB氏も、さすがに筆者のダメ出しには腹が立ったようだが、ダメなものはダメだ。ちなみに、B氏は筆者よりかなり年上だ。アホコンのA氏もB氏も、なぜ、クライアントが独り立ちできるようにしないのだろうか？ <strong>「もうコンサルティングは必要ないです」とクライアントから早く言われるようにしなければならない</strong>と筆者は考えている。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">「仕事が忙しいんです！」って問題？</span></h2>
<p>さて、前述したアホコンB氏。そこで実際に現場から出てきた問題を見て、「え？？」となったことを図1に示す。</p>
<h5 style="text-align: center;"><strong>図1　問題でないことを問題としてしまう誤り</strong></h5>
<p><strong><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-1-402.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-1-402.html','popup','width=758,height=388,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-1-thumb-379xauto-402.png" alt="161020-1.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="379" height="194" /></a></strong>問題の部分に「仕事が忙しい」「ロッカーが遠い」と書かれていた。これを現場の社員は「問題だ！」と言う。それも社歴の長い社員が、問題だと決めつけて疑わないところが正直、気持ち悪い。<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_2.html" target="_blank">第2回</a>の"モグラ叩き"と同様、図1のケースにおいては、解決策として「仕事が忙しい ⇒ 社員を増やす or 納期を遅らせる」「ロッカーが遠い ⇒ ロッカーを移動する」などという、「真面目に考えたのか？」というような解決策が羅列される。</p>
<p>既にこの状態で「おかしなこと」になっているので、ここでコンサルタントは「ストップ」をかけなければならない。</p>
<p>そもそも、「仕事が忙しい」って、業績が上向きになっているということなので、「会社にとってはありがたい話」。つまり、これは問題ではない。もう1つ、「ロッカーが遠い」って、「...だから何？ 仕事と直接関係ないでしょ！」ということ。したがって、これも問題ではないということ。<strong>問題でないことに対して、解決策を考えている時間がもったいないと考えたい。</strong>当たり前なのだが、これを真剣に勧めるアホコンや真に受けるクライアントの社員...どっちもどっちだ。　<br />ただし、「仕事が忙しく、残業続きとなり体を壊した」「忙しさのあまり、社員が手抜きをし始め品質が低下した」などは別問題だ。ここで言いたいことは、<strong>問題ではないことに関して、原因をあれこれ考え、解決策を導き出すことは意味がない</strong>ということである。</p>
<p><strong>「それって問題ですか？」...と素朴な疑問を常に持っていたい</strong>ものだ。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">似たようなことを「問題だ！」と言っているけど、解決は大違い！</span></h2>
<p>図2を見ていただきたい。これは、当社（<a href="http://www.carren.co.jp/" target="_blank">株式会社カレンコンサルティング</a>）が業務改善の支援を行った大手企業で、実際に出てきた"社員が考えた問題とその原因"だ。</p>
<h5 style="text-align: center;"><strong>図2　問題の表記のブレから解決策を誤る</strong></h5>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-2-403.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-2-403.html','popup','width=984,height=476,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/10/161020-2-thumb-492xauto-403.png" alt="161020-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="492" height="238" /></a><span style="text-decoration: underline;">「時間がかかる」「手間がかかる」「めんどくさい」など、一見するとどれも似たようなこと</span>を言っている...かのように見える。</p>
<p>ここで、これまで（<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_1.html" target="_blank">第1回</a>、<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_2.html" target="_blank">第2回</a>）で示される図において、「問題発見と問題解決の間を実線ではなく破線でつないでいる」意味を考えていただきたい。この破線部分に「何か入らないとおかしい」と気づいた皆さんもいるだろうが、その通り...「原因発見」など、分析や考えるプロセスが欠かせないからだ。原因の部分については次回以降、順に述べていこう。<br />ここでは、似たようなことを言っていても、これらを引き起こしている原因はバラバラで、この原因に対して<strong>解決策があるもの・ないものが出てくる</strong>ということだ。例えば、「めんどくさい」などは、本人の問題なので、困ったもんだが解決策を考えることは無意味だ。</p>
<p>このように、<strong>似たようなことを言っていても、表現や言葉の標記にブレがある場合は、内容・真意をきちんと見極めないと解決に至らなくなる</strong>ので要注意だ。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">問題の定義をきちんとしよう<br /></span></h2>
<p>誤った問題解決に時間が奪われてしまう、浅い問題解決を導き出してしまう――<strong>「問題の定義をきちんとする」ということがスタートラインである。定義を誤ると原因として考えるべきポイントがまったく異なる</strong>ということを知ろう。続きは次回お話しよう。</p>
<p></p>
<p>記：<a target="_blank" title="株式会社カレンコンサルティング" href="http://www.carren.co.jp/">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</p>]]>
        
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    <title>問題発見と問題解決のプロセス (2)：「やめようモグラ叩き、目指せ深海魚！」</title>
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    <published>2016-09-22T23:50:00Z</published>
    <updated>2016-09-23T13:00:09Z</updated>

    <summary>「第1回：思考力ゼロ人材の生産」では、双方向ではない一方的な「教える・教わる」の...</summary>
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        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <![CDATA[<h4><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2016/09/_1.html" target="_blank">「第1回：思考力ゼロ人材の生産」</a>では、双方向ではない一方的な「教える・教わる」の関係が長期化すると、「思考力ゼロ人材」を大量生産することになる。その結果、いつまで経っても問題解決力が高くならないと述べた。今回はこの続きだが、第1回をサラッと読んで、図を見ていただいてから、今回を読んでいただき、なるほど...となれば幸いだ。</h4>
<h2><span style="color: #3366ff;">■意味のない問題解決</span></h2>
<p>これはまず、図を見てもらおう。上の図は第1回の2つ目のものと一緒だ。ここでは問題を2つ挙げている。<br />1つは「現場からの問合せが後を絶たない」で、2つ目が「時間がない」というものだ。これだけでは、どんな場面で問題が発生しているのかはあまりイメージできないが、例えば、1つ目の問題では、「開発の仕事であれば、製造部門から図面についての問合せが多い」と考えるかもしれない。サービス部門であれば、また違うことをイメージするだろう。<br />さて、2つ目はどうだろうか？ あまりにも漠然としているが、皆さんの職場でも、「時間がない」ということは、よく耳にするのではないだろうか？ 仕事だけでなく、頼まれごとを断るときに実に便利な言葉だ。実務の場面においては、業務過多（負荷が大きい）による人手不足をイメージすることが多いだろう。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160923-1-360.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160923-1-360.html','popup','width=1059,height=655,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160923-1-thumb-500xauto-360.png" alt="160923-1.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="500" height="309" /></a>さて、ここで問題解決の解決策を、それぞれ、3個と2個を示している。<br />「一見するとまともな解決策」だと思ったら困りものだ。しかし、製造現場だけでなく、本社部門や間接部門などの問題解決ではこういう解決策が堂々と出てくる。それに対して、<strong>周りは誰も疑わないという気持ち悪いことがよく起きる</strong>。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">■考える「視点」を変える</span></h2>
<p>既に皆さんはお気づきだと思うが、1つ目の問題であれば、そもそも「なぜ、問合せが発生するのか？」。2つ目の問題であれば、「なぜ、時間がないのか？」をきちんと議論したり、考えたのかということに疑念が残ることでしょう。今はそれはいったん無視して、2つ考える「視点」を変えることをお話しよう。<br /><br /><strong>(1)「逆が成り立つのか？」という視点</strong><br />2つ目の例では、「人を増やせば、絶対に時間はできる」というように、逆が成り立つのかどうかである。「そんなわけないでしょ！」ということはすぐに常識的にわかるものだ。<br /><strong>(2)「問題を無くす」という視点</strong><br />1つ目の例では、「問合せをゼロにする」ということだ。ゼロになれば対応しなくて済むし、「問合せが発生する理由は何だろう？」と思考をシフトすることができる。<br /><br />ここでもう1つ考えなければならないことは、はたして、ここで示した2つの問題が、本当に問題であるかどうかだ。今、「目に見えていること＝問題だ」としていないだろうか？ということだ。これについては、次回以降にお話しよう。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">■やめようモグラ叩き、目指せ深海魚！</span></h2>
<p>皆さんの会社で、製品に不良品が出たシーンを思い描いていただきたい。</p>
<p>次のステップは、「不良品が出ないようにする」ためにはどうすればよいのか考えるまではどこの会社でも同じだ。大事なことはその次のステップだ。<strong>"浅い"まま右方向に進むと「モグラ叩き」となり再発する羽目になるだろう。"深い"下方向に進まなければならない。</strong></p>
<p><strong><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160923-2-361.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160923-2-361.html','popup','width=1049,height=614,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160923-2-thumb-500xauto-361.png" alt="160923-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="500" height="292" /></a></strong>モグラ叩きになる会社は、"浅い右方向"に進む。不良品が出ないように、「検査を入念に行う」ことに目が行き、具体的には「ダブルチェックをする」「検査基準を厳しくする」など、これもまた安易な方向に解決策が進む。ダブルチェックをするために、新たに人を投入（要員を増やす）することで人件費は上がる。製造部門や間接部門は特にこのダブルチェックという言葉が大好きなので、自らがモグラになっていることになかなか気づかない。<br />また、原因がつぶせていない限り、検査基準を厳しくしても、不良で引っかかる数が増えるだけだ。したがって、後工程における手直し数や手戻りが多く発生し、コストアップ要因となることは明白だ。</p>
<p><br />「当社はダブルチェックでミスを防いでおり、問題ありません」という会社は意外に多いものだ。我々の経験則から言えば、ダブルチェックはほとんどの会社でまともに機能していない。前工程の人は後工程にチェックをする人がいるとわかっているので、ちょっとくらいチェック漏れがあっても後工程の人が見つけてくれるだろう、後工程の人は前工程の人がちゃんとやってくれただろうと思い込んでいるからだ。お互いを過信して、「...だろう」と勝手に思い込み、その結果として、チェック工程が増え、全体工程もいたずらに長くなり、人件費が上がるだけだ。<br />なぜ不良品が出たのか深掘りをしていないので、いつまで経っても不良発生率は下がらず、いいことは何もない。<strong>大事なことは「不良発生率が下がるか、下がらないか」だ。</strong><br /><br /><strong>"深い下方向"に進まなければ意味がない。そう目指すは「深海魚」だ。</strong>トヨタ自動車の「なぜを5回」も正しくきちんと行えば、根っこの原因（真因）に対して解決策を講じることができるので、不良発生率を下げられる問題解決につながるはずだ。<br /><br /></p>
<p>コラムニスト：<a target="_blank" title="株式会社カレンコンサルティング" href="http://www.carren.co.jp/">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</p>]]>
        
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    <title>問題発見と問題解決のプロセス (1)：「思考力ゼロ人材の生産」</title>
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    <published>2016-09-05T23:45:00Z</published>
    <updated>2016-09-22T15:24:44Z</updated>

    <summary>カレンコンサルティングの世古です。ほぼ3年ぶりとなりますが、あらためてコラムを再...</summary>
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        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <![CDATA[<h4><a target="_blank" href="http://www.carren.co.jp/">カレンコンサルティング</a>の世古です。ほぼ3年ぶりとなりますが、あらためてコラムを再開しますので、よろしくお願いいたします。<br />今回より、数回に分けて、「問題発見と問題解決のプロセス」について書きます。コラム中断のあった3年の間に、国や行政のプロジェクトで地方製造業の事業創出・雇用創造に2年半かかわってきました。今も継続して製造業関連の仕事をしているところもあります。その間、現場において、「こんなやり方をいつまでやっているんだ？」という問題解決や人材育成の場面に遭遇してきました。正直、これは自分にとって、ちょっとしたカルチャーショックでした。</h4>
<h2><span style="color: #3366ff;">■あり得ん...新入社員が現場の問題を100個解決した！？</span></h2>
<p>あるメーカーでの出来事。なんでも、製造現場のカイゼン系の研修において、付箋紙と模造紙を使って現場の問題解決をしたとのこと。参加者の半数以上が今年入社したばかりの新入社員で、まだわずか入社2か月目。<br />カイゼンコンサルタントのA氏。「いやぁ、新入社員でもたいしたものですねぇ。何しろ、数時間で問題が100個出て、その解決策まで出てきたんですからね。すぐに問題解決に取り組み、既にいくつも解決しましたよ！」と、研修の効果を得意気に話す姿に正直、呆れてしまった。<br />新入社員が研修をやることに文句はないし、何か研修で得るものがあれば、それはそれでよいことだ。入社2か月目の新入社員が短時間で100個の問題を発見して、それを解決したことに対して疑問が多い。常識的に考えて、「実務をほとんど知らない新入社員が解決できる問題を放置していた企業が問題である」とも言えなくもない。しかしそれ以上に、出てきた解決策が「頭を使わなくても解決できるような代物ばかりだったこと」と、それを"ヨシ"とするA氏のやり方が、<span style="text-decoration: underline;">考えることができない人材を育てている</span>と感じたからだ。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">■「指導」の行き過ぎが生む「思考力ゼロ人材」の大量生産</span></h2>
<p>地方と首都圏、大手と中小――それは一概に比較はできないものの、企業間競争の激しさ、優秀な人材の獲得しやすさ、問題解決に至るまでのスピードは明らかに差がある。<br />製造業の現場においては、"管理者"や"監督者"という言葉を聞くことが多く、これは例えば、開発や設計部門におけるハードウェアやソフトウェアのエンジニアが日常的にはさほど耳にしない言葉でしょう。その多くはPM（プロジェクトマネージャー）やPL（プロジェクトリーダー）だったり、課長以上は"管理職"という認識が強いはずだ。</p>
<p>また、製造現場では、特に「指導」という言葉も多く飛び交う。「あいつの指導はBさん担当だ」とか、トラブルが発生した際には「再発しないように指導します」と。<br />考えてみればよい。ずっと指導され続けたら、どうなるか？<br />スポーツの一流選手、アスリートとはわけが違う。彼ら・彼女らは指導はされるが、それは一方通行の指導ではなく、選手らに<span style="text-decoration: underline;">「考えさせる双方向の指導」</span>である。そして、この指導者を"コーチ"と呼び、"ティーチャー（先生）"とは呼ばない。<br /><br />とかく、「部下育成には指導が大事」が製造現場であまかり通っているが、この「指導」こそが「思考力ゼロ人材」を大量生産する元凶以外のなにものでもないと考えている。</p>
<h2><span style="color: #3366ff;">■「学ぶこと」と「教えること」の違い</span></h2>
<p>下図を見てほしい。この元となった記事は、アイティメディア社の<a target="_blank" href="http://eetimes.jp/">EE Times Japan</a>にて2012年から1年半連載した<a target="_blank" title="いまどきエンジニアの育て方" href="http://eetimes.jp/ee/kw/ee_imadoki_ikusei.html">『いまどきエンジニアの育て方』</a>がベースとなり、2016年に出版となった同名タイトルの<a target="_blank" title="いまどきエンジニアの育て方" href="https://www.amazon.co.jp/dp/4863541929/">本</a>で用いているものだ。</p>
<p></p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160906-1-349.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160906-1-349.html','popup','width=829,height=614,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160906-1-thumb-400xauto-349.png" alt="160906-1.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="400" height="295" /></a>4象限のうち、右上の「要求知識、非定型業務比率が高い領域」がエンジニアの仕事領域だ。ここでは<strong>「学ぶ」</strong>ことが求められる。そのためには<strong>自分自身の頭で「考える」</strong>ことが欠かせない。<br />これと対極的になる領域が左下だ。製造系職種の多くが該当する。特に単純労働で作業者（ワーカー）のエリアで飛び交うのが、前述した「指導」であり、ここで重視される人材育成方法が<strong>「教える」</strong>ことであり、新入社員や若手は「教わる」こととなる。<br /><br />もちろん、最初はどんな仕事であれども「教わること」から始まるが、自分が驚いたのは、ワーカー領域の問題発見・問題解決力が極度に低いことだ。その原因の1つとなっているものが、先のカイゼンコンサルタントのA氏のような存在であり、問題発見をしたらすぐに問題解決にもっていこうとする。<br />そう...もう賢明な皆さんはお気づきのことでしょう。<br /><br /><strong>学ぶ（learn）ということは、自らの意志が入るということ。</strong><br /><strong>教える（teach）・教わるは、先生と生徒の関係である。ずっと「指導」をしていたら、生徒は先生を超えることは絶対にできない。</strong></p>
<h2><span style="color: #3366ff;">■問題発見から問題解決へ...と、その前に</span></h2>
<p>もう1つ、下図を見ていただきたいのだが、先のA氏が行った問題発見と問題解決はまさにこの図である。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160906-2-354.html" onclick="window.open('http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160906-2-354.html','popup','width=721,height=190,scrollbars=yes,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/assets_c/2016/09/160906-2-thumb-360xauto-354.png" alt="160906-2.png" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="360" height="94" /></a>同様に、製造現場で日常化している人材育成や問題解決の基本は、「指導」であり「教える」ことだ。だから、若手の連中は1人で問題解決できないときの言い訳として、「そんなの教わってない」と堂々と言う。それを聞いたベテランが、「少しは自分で考えろ！」と突っぱねるのならまだマシだ。しかり、馬鹿丁寧に「教えてあげる」と問題解決はできるかもしれないが、教わった側の問題解決力はちっとも上がらないのは当然である。これを2年目、3年目とずっと繰り返していると、会社の中はそれこそ、「思考力ゼロ人材」だらけになってしまう。<br /><br />「思考力ゼロ人材」を生まないために、また、今回は製造現場を例に挙げたが、何も製造現場だけに限ったことではなく、他部門でも当てはまることだ。<br />第2回以降では、問題発見から問題解決にいたるまでのプロセスで、何が重要かということをお話しよう。</p>
<p>コラムニスト：<a target="_blank" title="株式会社カレンコンサルティング" href="http://www.carren.co.jp/">株式会社カレンコンサルティング</a> / 世古雅人</p>
<p></p>]]>
        
    </content>
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    <title>プロフェッショナルの仕事っぷり</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2013/10/post-cd6f.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2013:/carren//90.4270</id>

    <published>2013-10-15T06:38:31Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:30Z</updated>

    <summary>『プロフェッショナルの仕事っぷり』というテーマです。「っぷり」というところがミソで、プロフェッショナルの仕事云々について書くのではなく、「それでもプロなの？」という疑問符付での内容です。
できないことはできない、専門家だけどプロフェッショナルではない、その対応ってどうなの？と、プロフェッショナルの仕事のやり方、姿勢について疑問を投げかけながらお伝えします。</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
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        <![CDATA[<p>　2012年6月以降…… ずいぶんと長い中断となっていました。</p>
<p>　さすがに1年を超えてくると、「申し訳ないなぁ……（誰に対してと突っ込まれそう？）」と感じながら、どのタイミングで再開しようかと見計らっていた感もあります。</p>
<p>　実はこの1年以上、アイティメディアさんの<a target="_blank" href="http://eetimes.jp/">EE Times Japan</a>にて、こんな記事を書かせていただいていました。<br /><br />・2012年4月～2013年5月：<a target="_blank" href="http://eetimes.jp/ee/kw/ee_imadoki_ikusei.html">「いまどきエンジニアの育て方」</a><br />・2013年8月～現在：<a target="_blank" href="http://eetimes.jp/ee/kw/ee_ai_gone.html">「“AI”はどこへ行った？」</a><br /><br />　再開第1号は<strong>『プロフェッショナルの仕事っぷり』</strong>というテーマです。「っぷり」というところがミソで、<span style="color: #007f40;"><strong>プロフェッショナルの仕事うんぬんについて書くのではなく、「それでもプロなの？」という疑問符付での内容</strong></span>です。</p>
<p>　皆さんの身近に似たような「自称プロフェッショナル」…… いませんか？<br /><br />　※話のトーンをこれまでの「です・ます調」から「である調」に変えていきます（→変えていく）。</p>
<hr />
<p><span style="color: #0060bf;"><strong><span style="font-size: large;">■専門家と先生</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #0060bf;"><strong><span style="font-size: large;"></span></strong></span>　筆者の周りには何人か、その道では専門家と呼ばれる人がいる。システム開発の専門家、人事制度等の制度設計の専門家、法律の専門家、生産管理の専門家、業務改善の専門家などなど…… 挙げればキリがない。</p>
<p>　仕事の形態もさまざまで、ごく普通に企業に属している人もいれば、会社を起こし社長をやっている人、士業としてやっている人もいる。</p>
<p>　こういう専門家が、例えば講演をするときには司会進行役に「○×先生」と紹介されることも少なくない。筆者の場合も、「先生なんて柄じゃないし照れ臭いなぁ」と思いつつ、セミナーやコンサル現場で「先生」と呼ばれることも少なくない。自分の場合は都度、先生じゃなく、「世古さんでいい」と言ってはいるものの、呼び方がなかなか直らないときもある。</p>
<p>　さて、こうなると専門家が先生と呼ばれると思ってしまいがちだが、他には、政治家のことは昔から先生と呼ばれている。それがなぜかと言うのはここではどうでもよいので割愛する。</p>
<p>　このように素直に考えれば、<span style="color: #007f40;"><strong>先生とは学校の先生をイメージし、教鞭を振るう人のことだ。教える中身の専門性はもちろん、教えることについては専門家であるはず</strong></span>だ。<br /><br /><strong><span style="font-size: large; color: #0060bf;">■「それでも先生なの？」…… 教える分野だけは専門家の教師</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-size: large; color: #0060bf;"></span></strong>　次に、専門家とプロフェッショナルということについて考えてみたい。</p>
<p>　例えば、学校の先生は「教育の専門家」かと問われれば、普通はノーだろう。教育の専門家としては、大学や大学院で教育そのものをアカデミックに研究している人が山ほどいるわけだ。</p>
<p>　また、学校の先生は、</p>
<ul>
<li>学校内でいじめ問題の対応についての担任の責任追及</li>
<li>モンスターペアレントから難癖をつけられる</li>
<li>普通に怒ったつもりが体罰だと言われる</li>
</ul>
<p>　などなど、最近の先生は大変だと思うが、上記の対応に際して、どれか1つでもまともにできないと、ボロクソ言われ、マスコミやネットでつるし上げを食らう。セリフは決まってこうだ……「それでも先生なの？」「教育者の資格なし」とまで言われる。</p>
<p>　ここでちょっと考えてもらいたい。<span style="color: #007f40;"><strong>先生は教えることは専門家だけど、いじめの問題解決の専門家ではない。</strong></span>モンスター相手のクレーマー対策の専門家でもないわけだ。教職課程や実習によって、頭の上では学んできてはいるものの、こういう場面に出くわすと対応できないのだ。</p>
<p>　子どもの親などからすれば、「先生＝教えるだけではなく、生徒の学校生活に関する全ての責任元」だと信じているから、上述したような行動をとる。特に、クレーマーの場合は、親の躾（しつけ）や子どもの素行に原因があろうがなかろうがお構いなしだ。<br /><br />　したがって、<span style="color: #007f40;"><strong>先生と言えども学校で発生するあらゆる問題解決ができるわけではない。全能を親は教師という名の先生に求めるが、学校の先生は教える分野だけが専門家なのだ。</strong></span><br /><br /><span style="color: #0060bf;"><strong><span style="font-size: large;">■専門家とは何か？</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #0060bf;"><strong><span style="font-size: large;"></span></strong></span>　先生、専門家、プロフェッショナルとややこしいが、ここからは先生は除外しよう。では、専門家とプロフェッショナルは何が違うのかである。筆者なりの独断的な簡単な数学的解釈では、<span style="text-decoration: underline; color: #ff0000;"><strong>「専門家&lt;&lt;プロフェッショナル」</strong></span>である。専門家はプロフェッショナルよりもはるかにできることの範囲が狭く限定的だという意味である。</p>
<p><span style="text-decoration: underline; color: #ff0000;"><strong>　専門家はその名の通り、特定の分野において、豊富な知識や経験を有している。すなわち、特定な分野以外では使いものにならない。</strong></span>極端な例だが、法律の専門家がシステム開発やネットワーク設計など普通はできない。当たり前のことだ。</p>
<p>　ここで一考したいことが「専門家」という言葉だ。すごくあいまいで、いいかげんな定義だと思っている。</p>
<p>　ここ何年か、やたらと電車のドアや網棚の上部の広告に、「借金を取り返そう」的なものが多い。いわゆる不当に払いすぎた金利を取り返す手伝いをしますよというものである。</p>
<p><a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2013/10/15/image_131015.png" onclick="window.open( this.href, '_blank', 'width=630,height=192,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0' ); return false"><img class="asset  asset-image at-xid-photo-41703467" style="width: 300px; display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" alt="Image_131015" title="Image_131015" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/images/2013/10/15/image_131015.png" /></a></p>
<p>　広告に共通している記述としては、「法律の専門家」である。では、誰が取り返す手伝いをしてくれるのかとよくよく広告を見るとそこには、弁護士・司法書士・行政書士などの事務所が名を連ねている。まぁ、弁護士は分かるが、数年前からは司法書士や行政書士がこの類いの広告を多く出し始めている。費用も弁護士よりも低い設定が多い。<br /><br />　法律の専門家でも、司法書士は通常は登記業務が多く、あとは訴訟などの文書作成がメインだ。行政書士もお役所向けの書類作成代行がメインだ。両者ともに、弁護士が取り扱う法律の範囲よりも限定的だ。それでも、法律の専門家と自ら言い切るが、実際にはこの3つの士業では動ける範囲が異なる。こういうことを普通、借金を背負込んで悩んでいる人は知らない。</p>
<p>　例えば、司法書士は債権額が140万円を超えると交渉権も訴訟代理権もない。つまり弁護士でないと扱えない。また、自己破産や民事再生の場合も同様、司法書士の場合は手続きまでで、以降は弁護士に頼むことになる。元から、この条件に引っ掛かる人は司法書士に頼み、途中から弁護士に頼む羽目になる。行政書士の場合はもっと範囲が狭いのは言うまでもない。<br /><br />　果たしてこれで、司法書士や行政書士が「法律の専門家」と名乗っていいのか？ と思うわけである。専門家の定義とは曖昧なのか、あってないようなものである。<br /><br /><span style="color: #0060bf;"><strong><span style="font-size: large;">■それでも、プロフェッショナル？</span></strong></span></p>
<p><span style="color: #0060bf;"><strong><span style="font-size: large;"></span></strong></span>　専門家の物差しの1つとして、セミナーや講演活動を積極的に行っている、本を書いている（自著で出版している）、専門誌などへの寄稿がある、各種メディアからの取材実績があるなど、何らかの形で目立っている。なので、あえて自分が専門家ですと言わなくとも、周囲から専門家と言う目で見られる。結果的に「自他ともに認める専門家」に自然になってしまうことも少なくない。<br /><br />　ここで、専門家とプロフェッショナルを比べてみたい。と言うのも、専門家とプロフェッショナルの境界が曖昧で、<span style="color: #007f40;"><strong>「専門家＝プロフェッショナル」と思い込んでいる専門家が多い</strong></span>からだ。先に書いたように、「専門家&lt;&lt;プロフェッショナル」であるにもかかわらずだ。<br /><br /><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong>（1）整理整頓できない業務改善コンサルのA社</strong></span></p>
<p><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong></strong></span>　例えば、業務改善指導などで名が通っているA社。クライアントの指導で5Sをうたっておきながら、指導する人のデスク周りはぐちゃぐちゃだ。書類が多くて何が何だかさっぱり分からない。つまり、人さまには5Sが大事だと言いながら、自らの整理整頓ができない。</p>
<p><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong>（2）自ら決められない人が意思決定研修を行うB社</strong></span></p>
<p><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong></strong></span>　意思決定の研修を行っているB社。ここの会社と打合せをすると、なかなか具体的なことが決まらずに時間ばかりやたらとかかる。最終的に“決める”ということをなかなかやらないし、やろうとしない。<br /><br /><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong>（3）開発業務設計はできるが、自らの業務設計はできないC社</strong></span></p>
<p><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong></strong></span>　設計のコンサルティングを行っているC社。設計に必要な仕様書から、図面に落し込むまでのプロセス構築はでき、設計は開発業務の入口でとても大事だとクライアントには口をすっぱく言っているにも関わらず、日常業務のやり方はその場その場の思いつきで、開発業務の設計はできるが、自分たちの日常業務の設計は何もできない。<br /><br /><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong>（4）顧客の悪口を言いまくるCS研修のD社</strong></span></p>
<p><span style="text-decoration: underline; color: #00407f;"><strong></strong></span>　CS（顧客満足）の教育研修で知られたD社。研修先の企業で熱心に指導し定評があるのだが、D社の社内では研修講師が研修先企業の悪口をボロクソに言っていることを、同社の部下はみな知っている。<br /><br />　他にも山ほどこんな会社を知っているが、こんなものは氷山の一角だ。<strong><span style="color: #007f40;">「できないことはできない」…… そうはっきり言う方が正義だし、他ならぬクライアントをはじめ顧客のためでもある。</span></strong></p>
<p><strong><span style="color: #007f40;"></span></strong>　共通していることがあり、それは、この人たちは<strong>自らのことをプロフェッショナルと呼んでいる</strong>。</p>
<p>　しかし、<strong>自分からすれば、「プロフェッショナルではなく専門家」である。</strong>冒頭、例に挙げた学校の先生で、教えることはできるが教えること以外はできないのと似たようなものだ。少なくとも、人に教える・指導する・コンサルティングをするのであれば、まずは自分自身や自社でできていないと無責任というものだろう。<br /><br />　A社からD社まで、4つ例を示したが、皆さんの会社でも似たようなことは起きていないだろうか？&nbsp;<strong><span style="color: #007f40;">言うだけ番長じゃ、周りがいい迷惑だし、<span style="text-decoration: underline;">言行不一致は信頼に値しない</span>ものである。</span></strong><br /><br /><strong><span style="font-size: large; color: #0060bf;">■プロフェッショナルの仕事（っぷり？）</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-size: large; color: #0060bf;"></span></strong>　「プロフェッショナル&gt;&gt;専門家」と書いたが、顧客・クライアントからすれば、自社にとってちゃんと指導をしてくれる、有用な見識やアドバイスをしてくれる。それだけで十分、専門家に値するし、プロフェッショナルのように見えるはずだ。コンサル会社、研修会社の社内できちんとできていようがいまいが関係ない。</p>
<p>　しかし、<span style="color: #ff0000;"><strong>プロフェッショナルと言うからには、このような外向けと中向けの顔の差があってはいけない</strong></span>と自分は考えている。少なくとも<span style="color: #ff0000;"><strong>「自分にできないことを人には言うな！」</strong></span>である。<br /><br />　<a href="http://www.carren.co.jp/" target="_self">当社</a>も経営コンサルティング会社として専門家であり、特に業務プロセス分野においてはほぼどんな場面や難題がきても大丈夫なプロフェッショナル性は持っていると思う。同業他社と話をすることも少なくないが、そのときに愕然（がくぜん）とするのが、Webや書籍でカッコいいことを書いておきながら、実際の中身の薄っぺらさや、人の話をこれっぽっちも理解できない問題児コンサルもそれなりにいることだ。これでよく「プロフェッショナル」と言えた義理かと気絶しそうになる。まだ、人の言うことを素直に聞く人なら救いようがあるが、専門家としてやってきたという自負、変なおごりやプライドが邪魔をして、ほとんど聞く耳を持たないし、変えようとしない。<span style="color: #111111;">これはもはや中身うんぬんではなく、</span><span style="text-decoration: underline;"><span style="color: #007f40; text-decoration: underline;"></span></span><strong><span style="text-decoration: underline;"><span style="color: #007f40; text-decoration: underline;"><span style="color: #ff0000; text-decoration: underline;">姿勢そのものがプロフェッショナルとは呼べない。</span></span></span></strong></p>
<p><br /><span style="color: #007f40;">　</span><span style="text-decoration: underline; color: #007f40;"><span style="text-decoration: underline;"><strong>あらためて、プロフェッショナルの仕事とは何か、プロフェッショナルの仕事っぷりは自社であっても、他社においても差があってはならず、似非プロフェッショナルを見極める目も必要だと思う次第である。</strong></span></span><br /><br />コラムニスト：<a target="_blank" href="http://www.carren.co.jp/">株式会社カレンコンサルティング</a>　世古 雅人</p>]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>【プロセスコンサルティング】変革のレバレッジのかけ方とプロセスマネジメント</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2012/06/post-df0d.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2012:/carren//90.4269</id>

    <published>2012-06-15T02:59:40Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:30Z</updated>

    <summary>　関東も梅雨入りになりましたね。ジメジメの季節ですが、組織は風通しを良くしていき...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
        <uri>https://www.carren.co.jp/</uri>
    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
        <category term="コミュニティ活動" />
    
        <category term="スキル" />
    
        <category term="ライフハック" />
    
        <category term="人間関係" />
    
        <category term="職場" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/">
        <![CDATA[<ul><li>　関東も梅雨入りになりましたね。ジメジメの季節ですが、組織は風通しを良くしていきたいものです。</li></ul>

<p>　<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2012/05/post-014f.htmlhttp://">前回</a>、<span style="color: #ff0033;">『組織とは不安定であればあるほど、発展と成長を遂げる』</span>とお話しました。<strong>意図的な“ゆらぎ状態”</strong>を作り出すことにほかなりません。</p>

<p>　<strong>変革の必要性は、「現状を変えなければならない」という「適度な危機感と緊張感」が組織内に行き渡ってことから感じるものです。</strong></p>

<p><span style="color: #006600;"><strong>■「2・6・2の法則」～すべての人は変えられない～</strong></span></p>

<p>　「組織を変える」ことの解釈は、人それぞれ異なります。

</p>

<p><strong>【浅い解釈】</strong></p>

<ul><li>上司が変わること</li>

<li>組織の役割が変わること</li>

<li>組織（部門）の名称が変わること　など</li></ul>

<p>　ただし、ここでいう「組織が変わる」ことは、下記のとおりです。</p>

<p><strong>【深い解釈】</strong></p>

<ul><li>意思決定のやり方が変わる</li>

<li>コミュニケーションのとり方が変わる</li>

<li>人と人の向き合い方が変わる　など</li></ul>

<p>　その結果、<u>「仕事のやり方が変わる」。このような状態となることを「組織が変わる」ということです。「1人1人が、どう変わるか」ということがお分かりになるでしょう。</u></p>

<p>　一般に、組織には<span style="color: #ff0033;"><u><strong>「2・6・2の法則」</strong></u></span>が当てはまります。何かを変えようとしたときに、積極的に自分事として受け止めて動く人が2割、様子を見ている人が6割、ちっとも動かない人が残りの2割ということです。</p>

<p><strong><span style="color: #006600;font-size: 1.2em;">■変革レバレッジは2割にかける</span></strong></p>

<p><strong><span style="color: #006600;font-size: 1.2em;">&nbsp;</span></strong>図1をご覧ください。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=800,height=553,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2012/06/15/1206141.png"><img width="300" height="207" title="1206141" alt="1206141" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/images/2012/06/15/1206141.png" border="0" /></a>


</p>

<p>　組織に属するすべての人を変えることはできないので、<strong>組織を変えるためのレバレッジは、まずは積極的な2割にかけます</strong>。その際に、この2割の中にも温度差があるので、「何を・どう変えるか？」という、グランドデザインをきっちりと行い、ぶれない軸を定めることが重要です。</p>

<p>　さて、この2割の人材が、すぐに変革リーダーとなるかと言うと、実はそう単純にはいきません。多くは、自分以外の誰かから、<strong>「言われる・指示を出される」ことに慣れきっています。</strong>加えて、長年、染み付いた「組織の見えないタガ」が個々人の行動を縛っています。すなわち、「思い込みの枠を外す」ことが重要です。</p>

<p>　<u>無意識の間に染み付いているこれら「暗黙の常識」やルールを時代が変わっても、かたくなに守り続けることほど無駄なものはありません。</u></p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■「やらざるを得ない環境」と「人から与えてもらわない気付き」</span></strong></span></p>

<p><strong><span style="color: #006600;font-size: 1.2em;">&nbsp;</span></strong>この時に、2割の人材が変革と自分は関係ないとならないように、そう、当事者にするためには、<strong>「関連性を明示すること」と「自分で見出す」という2つが揃わないと、うまくいきません。</strong></p>

<p><strong>&nbsp;</strong>この2つを言い変えると、<u><strong>「自分が困るプロセス」と「気付きのプロセス」</strong></u>となり、変革のプロセスコンサルティングでは、この2つのプロセスを変革シナリオを作るときに、入れ込んでおかなければなりません。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong><span style="color: #006600;">■2割を真の変革リーダーへ</span></strong></span></p>

<p><strong><span style="color: #006600;font-size: 1.2em;">&nbsp;</span></strong>自らが当事者となった変革リーダーは、最初の「2・6・2の法則」の&quot;はじめの2割&quot;よりも、強力な動きを行うようになります。同時に、残りの6割をキャッチアップするために、こっそりセーフティネットを張れるような動きを取るようになります。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■変革のプロセスマネジメント</span></strong></span></p>

<p><strong><span style="color: #006600;font-size: 1.2em;">&nbsp;</span></strong>図2をご覧ください。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=800,height=553,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2012/06/15/1206142.png"><img width="300" height="207" title="1206142" alt="1206142" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/images/2012/06/15/1206142.png" border="0" /></a>


</p>

<p>　冒頭、書いたように<span style="color: #ff0033;"><strong>「不安定な状態」の組織には、競争原理が働きやすくなります</strong></span>。安定的な組織のように、のんびりとあぐらをかいているわけではないからです。このサイクルをくるくると回すことで、変革の下地は徐々に組織文化として根付くようになっていきます。</p>

<p>　この領域は難しいので、次回は具体例を挙げてお伝えしていきます。</p>

<p></p>

<p>　コラムニスト：カレンコンサルティング　世古 雅人</p>]]>
        
    </content>
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    <title>意識改革と組織変革のプロセスデザイン</title>
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    <published>2012-05-07T02:30:15Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:30Z</updated>

    <summary>　前回のコラム（2012年1月）からだいぶ、時間が開いてしまいました。 　それか...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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    </author>
    
        <category term="キャリア" />
    
        <category term="コミュニティ活動" />
    
        <category term="スキル" />
    
        <category term="ライフハック" />
    
        <category term="人間関係" />
    
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        <![CDATA[<p>　前回のコラム（2012年1月）からだいぶ、時間が開いてしまいました。</p>

<p>　それから今まで何をしていたかと言うと、決してサボっていたわけではありません。多少、仕事が立て込んでいたこともありますが、2月以降、新たに連載記事（文末参照）が増えたこともあり、時間が取れずでした。</p>

<p>　そんなブランクはさておき、今回は「組織変革のプロセスデザイン」についてお話します。本読者に多いであろうITエンジニアの方も上級SEやPMなど経験を積むにつれて、メンバーへの動機づけや、さまざまな調整業務が入ってくることでしょう。</p>

<p>　今回お話しすることは、我々のような業務やプロセス系コンサルタントだけでなく、<strong>組織や人を動かし変革を促すプロセスをどう設計するかの基礎の領域</strong>です。この分野は、学術的には幅も広く奥も深いので、全貌をお伝えすることは至難の業なので、大まかな流れをつかんでいただければ十分かと思います。組織という言葉が何度も出てきますが、プロジェクトのメンバー、自部門の同僚をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。<br /><span style="font-size: 1.2em;color: #003300;"><strong><br /><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;">■イマイチ分からない……「意識改革」</span></strong></span></p>

<p>　組織は個の集まりで、個は個人です。一般には組織を変えるためには、まずは個人からとなりがちです。言い換えれば、個人が変われば組織が変わるという理屈です。</p>

<p>　したがって、「まずは個人の意識改革が必要だ！」と企業や組織の中では叫ばれます。それでいて、実のところは「意識改革って具体的にどうすればいいの？」「意識が変わり、何がどう変わるのか？」と現場はほとんどわかっていないことも少なくありません。</p>

<p>　それに、「意識改革が必要だ」と声高々に叫んでいる人に対して、「意識改革が必要なのはアンタだよ……」と思っている部下やメンバーも多いのではないでしょうか？</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■意識改革と組織風土改革は違う</span></strong></span></p>

<p>　図1をご覧ください。意識改革と組織改革の違いについて示しています。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=774,height=491,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2012/05/07/1205071_3.png"><img width="300" height="190" border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/images/2012/05/07/1205071_3.png" title="1205071_3" alt="1205071_3" /></a>


</p>

<p>　この図では「組織風土改革」と書いているように、働きかけをする対象が「個人を取り巻く環境」と書いていることにご注意ください。それぞれの違いは図中をご覧ください。</p>

<p>　意識改革は「しないよりもしたほうがいい」ことですが、おおよそアプローチとしては、「○×しなければならない」というような危機感をあおるような類です。</p>

<p>　「やばいなぁ、何とかしなくちゃ！」という前向きの意識に変わることと、「意識を変えろ！」と言われるほど、具体的に何をどう変えれば良いのかわからない。“意識を変えたくとも変えられない”こともある後者に対して、危機感をあおっても逆効果です。</p>

<p><strong>　組織風土改革では、&quot;変えたくても変えられない&quot;要因を取り除くことから始めます。この要因は、個人の価値観・人間同士の牽制関係・自発性などです。</strong></p>

<p>　意識改革と組織風土改革の違いがイメージできたでしょうか？</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■変革は電子レンジの“解凍”？</strong></span></p>

<p>　組織への働きかけは実にセンシティブです。組織が硬直化していればなおさらです。</p>

<p>　硬直化した組織においては、<strong>一気に変革を行おうとすると拒絶反応が出て、組織は壊れてしまいます</strong>。しかし、ほったらかしのままで組織が変わることはなかなかないので、<strong>外から刺激を与えてやる</strong>ことが必要となります。</p>

<p>　図2をご覧ください。組織変革の3つのステップを示しています。</p>

<p><a onclick="window.open(this.href, '_blank', 'width=800,height=317,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false" href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/photos/uncategorized/2012/05/07/1205072.png"><img width="300" height="118" border="0" src="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/images/2012/05/07/1205072.png" title="1205072" alt="1205072" /></a>


</p>

<p>　第1段階では、「変革の必要性の認識」を与えます。これが外からの刺激であるキッカケになります。この時、若干の危機感を入れる場合もありますが、メンバーに若手が多い時には、危機感よりも将来展望などの希望を持たせたほうが良いでしょう。</p>

<p>　この第1段階を<strong>「解凍」</strong>と呼びます。あたかも電子レンジで食品を解凍するようですが、この最初のステップが肝心なのです。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■わざと組織を不安定にする</strong></span></p>

<p>　解凍段階で外から与えた刺激、すなわち、「変革の必要性」のキッカケによって、<strong>組織は意図的に発生させた“ゆらぎ状態”になります。この状態は組織としては“不安定状態”です。</strong></p>

<p>　一般的な組織論では、不安定な組織ほど発展・成長を遂げます。わかりやすく言えば、できあがってしまった組織と異なり、<strong>不安定な組織は不完全でもあるので、組織自身に伸びしろがある</strong>からです。ここに自発性の芽が生まれ、先の組織風土改革で述べた「関係性」の環境が整うと、新しいことにチャレンジをする第2段階、第3段階へと進んでいきます。</p>

<p>　今回は詳細は割愛しますが、次回以降に少し具体的なお話をします。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■次回予告</span></strong></span></p>

<p>　「変革のレバレッジ」とどのようにかけるか？ をお伝えします。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■おまけ</span></strong></span><strong><br /></strong></p>

<p><strong>(1)アイティメディア 「EE Times Japan」（2012年4月～連載中）</strong></p>

<p>　<a href="http://eetimes.jp/ee/kw/ee_imadoki_ikusei.html">「いまどきエンジニアの育て方」</a><strong><br /></strong></p>

<p><strong>(2)月刊総務オンライン（2012年2月～連載中）</strong></p>

<p>　<a href="http://www.g-soumu.com/column/ct01/cat341/cat342/">「業績に効果が出る新しい組織風土改革の進め方」</a><strong><br /></strong></p>

<p><strong>(3)技術評論社 「gihyo.jp」（2011年6月～連載中）</strong></p>

<p>　<a href="http://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/kaizen">「無関心な現場で始める業務改善」</a></p>

<p>コラムニスト：世古 雅人</p>]]>
        
    </content>
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    <title>“女子経営者”から見た技術屋さんの問題を見る目　「何の目を持って見ていますか？ ～虫の目、鳥の目、魚の目～」</title>
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    <published>2012-01-20T03:00:00Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:30Z</updated>

    <summary>　今回は、わたくし渡邊清香から見た技術屋さんとそれ以外の人との思考の違いについて...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <category term="スキル" />
    
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        <category term="職場" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/">
        <![CDATA[<p>　今回は、わたくし渡邊清香から見た技術屋さんとそれ以外の人との思考の違いについて感じていることをお話ししたいと思います。</p>

<p>　私自身は<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2011/09/post-41b7.html">自己紹介</a>で述べたように経済学部出身ですが、<a href="http://www.carren.co.jp/company/pub.html">業務のモデリング</a>で<a href="http://www.carren.co.jp/service/consul/process/uml.html">UML</a>を用いながら、製造業の方々や開発部門、技術屋さんと接する機会が多くあります。</p>

<p>「理系の人は、1つつまづくと先に進めない。文系の人は、はじめに大枠をざっくりとつかむ」と聞くことがあります。</p>

<p>　したがって、双方が一緒に問題解決など何か1つのことに取り組むときには足踏みをしてしまうところが異なります。</p>

<p>　理系出身の人が多いロジカルな思考を持つ人は、「ここがなぜこうなるんだろう。ここを解決しないと先に進んでもだめだな」と自分の世界に入り込んでしまい、周りが見えなくなってしまうこともあるでしょう。</p>

<p>　一方、文系や芸術出身でロジカル的思想があまり強くない人からすると、「なんでこんなところで止まるんだ。後から、じっくり考えればいいじゃないか。とにかく今は先に進みたいのに」と感じてしまうこともあるでしょう。</p>

<p>　職場において、このような違いを感じることは、お互い意外なストレスだったりします。<br /><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;"><br />■あなたの今までの勉強スタイルは？</span></strong></span></p>

<p>　よく自分で答えを見つけ出したい人っていますよね。</p>

<p>　この傾向が強く持っているのは理系出身者、つまりロジカルな思考を身につけている人に多いと思います。</p>

<p>　理由は簡単。今までの学習スタイルは、答えが必ず1つあり、自分の思考回路で導き出してきたからです。</p>

<p>　これに対し、直観やイマジネーションが強い人の多くは文系やクリエイティブの出身が多く、これらには答えが複数あります。受け手の感性や自分の考えによって答えが異なる分野であるため、答えを見つけ出すというよりも1つの結論を導き出す学習スタイルだと思います。</p>

<p>　この学習スタイルが問題を解決する際の考え方にも大きく影響し、まったく異なるアプローチで問題解決を展開していきます。</p>

<p>　ロジカルな思考を身につけている人の目を「虫の目」とするならば、直観やイマジネーションを大切にする人を「鳥の目」。そして、両者を合わせて全体の流れを見ていくことを「魚の目」ということができるのではないでしょうか。</p>

<p>　以降はこの「3つの目」と関連付けて話を進めていきたいと思います。<br /><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;"><br />■問題を解決する手段は一つか？</span></strong></span></p>

<p>　今、目の前で起きている現象に問題が生じ、解決策を考えなくてはならないとします。<br />このとき、あなたならどこから手をつけますか？</p>

<p>　多くの人は、今起きている現状を調べることから着手すると思います。そして、現状を整理し、問題の原因を突き止めます。次には、それらの因果関係を考え、原因を解決するための対策とそれを実行するまでの計画を作成するでしょう。</p>

<p>　ここまでで、気をつけなくてはならないことがあります。</p>

<p>　それは今起きている問題と原因、解決策が必ずしも1対1ではないということです。<br /><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;"><br />■「虫の目」で問題から原因を導き出す</span></strong></span></p>

<p>　ロジカルな思考を持っている人には1つ1つ理解を深め、着実に先に進めていくことは難しいことではありません。むしろ当たり前の考え方でしょう。しかし、直観やイマジネーションが強い人からすると、1つ1つを着実に理解、解明していく「虫の目」を持つことは難しく感じてしまいます。</p>

<p>　しかし、1つ1つの問題を理解し、その原因を突き止めることが真の原因を突き止めることができます。同時に、このような「虫の目」を持っていないと全体を把握する「鳥の目」も間違ったものとなってしまいます。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■「鳥の目」で原因から解決策を導き出す</span></strong></span></p>

<p>　洗い出された原因から解決策を考えだすのは、全体を把握しているのとしていないとでは大きく変わってくると思います。ここでいう“全体”とは問題が起きている環境のことを言います。決して、問題や原因のことではありません。問題を起こしている、原因を解決する人や職場のことを言います。</p>

<p>　問題を引き起こしている原因をいくら正しく導き出したとしても、その原因をつぶしていく環境を把握していないと実行不可能な解決策を打ち出してしまいます。</p>

<p>　また、「虫の目」だけでは、部分最適の解決策しか講じることができません。環境を把握し、全体最適を目指すためには「鳥の目」が必要となります。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■「魚の目」で解決策から実行計画を作成する</span></strong></span></p>

<p>　解決策を打ち出し、実行していくための計画を作成していく際には、「魚の目」が必要となります。問題と原因、全体を把握した上で考えた解決策をどう実行していくか。環境によって異なる流れに乗せることが重要となってきます。</p>

<p>　ここの流れとは業務の流れを指します。業務の流れを把握するためには、1つ1つを理解する「虫の目」をもつロジカルな思考はもちろん、視野が広い「鳥の目」をもつ直観やイマジネーションも必要となります。なぜならば、業務がどのように流れているのか把握するためには、業務フローを形成している<a href="http://www.carren.co.jp/service/consul/process/bpm.html">プロセス</a>と全体フローをきちんと理解していなければならないからです。こうした「魚の目」を持ち、流れに合う実行計画を作成していくことではじめて問題を解決するための実行計画を作り上げることができます。<br /><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;"><br />■事実は1つ。持っている、見ている「目」は多様</span></strong></span></p>

<p>　人によって問題解決の思考回路は大きく異なります。緊急度や優先順位が高い問題解決を実行しているときには、自分との異なる思考回路に疑問や苛立ちを覚えてしまうこともあります。そのようなときには、ここで書いたような「自分は今、何の目を持っているのか」、また「相手は何の目を持って見ているのか」を考えてみてはいかがでしょうか。</p>

<p>　「問題解決を見ている」という事実は1つでも、人が持っている目や見ている目はいろいろあります。このことを双方が理解することで、今までにない新たな解決策や考え方が生まれてくると思います。なによりも、自分自身がストレスを感じることなく仕事に向き合うことができるのではないでしょうか。</p>

<p>コラムニスト：渡邊清香</p>]]>
        
    </content>
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    <title>バラバラエンジニアのプロジェクトマネジメント（3） ～プロジェクトは生き物！開発期間・費用を半分にしたSさん～</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2011/12/3-s-8779.html" />
    <id>tag:el.jibun.atmarkit.co.jp,2011:/carren//90.4266</id>

    <published>2011-12-26T02:16:12Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:30Z</updated>

    <summary>　今年も残すところ、あと僅かとなりました。来年もよろしくお願いいたします。 　前...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
        <uri>https://www.carren.co.jp/</uri>
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        <category term="キャリア" />
    
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        <category term="人間関係" />
    
        <category term="職場" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/">
        <![CDATA[<p>　今年も残すところ、あと僅かとなりました。来年もよろしくお願いいたします。</p>

<p>　<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2011/11/2-e96f.html">前回</a>、開発に関わるメンバーで<strong>「製品コンセプトから青写真」をきちんと共有することが大事</strong>であるとお話をしました。

</p>

<p>　自動車のエアバッグの加速度センサーを例に、たったちっぽけな部品1つをとっても、何に使われるのか、正常に動作しなかったら命に関わることだと考えながら、設計をする・組み立てることがいかに重要であることなのか、エンドユーザーを常に意識ながら、丹精込めて作り上げることが「モノには魂が宿る」と言われる所以でもあります。</p>

<p>　ハード屋、ソフト屋、メカ屋のやたら自己主張が強く、プロジェクトとしてもバラバラでまとまりがなく開発もいつも遅れ気味だったチームを、プロジェクトリーダーとして見事にチームをまとめあげて、いち早く製品を市場に投入し成功を収めた。そのSさんが何をやったのかを、今回はご紹介します。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■開発期間、開発費用ともに半分でやれ！</span></strong></span></p>

<p>　「製品コンセプトの共有が大事」と今も言い続けるSさんは、メーカーの開発部門の管理職です。自らもまだ第一線で設計業務に携わっています。部下育成にも熱心で、仕事の後も部下を誘って、大好きな日本酒を飲みながら、部下の良き相談相手になることもしばしばです。</p>

<p>　Sさんの部門が開発する製品規模は年を追うごとに大きくなってきました。ハードのスペックだけではなく実装ソフトの高機能化、機構部品の高信頼・高耐久性化など、理由はさまざまです。<br />　加えて、市場の競争はより激化し、マーケットニーズを素早くキャッチし、タイムリーに市場に製品を投入することが求められます。おのずと開発期間の短縮化は必須です。</p>

<p>　このSさんが新たに開発のプロジェクトリーダーを務める新製品プロジェクトに最初に課せられた命題は、「従来1年かかっていた開発期間を6カ月で行え！」というものでした。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■常識的に考えると「できるわけがない」</strong></span></p>

<p>　よく、ソフトウェア開発の工数見積で「○人月」という考えを頭に描いてしまうと、同じ開発規模として、開発期間が半分でやれとなると単純に、「2倍の人が必要です」となります。Sさんも最初は倍の開発リソースが必要だなと考え、経営層に掛け合いましたが、返事は開発期間短縮だけではなく、「開発費も削減で従来の半分で行うように！」と、余計なおまけまでもらってきてしまいました。したがって、メンバーの追加もあり得ないとのこと。</p>

<p>　開発会議ではこんな予定ではなかったのになと思いながら、今回のプロジェクトが「開発期間、開発費用ともに半分」とプロジェクトメンバーに伝えたら、大ブーイングが起こるだろうと予想していました。なにしろ、昨今の不景気の影響もあり、開発現場には時間短縮のあおりで残業規制がかかっています。時間短縮であっても、仕事が減るわけではないので、サービス残業をしながらしのぎを削ってきたわけなので。</p>

<p>　<strong>「開発期間が半分の6カ月に、人は今のままで増えない、費用は半分で実現する」</strong></p>

<p>　現場はすんなりと受け入れてくれるでしょうか？</p>

<p>　受け入れてくれたとして、はたして実現できるのかも心配です。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■プロジェクトは生き物である</span></strong></span></p>

<p>　このSさんは、製品開発に必要なスキルや知識は当然、重視します。しかし、最も重要視するのは「人」であり「チーム」です。若手の育成、チームとしての成果を大事にする人です。</p>

<p>　Sさんの口癖は<strong>「プロジェクトは生き物だ。プロジェクトを構成する人により、どうにでも変わりゆく性質を持っている」</strong>です。長年、多くの難題プロジェクトに関わりながらも成功に導いてきたSさんの言葉だけに、シンプルな言葉の中に秘められた何か大切なものがあるようです。</p>

<p>　人が大事なことは、言われなくてもわかっているよ！と言う読者のかたも多いことでしょう。しかし、人を大事に丁寧に扱ったからといって、十分に能力を発揮し、素晴らしい製品を作ってくれるかどうかとなると、そんな単純なものではないはずです。</p>

<p>　生き物には息吹きがあるように、Sさんがこのプロジェクトにどのように魂を入れていったのかをお話します。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■最初は主義主張ばかり</strong></span></p>

<p>　もともと、Sさんの開発部門は主にソフトウェア設計部隊で、そのほとんどが組込みです。他にハード設計を行う部門と、メカ・駆動系の設計を行う部門があります。わかりやすくするために、「ソフト屋」「ハード屋」「メカ屋」と呼びます。</p>

<p>　プロジェクトの総勢は外注の協力会社を入れると50名近くになるものです。皆、それぞれ一癖も二癖もある連中です。全体の打合せにおいても、<strong>自部門の主義主張</strong>ばかりで、これまでも建設的なディスカッションができた例がありません。</p>

<p>　「そんな仕様じゃできないよ」「だから、相談しているのに、そんな言い方をするならいいよ」と、普段からお互いに仲が良くないので、開発期間は半分・費用も半分ということを話したら、火に油を注ぐようなもので、その怒りの矛先は全部、Sさん自身に向かうことも予想していました。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■ビジョンを作り「軸を共有」</strong></span></p>

<p>　なんとなく先が思いやられそうなSさんですが、最初に行ったことがプロジェクトビジョンを作ることから始めました。</p>

<p>　なぜ、この製品が必要かをプロジェクトの核となる<strong>メンバーだけで決めるのではなく、全員で決める</strong>というやり方を取りました。当然、最初は自部門の主義主張が強いメンバーばかりなので、そうすんなりとはいきません。まして、メンバーも50名近くいます。</p>

<p>　そこでSさんが行ったこと。まずはチームづくりを最優先し、このプロジェクトで何を目指すのか、1人ひとりの思いを語ってもらい共有しました。</p>

<p>　これは<a href="http://www.carren.co.jp/">当社</a>でもよく似たやり方を行いますが、<strong>「軸を共有する」</strong>ということに他なりません。軸がぶれたら、都度、仕切り直しが必要となるので半年で開発を終えることなど到底無理だとSさんは考えたからです。<strong><br /></strong></p>

<p><strong>　「ぶれない軸を作る」ことは、軸が共有できていれば、開発途中で問題が発生したり迷いが生じても、「最初はこうだったよね！」と原点の立ち位置に戻ることができます。</strong></p>

<p>　このプロジェクトビジョンはプロジェクトが終了するまで、模造紙に書いて、開発現場の壁に張っておきました。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■コンセプトづくりに徹底的に時間をかける</span></strong></span></p>

<p>　次に取りかかったことは、製品コンセプトを作ることです。</p>

<p>　今まではマーケッティング部門からの要求をそのまま鵜呑みにして、いきなり製品に搭載する機能を決めて、仕様も決めていました。</p>

<p>　したがって、開発部門としては技術者の冥利で、ついついオーバースペックのものを作ってしまったり、お客様がほとんど使いもしない機能を盛り込んでしまったりすることも少なくありませんでした。結果、開発工数やコストもかさみます。</p>

<p>　Sさんが過去の開発事例を丹念に調べてわかったことは、開発日程に遅れが生じる要因は、基本的な仕様のミス解釈や出来・不出来ではなく、<strong>オーバースペックや過剰機能によるもの</strong>が原因でした。</p>

<p>　要は、Sさんは開発者がお客様や市場のニーズを、自分自身で咀嚼し切れていないということを問題視し、核をきちんと固めるため<strong>に製品コンセプトを、開発者自らで作ることに徹底的に時間をかける</strong>ことにしました。<strong><br /></strong></p>

<p><strong>　誰かが作った、上から落ちてきた製品コンセプトではなく、自分たちで考えた製品コンセプトをまとめあげるプロセスに時間をかけ、開発プロセスの中に挿入することで、先のプロジェクトビジョンである「軸」はより強固なものとなるわけです。</strong></p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■コンセプトづくりを通じたイノベーションを生む仕掛け</strong></span></p>

<p>　コンセプトづくりも先のビジョンと同じで、全員で行います。</p>

<p>　表現も自分たちの言葉が少しでも生のまま残るようにします。こうすることで、「あれ、僕の言ったところ」「私が考えたもの」と、<strong>人のものではなく自分のもの</strong>として受け止めることもできるようになります。</p>

<p>　少し話が飛びますが、イノベーション(革新)とは急に生まれるものではありません。また、たった1人の天才が生み出すものでもありません。そして、たった1人でイノベーションを実行できることもありません。</p>

<p>　仲間が必要で、仲間のコミットメントを得ながらリーダーがまとめあげて実行していくものです。そこには<strong>「腹に落ちるプロセス＝納得するプロセス」が必須</strong>です。</p>

<p>　Sさんは<strong>コンセプトづくりを通じて、納得するプロセスを作り出す</strong>ことを行っていたわけです。他人事ではなく、自分たちのプロジェクトであるという動機づけをしたことに他なりません。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>■プロセスを共有することの一体感</strong></span></p>

<p>　先のビジョンづくりとコンセプトづくり。この時間に実に2カ月近くを費やしました。周りからすれば、いつもみんなで集まって何かやっているなと思いながら、なかなかプロジェクトが進展している様子でもないしと思っていました。同時に、どうせ半年で開発なんて、できっこないじゃんと決めつけている人も、メンバー以外にいたかもしれません。</p>

<p>　ここでポイントとなることは、先のビジョンやコンセプトはSさんからメンバーに落としたものではないことです。自分たちがどうしたいか？を考えて、<strong>作り上げるプロセスをメンバーで共有</strong>しているということです。</p>

<p>　この理屈は単純です。人は決定事項を告げられて、「はいそうですか」と素直に受け入れられるものではありません。きちんと<strong>途中の過程にも参画し、見聞きしながら、そこに少しでも自分の言葉や考えが反映されていると、強力な動機づけとなります</strong>。</p>

<p>　皆さんも学生時代に学園祭や体育祭などで、クラスみんなで1つの目標に向かって、何かを製作したり、放課後遅くまでクラスメイトと一緒に時間を過ごしたかたもあることでしょう。その時にどんな効果があったかを思い出してみてください。　出来上がった時の達成感も一際でしょうし、取りかかった後では「一体感」がより強くなったという経験をお持ちの方もいることでしょう。</p>

<p>　このように<strong>プロセスを共有することは、組織論で言うところの「チームビルディング」の1つの方法論</strong>です。当社も「プロセス共有型コンサルティング」とうたっていますが、現場の参画意識やモチベーションを高める、当事者意識を醸成するためには、プロセスを共有するということはとても重要です。「やらされ感」もほとんど発生しなくなります。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■急がば回れ！</strong></span></p>

<p>　かなり遠回りをする開発プロジェクトのように見えますが、、具体的な課題がある中で、常識的に行ったら絶対にできそうにない、今回の開発の例で言えば、開発期間が間に合わない開発費用もオーバーしてしまうという時など、場面によらず高い効果を出します。これは我々の経験則からも全く同じことが言えます。</p>

<p>　こちらも理屈はシンプルです。最初から仲たがいしている者同士で、一緒に仕事をしてもトラぶるのは目に見えています。プロセスを共有し、作り上げるという共同作業を通じて一体感を作り出す。別の見方をすれば、Sさんは<strong>プロジェクトをダシに使って、組織づくりと人づくりもしていた</strong>わけです。</p>

<p>　「急がば回れ」という諺がありますが、開発期間が短く急いでいる時だからこそ、省略してはいけないプロセスであると我々もSさんも考えています。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■開発コスト、コミュニケーションの見える化</span></strong></span></p>

<p>　もう1つ、開発コストの半減もテーマです。</p>

<p>　何をやったかと言うと、開発コストの見える化です。表計算ソフトでカッコ良く作ったものではなく、かなりアナログ的な手法で、模造紙と付箋紙の世界です。</p>

<p>　製品構造はこう、そこにはこんな機能があり、この機能を実現するためにはいくらかかっているか？「機能 vs．スト」チャートのようなものを作り、それがお客様や市場が要求するレベルに達しているか、技術者の思い込みでオーバースペックになっていないかなどを徹底的にディスカッションします。</p>

<p>　この行為を通じて、積極的なコミュニケーションも図ることができます。最初は仲が悪かった部門同士でも、この頃になるとハード屋だけで実現できない要求機能は、ソフト屋とも仕様書を作る前に相談しながら進めるという、今までの開発手法とは違う動きが出始めます。そこにメカ屋が加わることもあります。</p>



<p>　細かなことは割愛しますが、部門間を行き来するものは図面や仕様書だけでは、無機質ですよね？ モノはできるかもしれないですが、何かトラブルが発生した時には「うちは正しい、そっちが悪い」となるわけですから、最初から総動員しておけばいいわけです。トラブルシューティングの時間も極端に短くなります。　</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■過去最速、最低開発費で実現</span></strong></span></p>

<p>　これら、さまざまな仕掛けを行いながら、Sさんがリーダーを務める製品は、過去最速、最低の開発費で商品化を実現しました。</p>

<p>　現在、この製品は競合他社の追従を許さずダントツ1位となっています。</p>

<p>　開発に関わるメンバーも達成感が高いことはもちろん、誇れる製品開発に携わることができたと言っています。社内の他部門の開発部門からは、このプロジェクトがなぜ成功したのかを学ぼうと、Sさんに聞きに来ます。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■プロジェクトを生かすも殺すもあなた次第</strong></span></p>

<p>　最初はバラバラのエンジニア集団を、新製品開発プロジェクトで見事に1つにまとめあげたSさん。技術も面白いですが、人と組織は明確な正解がないので面白いですねと話していました。</p>

<p>　「プロジェクトは生き物」だと言っていたSさん。　実際には、本コラムでは書き切れないほどの、小さな仕掛けをあちこちに仕掛けています。</p>

<p>　バラバラエンジニアのプロジェクトマネジメント。プロジェクトという生き物を活かすも殺すもあなた次第です。人は理屈では動かず、共感・共鳴して始めて動く。強制力では決して良いものはできないという教訓でもあります。</p>

<p></p>

<p>　さて、次回は2012年1月の予定です。良い年末年始をお迎えください。</p>

<p></p>

<p>コラムニスト：株式会社カレンコンサルティング　世古 雅人</p>]]>
        
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    <title>バラバラエンジニアのプロジェクトマネジメント（2） ～製品コンセプトと青写真～</title>
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    <published>2011-11-04T02:17:44Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:29Z</updated>

    <summary>　なんだかんだとバタバタしており、前回から1カ月近く経ってしまいました……と言い...</summary>
    <author>
        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <category term="キャリア" />
    
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        <![CDATA[<p>　なんだかんだとバタバタしており、<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2011/10/1-ea49.html">前回</a>から1カ月近く経ってしまいました……と言い訳がましく聞こえますが、ご容赦ください。</p>

<p>　第2回は、開発メンバーがバラバラな開発部門をイメージしていただきながら、なぜ、そうなるのかを考えてみましょう。少し、脚色をしたところがありますが、実際の事例です。<br /><br /><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■人は理屈通りには動かない</span></strong></span></p>

<ul><li>製品の全貌を誰もわからない</li>

<li>黙々と1人でハード、ソフトの開発を行い、コミュニケーションがない</li>

<li>自分の担当領域以外に関心を持たない</li>

<li>いったんトラブルが起こると責任のなすり合いなどなど</li></ul>

<p>　やるべきこと、やらなくてはいけないことは山ほどあるのに、後ろ向きのトラブル対応などは誰もがやりたいものではありません。</p>

<p>　なぜ、こういうことが起こるのか考えてみましょう。</p>

<p>　よく、「目的を共有する」と言われます。「何のために？」の答えです。製品開発においては、この「何のために？」を実現するために、必要な機能を装備し、どの程度の性能が必要かを仕様書やスペックに落とし込むわけです。</p>

<p>　同時に、ゴールイメージも共有します。いわゆる青写真です。青写真を描くだけでなく青写真そのものが、どんな青写真か・どうすれば青写真に到達できるのかを共有することも必要となります。</p>

<p>　したがって、PM（プロジェクトマネージャ）たる者の主たる仕事の責務としては、メンバーを束ねることはもちろん、<strong>「目的と青写真を描いて共有する」</strong>ことは、プロジェクトの初期段階では特に大事な役割となります。</p>

<p>　さて、話を戻して、それぞれがトラブル対応時に限らず、自分の立ち位置だけで話をしている状態は、自分の担当する部分の「目的」は自分なりに解釈できていても、この部分を組み込んだ全体の「ゴール（青写真）」を描けていないことがほとんどの原因です。</p>

<p>　先輩や上司から「あーだ！ こーだ！」と言われても、言われた本人の頭の中で、目的や全体の青写真が腑に落ちていないと、自分の解釈の中で思考ループは閉鎖してしまうので、動こうにも動けない。動いたとしても突拍子もない方向に動いてしまうわけです。</p>

<p>　時に気をつけなければいけないことは、この目的と青写真の共有プロセスを省略してしまうPMの下の部下は気の毒なもので、「あいつは分かっていない」と不本意な烙印も押されてしまいます。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■自動車のエアバッグのセンサー</span></strong></span></p>

<p>　今や自動車にエアバッグの装着は当たり前になりましたが、かつては高級車の一部にしか装備されないものでした。</p>

<p>　エアバッグの動作原理はいたってシンプルで、衝撃を加速度センサーにより、ハンドル内に装備したエアバッグを膨らませます。初期のものは高圧にパージした窒素ガスで一気に膨らませるものでしたが、今では火薬で着火し化学反応を利用したものがほとんどです。</p>

<p>　預かっているのは人命なので、いかに短時間でエアバッグを膨らませるかもそうですが、どの程度の衝撃が加わった場合に、適切かつ瞬時に膨らませるかにかかっています。</p>

<p>　その中で、加速度センサーはかなり小さなものですが、この部品は車がぶつかってからエアバッグを膨らませるまでのプロセスにおいて、最も初期に動作し、動作不良はゼロでなければならない部品でもあります。</p>

<p>　そして、この部品は自動車メーカーで直接作っているのではなく、ほとんどがグループ企業や下請け企業が作っています。</p>

<p>　ある時にA自動車の下請けで、この部品の製造に関わっているいる人から聞いた話では、「こんなちっぽけな部品でも不良があったら命に係わることだから絶対に手は抜けない」ということを聞きました。同じことをB自動車の下請けの工場で聞いたところ、「この部品が何に使われるかわからないけど、マニュアル通りに作っているよ」ということ。</p>

<p>　どちらが目的（＝人命を守るエアバッグの大事な部品）と青写真（＝不良品を出さない）が、親会社だけでなく、末端の下請け企業まで浸透しているかわかるかと思います。</p>

<p>　この違いが何か？ ということが重要です。後にこのB社はエアバッグの動作不良で、同センサーを組み込んだ車はリコールが出され、相当額のリコール費用を要しました。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■丹精を込めて作ること</span></strong></span></p>

<p>　確かに、目の前で作っている部品が、最終的に何に組み込まれてどのような使い方をされるのかを、現場が知らなくともモノは作れます。しかし、「モノには魂が宿る」と昔から言われるように、実際の製品が使われている様子をイメージしながら作る人と、そうでない人の最終的な出来栄えには違いが出ます。いわゆる、「丹精を込めて作る」ということが希薄化しやすくなります。</p>

<p>　機械で大量生産できるものでも、これは変わりません。最終的な品質チェックを行うのは人間です。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■エンドユーザー、顧客は誰だ？</span></strong></span></p>

<p>　エンドユーザーは誰なのか？ たとえ、今、目の前にある部品が最終製品の形態になっていなくとも、徐々に部品がアセンブリされていく工程を通じて、製品は形作られていきます。</p>

<ul><li><strong>いつ（どんな場面で）使われるのか？</strong></li>

<li><strong>どこで使われるのか？</strong></li>

<li><strong>どんな使われ方をするのか？</strong></li></ul>

<p>をイメージしながら、信頼性・安全性はどうなのか？ 堅牢性・耐久性はどうなのか？ 持ち運びする製品であれば可搬性はどうなのか？ 使い勝手、操作性なども気にするはずです。</p>

<p>　エンドユーザー、すなわち顧客は製品に対してお金を払うので、機能・性能はもちろん、価格も重要なポイントであり、設計者はコストと機能のバランスを取りながら製品ラインアップを考えるわけです。</p>

<p>　顧客が見えていない、顧客を意識をしていないと、<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2011/10/1-ea49.html">前回</a>のハード・ソフト・メカがバラバラに好き勝手を言うように、自分たちの目線でしか物事が見えなくなります。</p>

<p>　ソフトをハードに組み込んだ段階、単体から結合した段階、機構部品や電気部品を筐体に実装した段階で、あちこち問題が噴出します。</p>

<p><span style="color: #006600;"><strong><span style="font-size: 1.2em;">■製品コンセプトを共有していない怖さ</span></strong></span></p>

<p>　エンドユーザーを意識するのは開発の初期段階で、通常は製品コンセプトを練っている時期から、ハード・ソフト・メカなどの開発者がコンセプトを共有することが望ましいと言えます。</p>

<p>　とある大手メーカーの中間管理職であり、今まで多くのプロジェクトを束ねてきたPMでもあるSさんは、自分とはかれこれ8年来のお付き合いですが、ことごとく、開発プロジェクトの成功要因は「製品コンセプトの共有」と言います。</p>

<p>　かつて、この会社はコンセプトメイキングはベテラン社員で、今は事業部長クラスになっている人、たった一人の意見で決まってしまい、そのまま製品化会議にかけられて、開発メンバーはただ、決まったことを開発期間に合わせて設計や試作を行うだけです。</p>

<p>　顧客や市場の本当のニーズを知ることなく、ある側面では開発に専念していればいいので、楽と言えば楽です。しかし、苦労して開発した製品がなかなかお客様には受け入れられないし、若手の人材も育たない。Planというプロセスを経ないで、Doからスタートするようなもので、彼ら現場の会話からは「お客様」「市場」という言葉が出てきたことはありませんでした。「企画部門が言っていたから」「海外のマーケティング部門から機能要件が出され、それにしたがって開発をした」などです。</p>



<p>　「言われたとおりにやりました」ではダメで、</p>

<ul><li><strong>なぜ、それをやる必要があるのか？</strong></li>

<li><strong>どのように実現をするのか？</strong></li></ul>

<p>を徹底的にディスカッションし、<strong>製品コンセプトを練り上げていくプロセスが大事。この場をさまざまな利害関係者と一緒に共有することで、プロジェクトとしての一体感、チームワークが生まれ、協力体制と一人ひとりの他人事ではない自分事が醸成される。</strong></p>

<p>　これはSさんなりに、身に着けたメンバーへの動機づけの神髄のようです。今では、製品コンセプト以上に、若手の育成に注力をしており、メンバーは皆、開発部門でも、会話の中には「市場」「お客様」という言葉が出てくるようになったとのことです。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■青写真の原点は製品コンセプト</strong></span></p>

<p>　製品コンセプトは声の大きいベテラン社員だけで練っても、それが通用するか、ヒット製品になるかは、市場や顧客が決めるもので、作り手の理屈だけでは決して成り立ちません。</p>

<p>　先のエアバッグの加速度センサーの会社のように、何に使われるか、正常に動作しなかった時の危険性もきちんと認識をしている。部品が実装されるエンドユーザーの身の安全を考えながら作る現場。</p>

<p>　2つ目は、Sさんのように、製品コンセプトの構想初期段階から、開発メンバーをハード屋、ソフト屋という垣根なく関わらせる現場。以前に比べて、自分が・自部門がという主義主張や無責任・無関心もほとんどなくなりました。</p>

<p>　いずれの場合も、製品開発のスタートであるコンセプトメイキングと、ゴールイメージであるお客様の使われ方をきちんと青写真として描いているからこそ、お客様に選ばれる製品となります。そして、これらの<strong>開発プロセスを通じて、実は人材育成をしている</strong>ことに、後にSさんは気づきます。そして、大規模開発案件をまとめるPMの神髄だと気づいてきます。</p>

<p>　次回は、そんなSさんが行う目からうろこの人材育成と、チームのまとめ方のお話をします。</p>

<p>コラムニスト：世古 雅人</p>]]>
        
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    <title>バラバラエンジニアのプロジェクトマネジメント （1）</title>
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    <published>2011-10-05T03:43:54Z</published>
    <updated>2016-04-28T00:44:29Z</updated>

    <summary>　前回は自己紹介でした。場面は一転して開発現場になります。今日から数回にわたり、...</summary>
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        <name>株式会社カレンコンサルティング</name>
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        <![CDATA[<p>　<a href="http://el.jibun.atmarkit.co.jp/carren/2011/09/post-41b7.html">前回</a>は自己紹介でした。場面は一転して開発現場になります。今日から数回にわたり、製品開発におけるチームビルディング、コミュニケーション、プロジェクトマネジメントについて、一緒に考えていきましょう。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■バラバラエンジニア集団……僕は猛獣使いじゃない！</strong></span></p>

<p>　Aさんはメーカーのハードウェアエンジニアです。</p>

<p>　新卒で入社して早10年。ハードもソフトも一通り経験し、この度、次期新製品開発のプロジェクトマネージャ（以下、PM）に抜擢されました。製品規模が大きく、ハード・ソフト・メカの各部門だけでなく、ソフト開発の外注・協力会社も含めると総勢100名近くになる大プロジェクトです。</p>

<p>　表向きのAさんはやる気満々ですが、内心、不安もあります。開発の一担当者として携わっていた頃から、先輩社員のPMが何かと手を焼いていたのも目の当たりに見てきています。</p>

<p>　それはなぜかって？</p>

<p>　Aさん、やったとばかりに、よくぞ聞いてくれました……みな、<strong>自己主張が強く、言うことを聞かないバラバラエンジニア</strong>集団だから。</p>

<p>　心の中で叫びます――「僕は猛獣使いじゃない！」。</p>

<p>　ですが、もうプロジェクトは離陸寸前で逃げるわけにもいきません。せっかくのステップアップのチャンスかもしれません。</p>

<p>　あなたがAさんなら、どのようにこのプロジェクトを成功に導きますか？</p>

<p><strong><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;">■誰も製品の全貌を理解していない</span></strong></p>

<p>　次期新製品は、1年後の商品化がすでに決まっています。製品そのものは、現在、自社ラインアップ機種のハイエンド版です。マーケティング部門からの要求には膨大な機能要求が溢れんばかりですが、技術的には目新しいことを導入しなくとも実現できそうです。</p>

<p>　とはいえ、製品機能が大幅に増えた割には開発期間が短いこともあり、ハードもソフトも大人数を投入せざるを得ません。それぞれの担当者は自分が開発するボードや、ソフトモジュールは<strong>役割分担</strong>としてはわかっています。</p>

<p>　しかし、Aさんが問題視していることは、<strong>誰も製品の全貌なんて分かっちゃいない</strong>ってことです。わからないだけはなく、自分の<strong>担当部分以外には関心を示さない</strong>という姿勢も気がかりです。</p>

<p>　Aさん自身、昔を振り返りました。</p>

<p>　以前は製品規模も小さかったため、仕事の任される範囲も広くて、自然に製品の全貌は見えてきたのになぁ。今はどうしてこうなってしまったんだろうと考えてみても、今すぐに明確な答えは出てきそうにありません。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■開発前から失敗が目に見えている</strong></span></p>

<p>　そう言えば、先輩PMも言っていたなあ……。</p>

<p>　「個別のボード単位、モジュール単位では機能はちゃんと実現し、性能も出ているのに、いつも結合してからあちこち不具合が見つかる」</p>

<p>　「皆、決していい加減に仕事をしているわけでもなく、自己主張は強いものの、そこそこ優秀だよ」</p>

<p>　「プライドも高い。職人みたいなもので、<strong>個人プレーばかり</strong>でチームプレーにならないんだよ」</p>

<p>　早くも、今回のプロジェクトも同じ落とし穴にはまりそうな予感がします。</p>

<p>　先輩はどうやって、チームとして彼らをまとめたんだろう？ 知りたい。</p>

<p>　Aさんの興味は、専門のハード、ソフト以上に、人や組織にシフトしてきました。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;"><strong>■開発にコミュニケーションが要らなくなった？</strong></span></p>

<p>　製品規模が大きいから1人ひとりの担当は細分化される――素直に考えれば当たり前の話です。</p>

<p>　今や、ハード設計やある程度、仕様が決まれば設計段階で、PC上でそこそこシミュレーションができてしまいます。それでも、事前に実験や試作回路を作製して検証する人もいますが、数そのものは全体として少なくなってきています。</p>

<p>　著者自身がハードウェア設計者として、回路設計に長年従事していたのでわかるのですが、いくらシミュレーションを入念に行っても、実装状態で予期せぬ動作をすることは珍しくありません。その時に、バラックであれ、試作で手作りのボードをつついていると、「おー、なんか面白そうなことやってるじゃん！」と声をかけてくれる先輩や上司がいたものです。</p>

<p>　指を近づけると静電容量が変化して、観測波形に歪が生じるものや、高速デジタル回路では、うまい具合に波形がなまり誤動作がなくなったりすることがあります。シミュレーションや計算上では決して予測できない現象を通じて、上司と部下の間では「教える・教わる」の関係もありましたが、間違いなく、この場ではコミュニケーションが取れていました。</p>

<p>　ところが、昨今の開発現場を見ると、皆、黙々と端末に向かっているだけ。聞こえてくるのは、キーボードのチャカチャカ音、マウスのコチンというクリック音だけ。</p>

<p>　ソフト開発はもっと顕著で、組込みソフト、アプリ開発も、向っているのは端末だけで人ではありません。</p>

<p>　このようにハード開発、ソフト開発ともに、隣の人と話をしなくとも開発はできるようになりました。これはITの恩恵ではありますが、<strong>開発をする際にコミュニケーションがいらなくなってきています</strong>。</p>

<p>　それに、もともとエンジニアという職種を選ぶ人の中には、コミュニケーションを得意としない人がいます。1人で黙々とできるからいいんだ！ と言う人もいるくらいです。</p>

<p>　さて、どうやら試作機ができあがり、ハードウェアのボード単体では調整が終わり、最初のソフトのデバッグに取り掛かったようです。どうも、険悪なムードです。</p>

<p><span style="font-size: 1.2em;color: #006600;"><strong>■担当部分以外は興味なし、責任のなすり合い</strong></span></p>

<p>ソフト屋：「ハードが悪いんじゃないの？、うちらはちゃんとやってるし……」</p>

<p>ハード屋：「何言ってるの？ これ、ハード仕様書どおりの動きじゃないじゃん！」</p>

<p>ソフト屋：「ハードの仕様書で、こんな分厚いのを見せられても、僕ら分かんないよ。それに……」</p>

<p>ハード屋：「それに？」</p>

<p>ソフト屋：「ハードのことを言われても僕らの専門はソフト。まして、表示部分は外注が作ったから分かんないし、少なくとも僕じゃないですからね！」</p>

<p>ハード屋：「だって、そっちからソフト仕様書を書いて、外注に出したんじゃないの？ まったく、ハードが分からないからって威張らないでほしいな」</p>

<p>　(そこへ、メカ屋がちょこっと割り込み)</p>

<p>メカ屋：「このパッケージ、寸法違ってない？ 筐体に入りきらないでぶつかっちゃうよ……」</p>

<p>ハード屋：「マジ？ なんでそうなるんだよう。まったく、どいつもこいつも……」</p>

<p>（延々と続く）</p>

<p>　ハードが悪い、ソフトが悪い。</p>

<p>　うちはちゃんとやっている、外注に投げたからうちは知らない。</p>

<p>　関心もない。</p>

<p>　Aさんは悩みます。</p>

<p>　<strong>ハード、ソフト、メカとそれぞれ自分だけの立ち位置で話をしている。</strong></p>

<p><strong>&nbsp;</strong>「お客様」という言葉が誰からも出てこない。それに、仕様書で細かく取り決めていたはずなのに、なぜ、こんな問題が今になって出てくるんだ？</p>

<p>　このようなこと、皆さんの会社、職場を振り返ってみていかがでしょうか？</p>

<p>　次回は、人と組織の話を混ぜながら、エンドユーザーや製品コンセプトのお話をしていきます。</p>

<p>　コラムニスト：世古 雅人</p>]]>
        
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