「人と組織」という切り口で、経営と現場の課題解決についてカレンコンサルティングが分かりやすくお伝えしていきます。

バラバラエンジニアのプロジェクトマネジメントに先駆けて(自己紹介と予告)

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 皆さん、こんにちは。カレンコンサルティングの世古 雅人(せこ まさひと)です。はじめまして!

 今月より、『上流モデリングによる業務改善手法入門』 (技術評論社、2010年11月)の共同執筆者である渡邊清香(わたなべ さやか)と一緒に、『「プロセスコンサルティング」のススメ!』と題して、「エンジニアのための人と組織のマネジメント」について、いろいろとお話をしていきます。

 さっそく開始といきたいところですが、初めに自己紹介を書きますので、少しだけお付き合いください。

■自己紹介

【世古 雅人】

 バブル崩壊の前に社会人となり、就職についてはまったく苦労を知らない世代です。

 大学(工学部電子通信工学)の4年次の卒業論文は、電子計測器メーカーのアンリツ内で書きました。当時の呼び名は実習生でした。今はカッコよくインターンシップと言うのかもしれません。

 そのままアンリツに入社し、光通信用電子計測器のハードウェア設計をしておりました。当時は今のように明確にハード屋、ソフト屋と分かれておらず、製品規模もさほど大きくなかったので、ハード屋がICE(In Circuit Emulator)を接続し、デバッグまで行っていました。とにかく設計の仕事が面白くてたまらない毎日でした。

 2年目で出向を命じられ、当時の通商産業省(現・経済産業省)管轄研究機関で、毎日、クリーンルームに入りっぱなしの毎日で、半導体の基礎研究を行っていました。出向者は競合メーカーばかりで、良くも悪くも企業文化が人をつくることを痛感しました。

 出向解除後もおよそ10年、主にハードウェアの設計に従事し、アナログ、デジタル、ASIC設計(Verilog-HDL他)、システム設計と幅広く経験をしてきました。

 エンジニアだった頃から、上司にはよくかみつくタイプで、扱いにくい部下だったろうと思います。20代後半くらいから、関わる開発プロジェクトの規模も大きくなり、それに伴い、組織や人、企業の体質・風土への興味が強くなり、30代中頃で社内選抜で手を挙げて、経営企画室に異動しました。

 それから10年、転職も何回か繰り返し、経営企画とコンサルティングの仕事に従事し、2009年5月に渡邊清香とカレンコンサルティングを設立しました。

 現在、gihyo.jpにて『無関心な現場で始める業務改善』の記事を連載中です。神奈川県在住で、趣味は写真。バイクや車も好き。大学1年と高校2年のオトコ2人の父親でもあります。

【渡邊 清香】

 新潟生まれ新潟育ちで、大学では経済学を専攻。

 田舎で育ち「井の中の蛙」になりたくなりと思い、高校から親元を離れ寮での生活を過ごしました。他県から集まった仲間たちとの寮生活から、世の中にはいろいろな価値観を持った人がいることを肌で感じました。また、自分とは違う人がいるから成り立つことや面白みがあることも体感しました。

 その後、大学に入り、経済学部でありながら組織論やマーケティングに興味を持ち、勉学に励みました。同時に、所属していた競技ダンス部では、部活運営をはじめ仲間との協業することの大切さと難しさなど多く学びました。

 社会人になって数カ月は、出版制作を仕事としていました。たまたま同じ会社の経営企画室にいた世古が部門を訪れたことが、今のはじまりです。

 組織について描いている理想像や現状を世古とよく話をしていたことを思い出します。運あってか、東京本社に異動し、経営企画室スタッフとして、IR・経営計画策定・社内インフラの構築など、幅広く経験しました。

 その後、マーケティングリサーチ会社に転職。再会後は、経営企画室に配属となり、経営企画業務と並行してコンサルティング業務に従事。何でもやってみる精神で、毎日が勉強でした。

 おかげで自分の仕事という壁を越え、IT関連も詳しくなりました。業務モデリングのコンサルティング業務で書いた業務フローはたくさんあります。

 いつも心がけていることは、何事も楽しくやる。結果として、使う相手が喜んでもらえるよう相手の立場にたった思考と中立的立場にたった物事の捉え方ができるように精進中です。

■「プロセスコンサルティング」について

 本コラムのタイトルにもなっている「プロセスコンサルティング」、弊社では以下のように定義しています。

【プロセスコンサルティング】

 お客さまとの伴走型。助言や報告だけが成果物ではなく、実行と具体的成果が出るまでとことん付き合います。

 この伴走型を「プロセス共有型コンサルティング」とも呼んでいます。組織のメンバーが自発的に考え、何らかの答を導き出すプロセスを私たちが共有することで、組織や個人が本来持っている「らしさ」の価値を発揮し、現場の主体性を引き出していきます。

 答えは現場にあります。答えを見出すプロセスを共有することで、組織力、組織や個人の持つ変革力は飛躍的に高まると同時に、メンバーの当事者意識が強く醸成されます。

■次回予告:「バラバラエンジニアのプロジェクトマネジメント」

 実際にわれわれが遭遇した事例や、エンジニア時代に「できるPM」がどのようなことを行っていたかを、次回以降、最初のコラムとしてお伝えしていきます。

 ちょっとだけ、その見出しをご案内します。

  • 誰も製品の全貌をわからない
  • 開発前から失敗が目に見えている
  • 開発にコミュニケーションが要らなくなった?
  • 担当部分以外は興味なし、責任のなすり合い (以降割愛)

 皆さんの周りでも、「あるある!」とうなずく場面もあるでしょうし、すでに問題意識として感じていらっしゃるかたもいることでしょう。

 こんな、世古と渡邊の凸凹コンビ、どうぞよろしくお願いいたします。

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