第246回　天津飯を語る

キャリア | ライフハック

» 2017/01/30

　こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

　研修業務は毎年この時期から春先までドンドン忙しくなってくるのですが、今年は１月からフル稼働させてもらっています。そのため、最近は月のほとんどが出張で、家に帰ったときはひたすら寝る...みたいな生活を送っています。基本、出張中はすべて外食です。一応、栄養のバランスやら摂取カロリーやらを考えて食べるようにはしているのですが、どうしてもそんなモノを無視してでも無性に食べたくなるモノがあります。それは『天津飯』なんです。今週はこれといったネタも浮かばなかったので、天津飯について語りたいと思います。。。

■天津飯と私

　みんな大好き天津飯ですが、ここでおさらいをしておきましょう。天津飯とは中華料理の一種で、ご飯の上に平たい卵焼きをかぶせ、その上に中華餡をかけた食べ物です。決して、ドラゴンボールの三つ目人のことではありません。

　私はこの天津飯を小さいころから食べていました。私が小さい頃、両親は工場を経営していました。雰囲気的には町工場のような感じだったと思います。毎日毎日ガッチャンガッチャンと機械が動き、多くの従業員の方が働かれていました。仕事は順調だったのでしょう、いつも遅くまで機械が動いていました。そんな中、夕食としていつ近くのも中華料理屋の出前を取っていたのですのが、そのとき、子どもだった私の夕食も一緒にとってくれていました。今となってはきっかけは忘れてしまいましたが、きっと親が頼んでくれたのだと思います。最初に天津飯を食べたとき、極上の食べ物のように感じられました。こんな食べ物が世の中にあったとは！ 子どもながらにそんなショックを受けたのを覚えています。それ以降、私は天津飯が大好物になりました。

■衝撃！ 甘酢餡の天津飯！！！

　そんなこんなで天津飯好きの高橋少年はやがて、高橋青年となり、大学に進学します。大学は地元の大阪から関東の大学に進むことにしました。私は一人暮らしをすることになりました。今と違い、昔は食が細かったのでそれほど食べ物についてはこだわりがなく、関東の食べ物にも慣れてきました。そんな中、しばらく天津飯を食べていないなぁと思った私は、家の近くにあった中華料理屋で天津飯を頼みました。

　待つこと10分...、出てきた天津飯に妙な胸騒ぎがしました。「あれ、何か違うぞ...これ」 何だか、ツンと鼻に突く匂いがするのです。気のせいかなと思い、一口食べたとき、衝撃を受けました！

　「何だこりゃ！！！ 」

　ツンと鼻に突く匂いは天津飯にかかっている餡で、なんと甘酢を使っていたのです。「...なぜ、酢豚に使う餡を天津飯に使うんだ？ じゃ、酢豚の餡は何を使ってるんだ？ 」と訳の分からないことを考えてしまうほど、軽い混乱状態に陥ってしまいました。

　私の混乱っぷりをみた店の人が教えてくれたのですが、関東での天津飯は甘酢餡を使うのだそうです。そのとき、初めて大阪で私が食べていた天津飯の餡が醤油餡、塩餡であることを知りました。（醤油か塩かは店によって違います）

　「こっちで醤油か塩餡の天津飯を食べることができないのか...」そのときは、相当なショックを受けました。その後、私は関東で天津飯を食べることを諦め、中華丼にハマっていくのです。（中華丼の餡は関東でも醤油餡だったので...）

■そして、時代は流れ...

　そんな訳で、数年前までは出張で関東に来ても天津飯を食べることはありませんでした。しかし、餃子の王将など関西系のお店が関東に進出してきたことを受け、比較的簡単に関東でも醤油や塩餡の天津飯が食べられるようになってきました。また、以前と比べ、関東の中華料理屋さんでも醤油、塩餡の天津飯を選べる店が増えてきたようにも思います。天津飯好きにはありがたい世の中になりました。

　よく『郷に入っては郷に従え』と言います。これはもっともだと思います。しかし、その中で自分のありたい姿、あるべき姿を模索することも必要なことなのではないかと思います。これは想像ですが、餡が選べるお店って、関西から来たお客さんに天津飯の餡を甘酢じゃなく、醤油か塩にしてもらうよう頼まれたことがキッカケなんじゃないかなと思います。その勇気ある一言が、天津飯の可能性を広げたのではないでしょうか。

　ありがとう、そのとき言ってくれた人！ あなたのお陰で、私は関東でも天津飯が食べられるようになりましたよ！

　...ちなみに、決して甘酢餡の天津飯をDisってる訳ではありませんので、ご了承くださいませ。。。