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第144回 クリアしたゲームのレベル上げとキャリアづくりの関係

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 こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。

 最近、暇さえあれば妖怪ウォッチ2をやっています。このゲームはクエストと呼ばれる短いストーリーが100以上もあるのですが、それも順にクリアしていき、残すところ2つになっていました。ただ、クエストをすべて終わらせても、他にも協力プレイや対戦といった遊び方ができるので、まだまだやることは多く、まだもうしばらくはこのゲームで遊ぼうと思っています。

 私は一つのゲームを遊びつくすタイプなので、クリアしてからもそのゲームで遊べることがあれば遊ぶタイプなのですが、これは人によって違うみたいですね。そこで、今回はクリアしたゲームについて思うことを書いてみます。

■ゲームはクリアしてからが本番だ

 昔、FinalFantasy3(以下、FF3と称します)というファミコンのゲームがありました。ご存知の方も多いと思いますが、このゲームはRPGに分類され、話が進むにつれキャラクターは少しずつ強くなっていき、最後は敵のボス(ラスボス)を倒すことが大筋のストーリーとなっています。このゲームの特徴はプレイヤーがキャラクターの職業を自由に選択することができ、ストーリーが進むにつれ、より強い職業が選択できるようになります。そのため、このゲームの一番最初の職業である「たまねぎ剣士」はストーリー序盤から早々に他の職業に転職されてしまう、言わば踏み台のような職業でした。しかし、この早々に見捨てられるたまねぎ剣士はレベル90を超えたあたりから劇的な強さを見せつけ、最高レベルである99に到達する頃には全キャラ中最強になります。しかも、ゲーム終盤になるとたまねぎ剣士にしか装備ができない「オニオン」シリースが極まれに入手できるようになるのですが、これがゲーム中最強のスペックを誇ります。

 そのため、誰しもがたまねぎ剣士を目指して…となりそうですが、実はこのゲームをクリアするのに必要なレベルはは40~50程度。つまり、このゲームをクリアする上でレベル99にする必要性は全くないのです。

 当時、私の周りで、このたまねぎ剣士の是非が論じられました。

たまねぎ剣士なんか育てなくなってクリアできる。たまねぎ剣士は暇人が時間つぶしになることだ!

たまねぎ剣士こそがこのゲームにおける究極の姿だ。そこに価値を見出せないヤツはとっととクリアして止めちまえ!

…と、喧々諤々(けんけんがくがく)の言い争いがありました。当然、私は後者です。LV99のたまねぎ剣士に、1つでも入手が困難なオニオンシリーズをすべて装備させる。それを全キャラクター(4キャラクター)分つくり上げることが、このゲームにおける本当の目的だと考えていました。

 結局、半年以上をかけて私はその目的を達成しました。達成後、その力を試そうとラスボスと戦闘させましたが、あれほど世界を破滅させようとしたラスボスの攻撃がまるで利かず、もはやアリが巨象に挑むような状態になっていました。しかも、こちらの攻撃は召喚獣、魔法、特殊攻撃といった面倒臭いくさいことは一切不要で、ただ斬る、それだけです。この一番原始的で無骨な攻撃がザクザク相手の体力を奪っていき、最後は圧倒的な力の差を見せつけられ、ラスボスは沈んでいきました。

 私はこれを見て、「あぁ、FF3はこれで終わったなぁ」と心の底から満足し、静かにファミコンの電源を切ったのを覚えています。

 実はこのたまねぎ剣士をつくる前、私は一度ゲームをクリアしています。ゲームをクリアした後、本格的にたまねぎ剣士をつくるのを始めました。その意味では、私にとってこのゲームのクリアは、私の目的を達成する上でのスタートだったといえると思っています。

■オーバースペック、上等!

 この話をキャリアに置き換えるのは少し乱暴かもしれません。しかし、実際のキャリアづくりにおいて、オーバースペックなキャリアを目指す方は結構おられます。

このキャリアは技術力が高すぎて世間一般の現場では用いられることはないだろう。しかし、この技術力の習得は私のライフワークだ! だから、現場で使える使えないは関係ない! ぜひとも目指したい!

 キャリアはその人の志向なので、技術を極めることがその人の志向であるならば、それは既に立派なキャリアです。それがオーバースペックで無駄になると思われるのであれば、無駄にならないためにどのようなキャリアプランを立てればよいかを検討すればよいのです。一般的にオーバースペックなキャリアを目指す場合、難易度が高くなることが多くなりますが、それだけ到達したときの能力は高くなります。

 もし、オーバースペックなキャリアを目指そうとされている方は、ご自身の未来の姿はLV99のたまねぎ剣士だと考え、「オーバースペック、上等! 」のスタンスでご自身のキャリアを現実のモノにしてくださいね! (FF3をプレイされていない方は何のこっちゃ分かりませんね…)

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