地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

コミュニティ運営側として

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 私は技術コミュニティに参加して色々とやっていたりするのですが、元々はそのような活動を全くしておらず、エンジニアライフでコラムを書き始めたのと似たようなタイミングで、コミュニティに参加するようになり外部のセミナーにもできるだけ参加するようになりました。

 属しているコミュニティは、一部で雑食系と言われるほど特に垣根を設けずに何でもあり、というスタンスを貫いているというのもあり、長い間参加しているにも関わらず今でも続けていこうと思えている場所です。

 しかしこの業界を見ると、私のようにコミュニティに属して色々やっている方が少数派で、ほとんどの方は特に外部とのつながりを持たずにいるとのこと。参加している人間からすると非常に勿体ないのですが、周囲を見るとこのような集まりにいいイメージを持っていない人が、一定数以上いる事に気づかされます。

 参加していない人の意見として、コミュニティは身内ウケの空気が強い、自分が行っても理解できない難しい事をやっている、といったどちらかといわなくともマイナスのイメージを感じているようです。難しい事をやっている、についてはそのコミュニティの方針にも関わってくるので一概にどうこうは言えませんが、もう一つの身内ウケについては非常に反省するところを感じてしまいます。

 言い訳になるところはありますが、どうしても長い間コミュニティを運営していると、長く参加している人との間で身内ウケとなるようなことをやってしまうことはあります。多くの人に参加してもらおうと考えているのであれば、それは褒められるものではありません。身内感をすべて否定するわけではありませんが、新しく参加してみようと思う人を躊躇させるようなものは行わないに越したことはありません。

 完全に身内感を出さない、というのは正直難しいところが付きまといます。よほど目的を明確にして運営しているコミュニティでなければ、そう振舞うことは非常に難しいです。これはコミュニティの大小にかかわらず、人が一定数以上集まるところであれば何かしら発生してしまうところだと感じています。名前の通っている著名なイベントであっても同様で、どうしても一部界隈にのみ通じる話題を出してしまう事は少なからずあります。

 これについては、運営側が常に意識をして対処していかなくてはいけない問題ですが、それを差し引いてもコミュニティに限らず、何かしら外部との接点を持つことは非常に有用です。それは別にセッションで発表するという形でなくとも、LT で少しだけ発表してみたり、参加したことをブログや SNS で話題にしてみたりと、どのような形でもほとんどがプラスに作用すると思っています。

 極端な事を言えば、自分が合わないと思ったのであれば違う場所を探せば済む話です。仕事で参加しているならともかく、好きで参加している活動ですから、好きに移り変わっても何の問題もありません。むしろ合わないと思いつつも、そこに留まるのであれば、それは自分にマイナスの影響を与えてしまう事になります。せっかく参加しているのですから、自分にとって少しでもプラスにならなければ、それは非常に勿体ない時間の使い方です。

 そして大事なことは、このようなコミュニティの形には正解がない、という点です。こうでなくてはならない、こうあるべきといった意見は多々ありますが、そのどれもがあくまでその人個人の意見に過ぎません。その人以外にとっては、別の道が正解となることも珍しくはないのです。先の身内ウケのように、バッドノウハウとして有名なものも、色々な人に参加してもらおうと考えないコミュニティであるならば全く問題のない事です。

 このように非常に自由に活動できるのが、コミュニティの最大のメリットだと私は考えています。都合の良い事に聞こえるかもしれませんが、多少の内輪な空気をものともせずに、是非とも気軽に参加してみてほしいものです。多くの人と接点を持つことは、自分自身に良い影響を与える可能性を向上させる数少ない方法です。自分以外の誰かと話す機会があるというのは、私個人としても大変プラスの影響を感じやすいものだと思います。

 コミュニティを運営している側としても、新しく参加してくれる人が増えることは、非常にうれしい出来事です。正直なところ、同じ面々で続けているとどうしても行き詰まり感を感じることもあり、新しい人との出会いは非常にありがたいことです。そうなるように運営側としても気を付けて活動していきたいと思いますので、ぜひ気軽に参加してみてもらいたいと思います。

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