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エンジニアよ本を読め -まちの本屋が減っている

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ググるだけでは不十分

 仕事中に技術的に分からないことがあったときに、みなさんはどうしますか? まずはググりますよね(私はヤフりますけど!)。では、ある技術を一から勉強したいときはどうしますか? ネットで良さそうなサイトを探しますか? 私は良さそうなサイトも探してはみますが、技術書を買ってきてまずは1冊読んでみます。

 ネットにある情報は玉石混交です。いい情報や最新の情報もありますが悪いものも多いです。悪いと言っても、間違っているというわけではありません。ネットに書く人は自分が得意なことを書きますから、偏っている場合があります。ある項目についてはやけに詳しいのに、別の項目が抜けている、とか。また、どうやればいいのかは書いてあっても、なぜそうなるのかは書かれていないこともあります。書く人が勝手に「常識だ」と思っていることには説明は書かれていないことが多いです。書く人もヒマではないですから、タダで書いているサイトにそれほどの時間と労力は割けません。このコラムのように(?!)、思いついたらサッと書いてパッとアップも多いのです。

エンジニアよ本を読め!

 書籍になるとネットの情報とは違います。私も技術書ではありませんが電子書籍を何冊か書きました。書籍を書くときには内容をかなり吟味します。誤字がないか、間違ったことを教えていないか、構成は良いか、説明が分かりやすいか、話のオチはあるか、などを確認します。しっかり作ったつもりの原稿でも、提出すると編集校閲担当にいろいろ指摘されて修正します。

 去年、「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」というテレビドラマが放送されていました。主人公の河野悦子(石原さとみ)は、小説の校閲をしていました。あるとき、小説の中に出てくる多摩川にかかった橋の名前が正しいかを調べるために現地調査にまで行って確認します。普通はそこまではやらないでしょうが、本を出版するときには校閲ガールが厳しく校閲しているのです。

 ですから本の内容はネットの情報と比較してしっかりしているはずです。最先端情報ではないかもしれませんが、時間が経っても影響されにくいことや本質が書かれているものです。ですから、勉強するときにはネットの情報だけでに頼るのではなく、技術書を読みましょう。エンジニアよ本を読め!

まちの本屋を救え!

 私は電子書籍をよく読みます。電子書籍だけではなく、紙の本も読んでいます。ですが世の中は、ネットの普及と活字離れによって本を買う人が減っています。ですが世間ではインターネットの普及と活字離れのために、まちの本屋がどんどん減っています。昔からあったまちの本屋がなくなってしまったら寂しいと思いませんか。

 そこで、「まちの本屋」再生プロジェクト という、まちの本屋を活性化するための活動が立ち上がりました。このプロジェクトは、東京神保町の「ブックハウスカフェ」という本屋で毎月イベントを開催して集客し、活性化しようというものです。クラウドファウンディングで資金を募っています。

 このプロジェクトが成功しても、単に特定の本屋が活性化されるだけです。けれども、その成功事例を広めることで、他の地域でも似たような活動が行われるようになり、やがては全国のまちの本屋が活性化する、という夢を持っているプロジェクトなのです。

 減る一方のまちの本屋。このプロジェクトがうまくいって、その影響で全国のまちの本屋が減らないようになればいいなあ、と私も思ってこのクラウドファウンディングに参加しました。興味のあるかたは、プロジェクトのページ「まちの本屋」再生プロジェクト を覗いてみてください。

 若いころは本を読んでいなかったことをちょっと後悔している あべっかんでした。

「クラウドファウンディングでまちの本屋を救え!」

Comment(2)

コメント

仲澤@失業者

本屋さんの危機と聞くと、
「田舎の本屋さんはね、そこに無い本を注文して育てなくちゃいけないんですよ、都会の本屋さんに買いに行ってはなりません」
という中学生の時の担任教師の言葉が思い出されます(とほい目)。

本を読めと言っても、じゃあ何を読めばいいんだという話も聞こえてきそうです。
ほとんど本を読まない自分ですが、じじいエンジニアのおすすめを思いつくまま並べると、

1.「ものぐさ精神分析」シリーズ(二番煎じ、出がらし等) 岸田 秀 著
  ・・・信じるということにつまづいたら読んでみましょう(笑)。

2.「第三の波」アルビントフラー 著
  ・・・農耕発生の波、産業革命の波、そして第三の波である情報革命の波が迫っていると予言しました。
     この著作の発表は1980年。彼がそう考えた思考過程と仮定の多くは現在でも通用するかも。
     この本を読んで自分はハードウエア技術者からプログラマへの転身を決意したのかも(トフラーさんに合掌)。

3.「ゲーデル・エッシャー・バッハ---あるいは不思議の輪」ダグラス・ホフスタッター 著
  ・・・GBEですね。「この文は間違いである」のような矛盾が発生する真の理由からはじまり、
     プログラマならドッキリしてしまう「自然数論を含む帰納的公理化可能な理論が、
     ω無矛盾であれば、証明も反証もできない命題が一つ以上存在する」という「例のやつ」が
     バッハの旋律に乗って襲ってきます。挿絵がエッシャーなので強烈です(笑)。

ほとんど本を読まない自分ですが、これらはひょっとすると自分の人生を変えたのかもしれません。

abekkan

>仲澤さん
コメントありがとうございます。

どれも奥が深そうな本ですね。
「私の人生を変えた三冊の本」というコラムが書けそう。
ネタとして使わせてもらおうかな!

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