プログラマ、テスター、SE、PMなど、いろいろやってるオヤジです。

小学校の授業でも! -誰でも動画を作れる時代

»

今どきの小学校は動画を使って教えることも

 先週、小学生の娘の授業参観に行ってきました。最近の、と言ってももう10年もたつでしょうか、小学校の各教室には大型のモニターが設置されています。教育番組を見せたり子どもの回答や参考書を拡大して表示することなどによく使われているようです。  
 娘の担任は若い美人教師のS先生です。国語の授業が始まると、S先生は持ってきたノートパソコンを大型モニターにつなぎました。「今日は面白い動画があるので見てください」と言うと動画のファイルをクリックしました。
 
 動画にS先生が登場しました。舞台は学校の廊下です。あと隣のクラスの男のI先生もいます。S先生は生徒役です。先生役のI先生と会話をしています。先生と生徒の会話で、敬語の使い方を教えるための動画でした。S生徒のタメぐちをみんなで敬語に直す、という形で敬語の授業が進められました。
 
 授業の最後には、動画を撮ったときにNGになったものも映されました。S生徒がセリフを忘れて止まってしまっていました。子どもたちは大爆笑です。楽しい授業になりました。ほんの30秒程度の動画ですが、NGもあって撮影するのには1時間かかってしまったそうです。授業参観用にがんばって企画したのでしょう。今どきの小学校では授業のためにこんな動画を作ることもあるのですね。こんな授業なら子どもたちも喜びます。それに作る先生の方も楽しいでしょうね。こんな仕事なら私もやってみたいです。もし私が動画の監督をやっていたら、S先生にはセーラー服を着てもらっていたことでしょう!

プレゼンするには準備時間がたっぷり必要だ

 このように、動画の撮影をするといったような授業の準備をする時間は先生たちにとって大事だと思います。ITエンジニアが人前でプレゼンをするときには、事前に入念な資料作をして、ときにはリハーサルも行います。会社員にとってはプレゼンはたまに行う程度なのでいいのですが、学校の先生は毎日生徒を相手にして授業を行っているのです。準備する時間はたくさん必要だと思います。
 
 けれども、小学校の先生はまだしも、中学校や高校になると、部活もあって先生はとても忙しくなります。授業の準備や自分のスキルアップのために使える時間などないという話も聞きます。それでは良いプレゼン、良い授業はできません。
 
 会社員に対しては、残業時間の規制や(効果は無さそうですが)プレミアムフライデーなど、仕事時間を減らす検討が行われています。学校の先生に対しても、毎週動画を作る余裕があるくらいに時間を確保してあげるべきだと思います。

なにもかも動画にすればいいってもんじゃあ...

 ところで、最近は説明が動画になっていることが増えてきました。でも私は実は動画はあまり好きではありません。ネットの記事を読んでいて、動画があると見とばすことが多いです。動画だと音が出るし、見るのに時間がかかるし。同じ説明が静止画になっていればそちらを見るようにしています。
 
 以前に私は、動画で撮った英会話の教材を、書籍にする仕事を手伝ったことがあります。100本以上ある短い動画のセリフをそのまま書き出した生原稿があり、私はそれをもとに書籍用のちゃんとした文章に編集しました。1本の動画につき1000文字以上にするように、といった指定があったのですがそれに苦労しました。確かに生原稿はたしかに1000文字以上あります。けれどもその講師の話には無駄な言葉が多いのです。
 
 「rの発音というのは、どうして難しいかっていう風に言いますと、ではどういう風に発音すればいいかっていう風に言いますと」

 「学習自体に効果があるかないか、YesかNoで答えよ、っていう風に言われたらば、効果はあると思います」

 

 こういった話し言葉を書籍用の文章にするととても短くなってしまいます。もとの話し言葉には無駄が多いのです。こういった原稿から1000文字の文章を作ろうとしても、800文字程度になってしまいます。規定の文字数をクリアするために、私は元の内容を損なわないように文章を考えて追加しなければいけませんでした。

 それが原因と言うわけでもありませんが、私は動画での説明はあまり好きではありません。説明は全部動画にしてしまえ、という考えはどうがと思います。

 とはいえ、今回の授業参観の動画は楽しませていただきました。

 あべっかんでした。

「授業参観は動画で解説! -動画を取り入れた授業はどうがしら?」

Comment(3)

コメント

仲澤@失業者

10年ほど前、姪っ子の卒業式のスクリーンには、先生方が編集した卒業生の動画が流されていました。
野外学習、演奏会、研修旅行など、そこには彼女らの学校での様々なイベントが映し出され、
スロー再生からのポーズ、スワイプなどの演出がてんこ盛りでそりゃあもう感動的なものでした。
式典中、彼女たちは出し物に忙しいので、家に戻ってきてからコピーしたDVDをパソコンで見てましたね。
オージーの子供は恵まれてるなぁと、思いました。
ところで、BGMがロッド・スチュワートばかっりで先生ってば偏ってるかも
(まぁいいんですが、ピーター・セテラーとかも入れてくれっ(シカゴでも可))。

いっち

なんでも動画にすべきじゃないのわかります。
ただ情報を知りたい時って、動画より文字ベースの方が知りたいところ以外、読み飛ばせるし、いいんですよねー
どうがんばっても!(少し苦しいか)

abekkan

>仲澤さん
卒業式ではよくありますよね。凝った人がいると、完成度が高い動画ができあがります。見るのも楽しいですが、作っている人もきっと楽しいんでしょうね。

>いっちさん
そうですよねぇ。ドラマとかコントとかの番組なら動画でいいのですが、情報を得るときはダラダラ動画を見るより、文字と静止画を自分のペースで読み飛ばす方が快適に感じます。

コメントを投稿する