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「いいからやれ」では通用しない時代 -上司は仕事を楽しんで!

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 「上司はツラいよ」なんて言わせない

 先週ののコラムで田中淳子さんのセミナーを紹介した。ついでに、同じ田中淳子さんがアイティ・メディアから最近出版したこの本をネタに書いてみる。

 

■「いいからやれ」では通用しない時代

 宴会の幹事をやらせるときにその意義を説明しよう、という話を先週のコラムで書いた。その延長になる話で、「いいからやれ」では通用しない時代になった、とこの本には書かれている。そしてその対策も。(本の紹介はここまで)

 たしかに、今の時代の上司はツラい。「いいからやれ」では部下は動かない。下手なことをするとパワハラだのコンプライアンス違反だのになってしまうので注意が必要だ。常に「いい人」でないといけない。

 そんな辛そうな上司は魅力的には見えない。部下は、上司になりたい、出世したい、とは思わない。生涯プログラマ一筋、フリーの派遣エンジニア、といった働きかたの方が魅力的だ。すると上司のためにがんばって働こう、なんて思わなくなる。すると上司はますますやりにくくなってしまう。


■「ばっかもーん」では通用しない時代

 「ばっかもーん!」。磯野波平のような雷オヤジは現代では通用しなくなった。体罰はいけない。誉めて育てろ。子どものために、親はあれをやってあげなきゃダメ、これもやってあげなきゃダメ。

 子どもは過保護になる。親は子どもの世話で忙がしくて辛そうだ。そんな親は魅力的には見えない。子どもは早く大人になりたい、親になりたい、とは思わない。いつまでも子どもで、パラサイトシングルでいるほうがいいや。これだから少子化が進んでしまうのだ。

 

■親は自分の人生を楽しんで

 ではどうしたらいいのか? ときどき言われるのが「親は自分の人生をもっと楽しみなさい」ということ。子どもを動物園や遊園地に連れて行くばかりではなく、自分の趣味、例えば釣りに連れて行く。そこでの釣り仲間とのやり取りや大人の世界を見て子どもは学ぶ。親の背中を見せるのだ。親が生き生きして人生を楽しんでいるのを見れば、子どもは自分もそんな大人になりたい、と思うものだ。

 

■上司は仕事を楽しんで

 会社の上司も同じだ。部下に気を使わなくてはいけないのもわかるけど、まずは自分が楽しんで仕事をしてほしい。部下にうらやましがられるくらいに。そうすれば部下もきっとついてくるはずだ。課長は楽しそうでいいなあ。俺も早く課長になりたいよ、って。

 楽しんで仕事をしろ、って上司のハードルをさらに上げちゃったかな?!

 

 書いているうちにいいことを思いついた。「上司はツラいよ」なんて言わせない。これを、上司を親に、部下を子どもに置換すれば別の本ができそうだ。パクって売り出そうかな!

 abekkan でした。

 

 「上司はツラいよ」なんて言わせない の詳しい説明はこちら

Comment(4)

コメント

abc

私の親は自分の趣味を優先する人でしたが、
子供時代はそれで苦労した記憶しかありません。
家族に嫌われ、趣味仲間に好かれるという感じでしょうか。
親自身も楽しむべきという意見は否定しませんが、子供にそれを
感じ取ってもらおうというのは親のエゴではないかなと思います。

私個人の意見としては「いいからやれ」という上司でも
自分のやるべきことができていれば、部下は従うと思います。
情報を大量に入手できる現代で、人間的な魅力で
勝負するのは難しいのではないでしょうか。
少なくとも自分の上司には、「仕事」をこなしてほしいなぁ。

abekkan

>abcさん

コメントありがとうございます。

私の身近には、子どもに振り回されている親が多いのですが、abcさんの家のようなケースもたくあることでしょう。どちらにしても、やりすぎがよくないのだと思います。

「いいからやれ」では最近の若手はついて来ない、という本の内容からコラムを書きましたが、ついて来てくれる若手も(少ないかもしれませんが)もちろんいます。本当はそういう若手ばかりだといいのですが。

fuga

上司がやりにくくなるくだりと少子化が進むくだりは
風が吹けば桶屋が儲かる並みに無理やりで笑ってしまった。

abekkan

>fuga さん

あら? そんなに無理やりに感じられてしまいましたか。

私のコラムは、もっと無理やりのときもあることを自覚していますけど、今回は無理やりとは思っていなかったのですが。。。

まあ、勘弁してください(^_^;)

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