カンボジアにて、独学でWEB技術をもぐもぐしております。

元文系SE(笑)、なぜか海外在住のノマドなWEBエンジニアになる。

»

カンボジアはプノンペンから、どーもお久しぶり。元文系SEもとい元文系プログラマだよ。

会社を辞めて早半年、私は異国の地で元気に暮らしているよ。死んでないよ。ちょくちょくお腹壊してるけど。ぶりっちょ。

Q:お前なんて知らねぇよ誰だよ

frog-947770_640.jpg

2014年文系卒。プログラミング未経験のITど素人のまま、「なんか楽そう」という理由から、零細IT企業にて貴重な新卒カードを消費する。

なお、その会社で扱っていたのはCaché(キャシエ)とかいう謎言語。派遣先でもCurl(カール)とかいう謎言語をいじくる毎日だった。

しかも仕事がヒマ過ぎて社内ニート状態。「このままじゃ歳食った時にスキル不足で死ぬ」と危機感を覚え、社会人2年目の秋に転職活動開始。「いろいろ出来たら身軽に働けそう」という理由で、WEB開発経験がないのにWEB系の会社に応募しまくる。が、当然の如く全落ち。

やべーなぁどーすっかなーと考えている時に、知人から「カンボジアに住んでみないか。生活費は出してやる。カンボジアで何をやるかって?まだ未定だよ!」 という誘いが。

「この機会を逃せば、海外に住むなんてこと一生ないだろうな」と考え、このオファーを受ける。2015年12月に新卒入社した会社を退職し、2016年2月にカンボジアに移住。今に至る。

詳しくは過去のエントリーか、私のブログを見ておくれ。

Q:カンボジアで何してんだよ

frog-1339892_640.jpg

プノンペンにある日系企業のWEBサイト改修・新規構築をメインに、フリーランスのような形で仕事を請けてる。

とある日系企業のオフィスになぜか私のデスクがあるので、そこでコーディングしたり。飽きたらカフェでもコーディングしたり。海外のカフェでコーディング。超ノマドじゃね?

その他には、クライアントと打ち合わせしたり。紆余曲折あって、夜はイタリアンレストランでウェイターもしてたり。こっちはインターンという形態なので無給。

だから昼はWEBエンジニア、夜はウェイター。そんな感じで日々を過ごしてる。何やってんのか自分でもよー分からん。

まあ、あれだ。またプログラマになっちまった。そもそもプログラマをしにカンボジアに来たワケじゃないのに。ウケる。

なんでそんなことしてるのかというと、プノンペンに来て最初の1週目に、とある日系企業の社長さんとお話しする機会があって。

そこで「え、君って元プログラマなの?今のウチのサイトってさ、気に入らないトコいっぱいあるのよ。プログラマだったらその辺を直しちゃったりできる?」って話の流れになって。

私は「ええと、元プログラマつっても、WEBサイト周りは触ったことがないんですよね。WEB未経験なもんで。ぶっちゃけ修正できるかどうか、分かんないです」と答えた。

するとその社長さんから「そうなの?じゃあ簡単な修正から依頼するよ。段階的にタスクのレベル上げてくから、それで君を使うかどうか判断させて貰っていいかな」 という提案が。

この提案を私は受けた。WEB未経験なのに、WEBの仕事を受けた。今その瞬間においては、出来るかどうかが問題ではなかった。やるかやらないかが最も重要なポイントだったからだ。

その日の夜に「WEBサイト 作り方」でググった。マジでそんなレベルで仕事受けたんだから笑える。

当然のことながら、カンボジアにエンジニアの知り合いなんかいない。分からないことがあっても、頼れる人なんか一人もいない。問題を解決する方法はたったひとつ、ググるのみ。つまり完全な独学である。

とにかくググってググってググりまくって、タスクをひとつひとつ潰した。その結果、与えられたタスクを運良く全てこなすことが出来た。先方も、私のことを「そこそこ使えるエンジニア」と認識したらしい。

その段階になると、「なんかWEBサイトのちょっとした悩みを解決出来るヤツがいるらしいぞ」と浸透したらしく。口コミで「じゃあウチも...」と別の会社から声を掛けて頂くことが増えてきた。

ちなみにだが、カンボジアの日系WEB制作会社のよくあるパターンは「日本人ディレクターが打ち合わせ」→「社内に持ち帰ってカンボジア人にコーディングさせる」→「クライアントに納品」という流れ。当然だが時間も掛かるし、クライアントのイメージと納品物のズレも多少出てくる。

そういう事情もあって、どうやら私の「日本語ネイティブ」「プノンペン在住で打ち合わせが簡単」「そのままコーディング可」という辺りが、重宝されたようだ。打ち合わせから納品までがスピーディだと、クライアントも使いやすいみたい。

長くなった。とにかく、いま私は、ノマドなWEBエンジニアとしてカンボジアで働いてる。文字に起こして振り返ってみると、意味が分からんな。

Q:言語やフレームワークはどうなんだよ

この半年の間に触ったもの一覧。

  • HTML
  • CSS
  • Bootstrap3
  • Javascript
  • MySQL
  • PHP
  • Yii(PHPフレームワーク)
  • Laravel(PHPフレームワーク)
  • Wordpress

最初の案件がYiiフレームワークで構築されたサイトの手直し。次の案件は、このサイトの完全リニューアル。  

PHPやMySQLなどの各バージョンを最新にし、レスポンシブ機能を追加し、シェアが減りつつあるYiiフレームワークを流行りのLaravelに変更。

スクリーンショット 2016-08-04 20.40.44.png

要するに、データベースだけ引き継いで、1から完全に作り直すということだ。現在のメイン案件がこれ。WEB経験半年のアマチュアが、こんなプロジェクトを一人でやれる。これぞカンボジアクオリティ。

その他には、Laravelで構築されたサイトの手直しであったり、Wordpressで企業サイトを修正したり新規構築したり、そんな感じ。

Wordpressに関しては日本語情報が多いからラクなんだけど、Laravelに関してはそうはいかず。日本語情報が少なすぎるので、英語のフォーラムを参考しながら開発する毎日。

Q:未経験でよく仕事貰えたなオイ

frog-897418_640.jpg

いやー、ホント運が良かった。日本だったら未経験の人間に仕事を任せたりなんかしないだろうし。そこはカンボジアだからこそ通った理屈だろう。

「何でもするから仕事下さい」って言ってみたら、たまたまWEBの仕事が来たって感じ。しかも現状は独学で何とかなってるから、自分でも驚いてる。なーんだ意外と何とかなるじゃん、と。

以前は「独学は、いやーキツいっす」って趣旨のコラムを書いたけど、今はそう思わない。

仕事として請けてしまえば、「やりたいこと」「しなくちゃいけないこと」のゴールが明確になる。ゴールが明確になると、具体的なアプローチの方法を描きやすくなる。

後は気合で何とかなっちゃうモンなんだなぁと。最初の依頼の時点で「やったことないんでムリです」って断らなくて良かった。

やったことないけど、やってみます!出来るかどうか?知りません!!いいからやらせて下さい!って感じの、ある種の無鉄砲さも時には大事なのかなと思ったり。そのお陰で、いま仕事が貰えてるのだから。

近況報告、おわり

とにかく、今のメインの仕事内容はLaravelで新規サイトを構築。合間にWordpressもちょくちょくいじってる。

WEBエンジニアと名乗ったけど、実際は何でも屋みたいな感じかなぁ。頼まれれば飲食店の臨時スタッフもやったし、不動産視察のアテンドのお手伝いをしたりもするし。

今の私のモットーは「やれる仕事は何でもやる」だ。カンボジアなら日本じゃ頼まれないような仕事も出来る。この環境で、仕事の選り好みをするのは勿体なさすぎるからだ。

頼まれたら何でもやりまっせ!海外在住のノマドな新米WEBエンジニア。最近の私はそんな感じ。

ということで、これから放置気味だったコラムも復帰しようと思う。だって一応エンジニアだもの!

Comment(6)

コメント

Taka

その無鉄砲さと運の良さ、そして環境と。羨ましいですね。気になるのは収入です。プノンペンで生活する収入は充分得られているのでしょうけど、日本に帰った際に蓄えとして持ち帰れられるほどの金額なのでしょうか。
カンボジアに永住するおつもり?
興味深い記事でした。

6A1U

>> Taka 様

>気になるのは収入です。プノンペンで生活する収入は充分得られているのでしょうけど

収入に関しては、先月と今月だと手取り1500ドル〜2000ドルといったぐらいですね。
ちなみに、日本人の現地採用組の給料は800ドルぐらいからだったりします。家賃は月250ドル〜350ドル、食費は1日6ドル程度。日本人の感覚で何不自由なくお金を使っていると、割とカツカツになります。
さらに、カンボジア人スタッフの最低賃金が月140ドルです。日本人から見るとかなり少ない額ですね。カンボジア人の店長クラスで月400ドル、支社長レベルで1000ドル程度。日本人の新卒の給料分をカンボジアで稼ごうと思うと、かなりキツイというのが現状です。


>日本に帰った際に蓄えとして持ち帰れられるほどの金額なのでしょうか。

貯金が出来るほどかと言われたら、少々厳しいですね。年金やら保険料やら全く払ってない状態なので。


>カンボジアに永住するおつもり?

住む機会があったのがたまたまカンボジアだった...という感覚なので、永住するほどの覚悟は、今のところ一切ないです。まだまだ物価が低く、まとまった額を稼げる環境じゃないと思いますし。理想としては、東南アジア全体と日本を行き来するような働き方が出来ればなぁと考えています。

鳳梨@中国IT情報局

私も以前海外で現採で仕事をしていました。

海外では仕事に対する品質は日本ほど高くないので、スキルレベルが十分なくてもできるんですよね。私も海外で営業経験ゼロで課長職やっていました。ゼロから1にステップアップが一番苦しいので、海外で仕事するのはとてもいい踏み台だと思います。

ただ、外国人だと不動産取得や長期滞在にいろいろ制約が付くこと、物価上昇に給与が負けやすいので先細りし易い気がします(たぶん、それはカンボジアも同じじゃないでしょうか…)。
いろいろあるかと思いますが、頑張ってください。

21

いつも Twitter やブログで拝見しています。
自分も経済学部から未経験で IT に飛び込んだ身なので共感する部分が多いです。
頑張ってください。

6A1U

>>鳳梨@中国IT情報局 様


>海外では仕事に対する品質は日本ほど高くないので

本当にそうですよね。
99%の出来の納品物より、70%程度の最低限の出来+スピード感の方が、遥かに重要視されているように感じます。
仕事の程度がどうであれ、初めてのことにチャレンジしやすいし、求められるハードルも低いです。そういう意味では、確かにステップアップにはちょうどいいのかもしれませんね。


>外国人だと不動産取得や長期滞在にいろいろ制約が付く
>物価上昇に給与が負けやすい

ビザや労働許可証に関して、カンボジアはまだまだ適切な運用が出来ていない状態です。ぶっちゃけモグリでもバレないくらいです。年々厳しくなっているようですが...。
不動産取得、特に土地に関しては、カンボジア人による取得、もしくはカンボジア人との合弁会社による取得しか出来なかったかと。外国人の個人投資家が自由に売り買いできるのは、分譲型のコンドミニアムぐらいです。それも権利に種類があって、モノによっては賃貸でしか回せず、転売不可の物件もあったりします。
物価上昇に関しては、プノンペン市内はえげつないですね。一部のローカルレストランでは、年々25円ずつ値上げしているようなペースらしいです。まだまだ物価上昇は続くと思われます。

6A1U

>>21 様

ありがとうございます!励みになります。
ITだろうが何だろうが、正直、文系理系の区別は要らないのかもなぁ...と最近思います。お互い頑張りましょう。

コメントを投稿する