いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

課題管理表なんて書いてるから仕事できねーんだ

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課題はソフトで管理しよう

課題管理表を書くと逆に課題が見えなくなる。冗談のようで本当の話だ。課題管理表というのは、課題の見出しがあって課題が発生した日付を入れる。その横に詳細な内容を書いたり対応を書いたりする。まず、この表だが手書きでは絶対に書けない。対応を追記するからだ。紙に書くと縦幅の変更ができないので必然的にExcelで書くことになる。

対応した内容を課題管理表に追記していくことになるのだが、これが非常にやりにくい。一つの課題に対しての対応内容を一つのセルの中に書いていくことになる。Excelの仕様だが、セル内での改行が面倒くさい。普通にエンターを押すとフォーカスが次のセルに移る。よくこんなやりにくい方法でやってるなぁと関心する。

そして、記載内容が長くなると表示が切れて全文が見えなくなる。表示が切れた時はセルの幅を調整するのだが、やたらと縦幅が長くなって、画面に表の項目が数個しか表示されないこともしばしばある。この状態でスクロールすると、致命的なレベルで視認性が悪くなる。スクロールするだけで、見ようとした課題をリアルで見失う。

しかも、長文を入れた後にセルの幅を狭めると全文が表示されない。操作性、視認性、メンテナンス性の全てにおいて劣悪だ。こんな最悪なフォーマットを使っていて課題を管理できる訳がない。課題管理用はそれ用のグループウェアなりを使ってチケットで管理した方がいいと思う。Excelで課題管理は本当に止めて欲しいものだ。

Excelで安直な表を書く風習

実際のところ、何でもかんでも表にすれば見やすいというものではない。文章で書いた方が分り易い情報もある。また、XMLのようにデータがツリー構造になっている場合、コンセプトを決めて複数の表に分ける必要がある。管理すべきデータの構造、種類によって最適な書き方は様々だ。目的によっても最適な書き方は変わる。

課題管理表の場合、一つの課題に対して複数のアクションが生じるケースが多い。なので、多少経験を積んだエンジニアであれば、単純なリスト形式でデータが管理できないことが簡単に想像ができるはずだ。また、Webで調べれば課題を管理するのに便利そうなソフトがたくさん見つかる。積極的にExcelを使う理由は何も無い。

会議をするにしても、いちいち表など作らずにグループウェアでも見ながらやれば楽じゃないかと思う。課題の一覧があって、上からスクロールしてあれこれツッコミを入れたいなら、Excelの表よりやりやすいはずだ。課題一覧を作るにしても、手動で作るよりソフトから出力した方が精度も高いし早くできる。クソみたいなExcelの表を管理する工数が勿体ない。

ただし、状況によってはソフトを使って対応するのが難しい場合もある。ソフトを使用した方が断然効率は良いが、全てにおいて万能とは言えない。こういう時は、課題管理のやり方から見直そう。あれもしたい、これもしたいと盛りすぎれば、どのような手段を使ったとしても管理は難しくなる。要求ばかり盛るだけ盛って、Excelで作った安直な表で管理するのが最悪の手段だ。

課題管理表の崩壊ポイント

課題管理表でなぜ課題が管理できないか。それは、表はあくまで値を管理するためのフォーマットだからだ。値を入れるべき場所に文章を入れると、ソートやフィルタの機能が正しく機能しなくなる。これはもはや表とは言えない。表として成り立っていないものを課題管理「表」と言っている時点で、物事を正しく判断する能力に欠ける。これで課題が管理できる訳がない。

Excelの表形式で文章をいれると、視認性とメンテナンス性が劇的に下がり、表というフォーマットで作成する意義が失われてしまう。また、表形式のセルに文章を書くと、少ない量でも多く書いた錯覚をよく起こす。横幅が狭いので、短い文章でも行数が増えるからだ。実際、データをテキストエディタに貼り付けるとよく分る。

どうしてもExcelで表を作りたいなら課題の一覧だけで十分だ。内容の詳細を書く必要は無い。課題の詳細は別ファイルで管理しよう。「そんな事をしたら、ファイルが分散して管理がしにくくなる」とか「一覧表と詳細を書いたファイルの統合性は大丈夫か?」という意見が出るかもしれない。ただ、そこまで言うならお金を払ってそれ用のソフトを使おう。

あとは、終了したセルを灰色に塗るのは止めよう。表全体が無駄に縦伸びして、実際のデータより課題の数が多く見えてしまうので、せめてステータス毎に別シートに分けるべきだ。たかが見た目かもしれないが、見た目で課題が多そうに見えると、無駄な不安が増長する。大切な局面で判断を間違える原因にもなり得る。要らないデータを大量に残したままの表を使うのは手筋が悪い。

何を管理したいのかはっきりさせよう

そもそも、課題は一覧表だけで管理できるような単純なものではないと考えている。一つの課題に関しても、提起された根拠や技術的背景、検証作業が生じたり実作業が伴う場合もある。かと思えば、顧客や担当者への確認で済む場合もある。これだけ粒度に幅のある事象を単純な表形式で一括管理できるとは思えない。表で管理できたとして、せいぜいが項目名と簡単な説明、終了フラグくらいだろう。

一つの表でそんなに多くの項目は管理できない。Excelで何かを管理しようと思うなら、そのことは理解しておこう。Excelの機能としては、表の項目を無制限に追加したり、一つのセルに文章を書いても問題は無い。だが、それを実際にやると凄く不便になる。あらゆる情報を一つの表にまとめれば、一括で管理や分析が行えて便利そうだが、実際は整理がつかなくなる。

簡単な話で、分りやすさを追求するなら情報を分割するしかない。ファイルの管理が大変になるかもしれないが、それが嫌ならお金を払って情報を管理できるソフトウェアを使おう。ただし、どういう手段をとったとしても、扱っている情報が複雑ならば簡単に済ますことはできない。複雑なものは真摯に向き合って理解していくしかない。Excelで安直に管理というのが最悪の手段だ。

そもそも、手段以前に本気で課題を管理する気があるのだろうか。課題管理表がマネージャの「仕事してます」のエビデンスにしかなっていない。本当に課題を管理したいなら、知りたい項目を絞ったらどうだろう。本気で利便性を追求するならお金払ってそれ用のソフトを使うべきでは。一つの表に情報を詰め込めば何とかなるほど課題管理は甘くない。Excelで安直な課題管理表を書いているから仕事できねーんだ。

Comment(4)

コメント

まり

こんにちは。うんこです!

通りすがり

正直、極論じゃないかなぁ。


詳細だって別ファイルに分けるまでもなく、別シートにすればいいだけ。


双方が更新しあうような局面ではExcelはざるだけど、そうじゃないなら十分と考える。

Anubis

> 通りすがり さん

ご指摘の通り極論じみてます。コラムはコンサルティングではないので、個別の案件についての考慮は一切無しです。極論じみて書かないと意図もぼやけ易くなるし。


実際やるなら、更に細かい条件分けが発生する。たかだかコラムくらいの文章量で納得させて、さらに問題解決への糸口を提示できるなら、IT系のコンサルで稼いでウハウハできるレベルです。


私のコラムは極論じみてるのが多いが、芸風だと思って頂けると助かります。インパクト出さないと誰も読まないし。今後も応援よろしく!

匿名

2017年にもなって課題管理にエクセルなんて使ってる会社は今すぐ辞めた方がいいです。極論でも何でもなくて、ほんとにそう。あなたは車ができたことを知らずに馬で間に合うとか言ってるのと同じレベル。

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