いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

ネームバリューを持つ人と持たない人

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▪️例えるなら水戸黄門の印籠

 例えば、ここに芥川龍之介がいたとする。そして、10年かけて小説を書きまくり、面白い小説を書けるようになった私がいたとする。両者が小説を書いて書店に並べたとしよう。さて、皆さんはどちらの小説を買うだろうか?

 多分、私の書いた小説より芥川龍之介の書いた小説の方が間違いなく売れるだろう。もし現代で芥川龍之介が小説を書くとしたら、

  • 教科書に載っている有名人
  • 小説において一つの流れを作った
  • 死んだはずなのに生き返って小説を書いている

という理由で、どう頑張っても話題性において勝てる気がしない。

 現代人のニーズをキャッチするという点では私に勝ち目はある。キーボードも打てるので、圧倒的に書く速度は早い。ネットを使いこなせるので情報の収取も効率的に行える。これだけ有利な条件が揃っているので、私でなくとも、芥川龍之介に匹敵するくらい面白い小説を書ける人は一定数はいるだろう。

 だが、現代に読みがえった芥川龍之介に、話題性で勝てる人は多分いないだろう。人気や話題性というのは結果を出す上で重要な要素だ。時には水戸黄門の印籠のように絶対的な威力を持つこともある。この人気や話題性というのがネームバリューだと考えている。

▪️そんなことで最近ノリに乗ってる人

 話は変わるが、元エンジニアライフの編集者、Oさんの勢いが止まらない。担当者だった当初から、彼女を題材にコラムを書いただけでアホみたいにアクセスが増えたり、IT系のイベントを開けば大盛況だ。Oさんの周りには何かと人が集まった。

 現在ではねとらぼで頑張っているそうだが、快進撃は止まらない。スケスケドレスで連日アクセス数がトップだったり、Pepperであんなことやったり、こんなことやったりと。この前は、Photoshoの共同開発者の方とツーショットで写真に写っていた。

 また、本業のみならずいろいろなイベントでも活躍している。分野を問わずにここまで幅広く活動できる人はそうそういないだろう。個人的な感覚だが、ちょっとしたグラビアアイドル並みのネームバリューを身につけたように思う。もっとも、私はグラビアアイドルなんぞ知らんので、それがどれ程のものか分からん。美女なら3次元より2次元の方が好きだ。

▪️ネームバリューって実力不足の隠れ蓑だろ?

 ぶっちゃけて言うと、ネームバリューというのは実力の無い人が自分を大きく見せる手段だと思っていた。確かにそういう事例はある。一発当てて、いつの間にやら消えていくような、非常にバブリーな印象を持っていた。

 テレビやら雑誌やらで、そういうネームバリューを多く見てきた。大企業でも、ネームバリューに頼りすぎてすっかり中身が怠慢になってしまった企業も多く見かける。業務上、こういう企業と関わるとめちゃくちゃ苦労する。

 また、ネームバリューを手に入れようと右往左往する様は、はたから見ていてあまり見栄えの良いものでもない。いわゆる、ネームバリューだけ得て、楽して成果を出そうとする人たちだ。

 そういう過去の経験上、ネームバリューというと良い印象が無かった。だが、Oさんの快進撃を見ていて、いろいろ考え方が変わってきた。

▪️ネームバリューには理由がある

 ぶっちゃけOさんは可愛い。それだけでネームバリューを得ていると思う人もいるだろう。だが、意外と地道な努力を欠かしていない。先日、文章の書き方に関する相談をしたのだが、キチンとポイントを押さえた返答を頂けた。彼女を育てた上司に敬意の念を感じた。もし実際に会う事があれば、師匠と呼ばせて頂きたい。

 そしてOさんは、どんな人にも抵抗なく接することのできるおおらかな人だ。ちょっとくらい辛い事があっても(お酒の力で)吹っ飛ばして、いつもニコニコしている。そういう人に好かれる要素が多い。私が素晴らしいと思ったのは、本人が全くそれを鼻にかけていないことだ。(ただ、今後の健康のためアルコールの量は気にかけて欲しい)

 先天的な要素でネームバリューを手にいれる人もいる。また、努力でネームバリューを手にいれる人もいる。ただ一つ言える事は、ネームバリューがあるには必ず理由があるということだ。

 ネームバリューがある人というのは、普通の人より楽して結果が出せる。ついつい妬んでしまいがちだ。だが、必ず褒め称えるべき要素はある。こういう要素を大いに褒め称えて、よく観察して、自分のものにしていこう。

 そんなことで、やっぱり芥川龍之介のネームバリューは凄いと思う。文章で歴史に名を残す人だ。そのネームバリューのバックボーンに、学ぶべき要素は多くあると思う。まがいながら文章を書く立場として尊敬する。現状に満足せず、多くを学び続け、もっと良いコラムがかけるように頑張っていきたい。

Comment(1)

コメント

ksiroi

過去の知名度は過去の環境に拠るところも考慮しないといけない、なので今を生きる我々には適さざる事情はあるかもしれない。
学ぶところは多い、という点は大いに共感するけれども ひとつ間違えればただの「模倣」になってしまうのが難しいところですね。

コピペソースまじくたばれアホうーー!!あほぅーーー!!!!(現在進行形の叫び

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