いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

ファイルサーバに溜まりに溜まったゴミファイルにうんざりしてきた Part1

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▪️財宝かゴミかの別れ目

 たまに思うのだが、ファイルサーバに保存された過去データ。あれ、いつまで取っておく気なんだろうか。確かに、最近はHDも安くなって数テラ単位のストレージでも安価に購入できる。

 だが、会社でストレージを購入すると、やたらとケチケチ使いたがる。数年前に買った500GBのストレージでどうするか議論してる暇があったら、サクっと3TBのディスク買っちまえよ。会議してる人の人数と工数を計算したら、どうもそっちの方が安く上がる。

 ただ、そこまでして保存したデータも、どれだけ活用されているのだろうか。保存されているデータも、どれを消していいのかわからないので、とりあえず取っておく。というファイルがほとんどのようだ。ここから価値のあるデータをサルベージできる自信は無い。

▪️頼むからメールでファイルばらまくの止してくれ

 ファイルサーバのゴミが増える原因の一つが、いちいち受け渡のためだけに、メールにファイルを添付して送るやり方だ。Ccに付いた人全部に送られた添付ファイルがファイルサーバに保存され、ファイルサーバの容量が無意味に膨らむ。そういう一連の流れがやるせない。

 共有フォルダがあるので、そこのリンクを書いてくれれば事は済む。だが、ファイルをドラッグしてポイで済むから、添付するんだろうなぁ。ついでに言うと、メールボックスの容量も必要以上に膨れるから勘弁して欲しい。

▪️_oldとか日付付きのファイルとか

 外資系投資銀行のエリートが使うテクニックとかで、oldフォルダを作って、そこに日付とか時間を入れたバックアップファイルを作っていくやり方を聞いた事がある。方法としては良いと思うが、成果物が確定したらoldフォルダは消して欲しい。

 ファイルの履歴を管理するにしても、ファイルが完成した後にoldフォルダを見る事は無い。消すタイミングはいろいろあると思うが、プロジェクトが完了した段階でoldフォルダは消して欲しい。下書きをいくら残しても、再利用できる機会は無いだろう。

 第三者から見て、ファイルやディレクトリが多いほど重要度の切り分けが難しくなる。これはキチンと把握しておこう。「あった方がいいかも」なファイルは要・不要の切り分けの付いていないファイルだと思った方がいい。

 ファイルの要・不要を意識すると、必要な情報とそうでない情報を切り分ける力がつく。業務を進める上で、これは確実に利益になる力だ。要らないファイルはキチンと消す習慣をつけると、利益になることは多い。

▪️過去データをゴミにしないために

 過去データをゴミにしないために一番良い方法。それは、過去作ったファイルを見直すことだ。良かれと思った方法でも、半年後に見直してみると非常に見にくいこともある。見直さないとこういう事に気付けない。

 とりあえず、見直さないとPDCAのサイクルが回らない。いつまでもゴミだめみたいなファイルサーバで仕事をする事になる。できるなら、自分以外の人のファイルを確認してみるのもいいだろう。仕事のできる人、できない人と比べると明確な差が見つかるかもしれない。

 ただファイルサーバにファイルをぶち込んでおけばOK。この考え方は捨てよう。過去、自分の頑張った成果を棒に振ってしまうことになりかねない。ここから一歩進もうと思うなら、再利用するための計画を立てよう。そしてひたすらPDCAだ。どんなに整理したとしても、ファイルを置いておくだけでは再利用は難しい。再利用に適した運用を検討する必要がある。

 ファイルサーバのゴミは、何かのソリューションを導入したとしても解決しない。使う人の配慮不足から発生する問題だからだ。しかし、これを解決した時の恩恵というのは、想像するより大きいものだと思う。大げさに言えば、過去の自分が味方に付くのだ。たかがファイルの整理かもしれないが、見直す価値はあるのではないだろうか。

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