いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

獅子は我が子を千尋の谷に落とす

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■実際に落としたら確実に死ぬんじゃね?

 先日、mathkenさんの書かれた文系学部生がSIerからの内定までに心掛けたことというコラムが公開されていました。学生という立場で、エンジニアライフにコラムを執筆するというのは、非常に勇気がいることだと思います。また、自分の経験した事を人に伝えることは重要です。非常に有意義なコラムだったと思います。

 しかし、エンジニアライフとは、野生のエンジニアが何の制限も無しに暴れ狂う場所です。ツイートの欄を見ると、すごいことになっていました。個人的な感想を述べるなら、いろいろな意見があるなぁと。中には、明らかに大人気ないコメントもありましたが。

■コードが書けなくてもエンジニアになれる。

 コラム中に、"「プログラミングの経験はありますか?」という質問への対策"という見出しがあった。この質問をうちの新人君にしたことがあります。そうしたら、「いや、コード組むの面倒くさいのでインフラエンジニアになりたい」とフザけた事をぼやきました。

 一発、引っぱたきたくなりましたが、ぐっと堪えて仕事の手順やらなんやらを地道に詰め込みました。本人には悪いが、最初はフヌケ野郎でした。しかし、きちんと与えるものを与えれば、意外とまっとうに育つものです。スキルはともかく、きちんと仕事の動きを見て動けるようにはなりました。

 そもそも、私は人を選ぶ立場にない。どんな人が来ようと、一人前に育てて現場で戦えるようにするだけだ。それが仕事というものだ。そんな立場で学生が何を答えようと関係ない。むしろ、「プログラミングの経験はありますか?」なんて、ありきたりな質問しかできない面接官を蹴り飛ばしたくなった。

■人を選びすぎていないだろうか

 学生が甘いのは当然だ。どんな的外れな意見を言われても受けて立つ。そして、きちんと納得させる。プロと言うならそのくらいどんと構えていたい。新人の勘違い一つも受け止められないような器では、仕事で成功しても、我が子に嫌われて寂しい思いをしてしまいます。

 どこの企業も最近、人を選り好みしすぎているように思います。結局、企業が理想を言い過ぎるので、学生も取り繕って面接に来ます。化けの皮をかぶるので、結局、どういう人かを見抜くのに労力を要します。私服で来てもらって、ざっくばらんに話すくらいの方が、その人の持つ本質に近いものが見やすいようにも思えます。

 人を選ぶのに注力するより、教育体制を強化したほうが実質有効です。例えるなら、万馬券を当てるために頑張るのと、真面目に働いて稼ぐのと、どちらが確実でしょうか。また、いくらいい人を当てたとしても、企業自体がその人にふさわしいレベルでなければ、実力を発揮することはありません。

■もし私が面接官なら

 たぶん、もう一本コラムを書いたら採用すると思います。その理由は「コラムニスト皆伝」に書いてあります。森姫氏の「コラムニスト入門」「コラムニスト応用」の執筆後に書いたものです。つまり、不利な状況を逆に糧にできるかどうかです。

 つぶやきの中には厳しい意見も多いです。書いたことのある人なら分かるが、自分の書いたコラムにこれだけの数のつぶやきがつくと、けっこうビビリます。それでいて、もう一本コラムを書くには度胸が必要です。

 不利な状況での一歩が踏み出せるかどうかが大事です。これは、働きだしてから実感できると思います。mathkenさんの今後の活躍を期待しております。

Comment(9)

コメント

Anubis

>BELさん

>冒頭の、コラムへのリンクがおかしいです。

お伝え頂きありがとうございます。修正しておきました。

>ライオンはむしろ谷に落ちた子ライオンを助けるそうです。

で?何が言いたいのか全く分かりません。
言いたいことがあるなら、伝わるかたちできちんと書きましょう。
これが面接なら確実に不採用ですよ。

BEL

>Anubis さん

>で?何が言いたいのか全く分かりません。
いや、書いたこと以外特に言いたいことはないです。
雑談です。「ところで、」とかつければよかったですね。

Anubis

>BEL さん

そういう意図ですね。
揚げ足取りかな?と思ったのでコメントを付けました。

ちなみに、このコラムを書く際の下調べで、
コメントに頂いたページ見てました。
誰かツッこむと思ってたら、本当に来ました(笑)

BEL

>Anubis さん

>揚げ足取りかな?と思ったのでコメントを付けました。
あっ;、、不快な思いをさせて申し訳ありません。。
そのような意図はまったくありません。

あの記事は「そういえば"千尋の谷"ってなんだろう」と思って検索したら
たまたま見つけて「へー」と思ったので、なんとなく書きこみました。

真っ赤なレモン

ナンパのほうが、良い出会いがあるかもしれない。

雇用する企業の側も、職を探す人の側も、方法とか場所を間違えているかもしれません。
魚のいないところで釣りをしていることも多いのではないでしょうか。

技術・技能緒をきちんと身につけている人が、ハローワークで職を探そうとするのは、ナンセンスなように。
まず人となりを見て声をかけるという意味で、ナンパのほうが良いかも。

Anubisさんの気持ち、分かります。2本目を書くのは難しい。

でも私は2本目はまだ勢いで書けるかなと思います。3本以上書けたら本物ですね。
がんばれ新人コラムニスト!

Anubis

>真っ赤なレモン さん

ナンパするのって、相手にきを使いますよね。どんな人なんだろうとか、何が好きなんだろうとか。面接の担当者にかけているのはその気持ちだと思います。

自分の事を都合のいい物差しで測られたり、勝手な価値観を押し付けると、何かギクシャクしますよね。

ご指摘の通りだとおもいます。

Anubis

>abekkan さん

コメントありがとうございます。

インパクトのあるコラムを書いた、次のコラムが一番難しいですよね。

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